中二病たちが こぞって職員室に連絡するだろう

 久々の学校には7時前に行こう……と思っていたら、6時半に突然母君がご来宅。涼しい内(リハビリステーションの朝食の前)に往復できる時刻を選ばれたご様子です。こちらから出かけていくのが筋なのに申し訳なくと言えば、庭スペースの雑草処理をしたいからこちらに来なければ意味がないといなされまして。庭いじりをお手伝いして、上京のお土産に頼まれていた和紙折り紙をお渡し。30分ちょっとで慌しく戻って行かれました。
 行き帰りの自転車はサングラスを着用、途上では被っている帽子は自宅内では外されますから、自宅内でサングラスを外す前の一瞬、母君は(全脳照射)スキンヘッドにサングラスというお姿になられます。ここで「『サンプラザみた~いw』って新発見みたくはしゃぐことか? とかバカヤロウ」とRHYMESTERの歌詞が浮かぶあたり、やっぱり親不孝が服を着てるんだな私は、としみじみ感じ入る訳です。

 学校にて、140字1ツイートを2連続で。
 【英語科先輩先生が大阪出張、紀伊國屋書店で63回生Tくん(我ら文系A組)を見かけたそうなのですが。英「あの青地にでっかく『A』ってあるのは多分体育祭のクラTだと思う」 私「ままま、マジすかっ!?」 Tくん、アンタは恥ずかしくないかも知れんが、あれに描かれてるの、ワシと世界史やんぞ?】
 【進路指導室で東大新聞を読んでいたら、TQCが取材されており。『ナナマルサンバツ』もアニメ化だしねぇ、と速読。最近やたらTVに出まくってることを一切無視して学内での活動に絞っているのは特徴的でしたが、流石に出身者が知らない内容はない……と思ってたら、末尾一文で瞠目。「部員約60人」】

 午前中にデスクワークをこなして、買い物がてらちょっと散歩にと学校を出ようとしたら、事務嬢さんに「お帰りですか? 私ももう帰ろうと思うんですけれども、どうせなら飲みに行きませんか?」と誘われて、誘い誘われるのがもう当たり前だと言わんばかりのナチュラルさで14時の居酒屋「S」に移動して、8月に入って何度目だよという昼酒からのカラオケボックスというコンボをかまして、そこは人妻だから報連相の事務嬢さんがお仕事中の旦那様に「池ノ都先生と飲んでる」とメールを送ったら即レスで「よう飲むのう」ってそらそうですよねそれ以外言いようがないですよね。

この日のタメに生まれて来たんだろう どこまでも走るよ

 旅行中の日記はだらだら冗長をモットーにしていますが、短く書こうと思えば書ける。例えば、140字1ツイート。
 【のぞみ、西へ。常套句ですが、お世話になったTQCOB・F校卒業生諸氏に感謝。今朝は5時起きで入浴、出発準備。チェックアウト後は池袋のネカフェで書き物をして品川へ。朝カレーの後、「もりき」・Hさん・事務嬢さんへのお土産を購入して新幹線乗車。「もりき」にお土産を届けるまでが旅行です。】

 という訳で最終(移動)日の日記は終了。以下は、旅行中の読了本列挙なのですが……。

 読了本、今回はこれまでの上京旅行の中で最も少ない冊数で、5泊6日で僅か4冊だけ!
 畠中恵『とるとだす』読了、★★★。小説としての面白さは安定、ですけれどもミュージカル化とか限定版にはミュージカル俳優の写真集つきとか、こういう風に展開が広がるともうついていけません(東京住みの大学時代ならもしかしたら追っかけてたかも)。
 瀬尾まいこ『君が夏を走らせる』読了、★★★★。まだ兼業作家だった10年前に出た中学校教員生活(におけるピュアそのものの子どもたちとの交流)を描いたエッセイがあまりにも眩し(正し)過ぎて、田舎のど腐れ教員がニフラムで光の彼方へ祓われたような感覚に陥ったまま10年離れていた(近づけなかった)書き手の本に恐る恐る手を出したら、ブランクをあっという間に埋めてくれるジョイナスな読み易さに安堵。自他が認める不良中学生だった(高校生になった今は違うけれども)という主人公は人間が出来過ぎてないかこれは既に一山超えた成熟じゃないのかと思ってたら、作中で言及されている中学時代の陸上の思い出というのが一冊の小説になってた訳ですね(つまり、本作は「続編」)。これは、遡って読まなくては。良い子過ぎる主人公くんの不良時代ってのは、さてどんなものだったのかなぁ。
 野矢茂樹『大人のための国語ゼミ』読了、★★★★★。今回、読了ほ本がたったの4冊しかなかったのはこの本の中の問題を丁寧に解きながら読んでいったからです。人生の五指に入る『論理トレーニング』の続編としての「国語ゼミ」。ここに書かれている論理と倫理(他者理解への渇望、端的に言えば愛)とを例えばF中生に正確に伝えることが出来たら、これは素晴らしい教育になると思います。概論なので「この話はもう少し突っ込んで聞きたい!」と思う箇所はたくさんあったのですが(例えば「要約」についての箇所など)、一般書としてはパーフェクトに近いんじゃないかしら。売れてるそうです、とても嬉しい。
 ヨシタケシンスケ『あるかしら書店』読了、★★★。学級文庫に入れている絵本はレオ・レオーニ『スイミー』だけであと1、2冊は欲しいと思っていたので、流行りもののこれを選んでみました。イマジネーションの妙、本を偏愛する人々へ。因みに、あと1冊は木下蓮三・小夜子『ピカドン』を考えています。
 今回の読了本の少なさは、上記の野矢茂樹先生に加えて、読み始めてまだ読み終えていない米原万里の書評集の分厚さも理由の一つですね。

驚異の部屋をご案内します

 寝てる間に37歳になってました。

 5時起床、大浴場湯浴み、お気に入りのネカフェ。非日常の中の「日常性の維持」を堅持。今日は9時にネカフェを出て、上野駅着9時23分。駅構内の切符売り場で「アルチンボルド展」のチケットを購入(美術館の売り場は並ぶんです)。幸いなことに台風の影響がなかった(雨も降っていません)ので通常開館の国立西洋美術館に、9時30分ジャストに入館。一時間後には特別展会場内が鮨詰め温暖化状態になりましたから、これは開館ジャスト入館が唯一解でした。
 入り口には「アルチンボルドメーカー」なる機械があって面白かったです。アルチンボルドといえば植物・動物・人工機器様々なものを組み合わせて人間の顔を作る肖像で知られた画家ですが、この「メーカー」は設置カメラの前に立った人間の顔を無数の野菜を組み合わせてアルチンボルド風に表現してくれるんです。この「作品」(自画像)は撮影も可能で、写真嫌いのも私もこれならばと喜々として写メりました。いや~、いきなり楽しい。
 「四季」「四大元素」の計8枚が全て揃った日本初の展覧会、ハプスブルク家の歴々から現代のサルバトール・ダリまでを驚喜させた肖像画群を集め観客を喜ばせつつ、その画業を可能にしたのが深い博物知(自然科学知)であったことを種々の資料を並べて示す(まさに「驚異の部屋」)という試みは、私のような予備知識ゼロの人間でも素直に楽しめ学べる造りになっていて大変楽しかった。こういう展覧会でこういう時期なので、家族連れが多くてちょっと騒がしかったけれども、まぁ許容の範囲内ですね。
 で、これはどうでもいい話ですが、常設展の方にも音声ガイドが作られていました。去年の「クラーナハ展」の時にはなかった筈なので最近完成したのでしょう。正直、それ、要る? と思う。

 池袋に戻って11時半の待ち合わせは63回生Tくん、2日に67回生高2の東大オープンキャンパスを手伝って下さったお礼は「中国茶館」にて中華バイキングです。料理は食べ放題で、私は勿論ビール・紹興酒を飲みますが……。私「Tくんは午後もあるから飲まないでしょ? 中国茶でいい?」 T「あ、僕はお酒はいいです」 まぁそらそだわな、話を聞くに国試に向けて夏休みは勉強しかしてないそうですし、流石D組代表! と思ったら、T「お酒はいいです……ちょっと宿酔いなんで」 私「宿酔いかよ。あんた今、勉強しかしとらんって言ったじゃんか」 T「息抜き。サークルのイベントです。それに、僕、飲んだ後でも勉強できますから」って、香ばし……じゃない、逞しい大学生に育ってくれてお先生は嬉しい。国試→官僚の道を邁進の眩しい毎日についてお話を伺い、校内模試首位から東大から官僚へなんて人に高々一介の(一塊の)教員が何をか言わんやなので私からは一言「官僚目指すんだったら、つまんない人にはならないでね」 大人になっても遊んでくれなきゃ嫌ですよ。

 Tくんと別れたあと一度ホテルに戻り、酔い覚ましのシャワー。その後、フロントにタクシーを呼んでもらって自由学園明日館に向かいます。当日券、残席僅か数席でしたが購入することができました。
 ホテルからタクシーで僅か10分のところで偶然おおたか静流のコンサートが行われる、さすが都会です。これは単独のライブではなく、朗読の飯島晶子、ピアニストの谷川賢作、を合わせた3人が中心メンバーとなって毎年行っているという「被爆ピアノコンサート」。爆心地から1.8㎞の地点で被爆したピアノを修理復元して今なお使い続ける、音楽や朗読を通じて戦争の悲惨を考えるというコンセプト。
 谷川賢作のピアノソロのあと、おおたか静流「花」「あの夏のまま……」の2曲。その後、飯島晶子による「おこりじぞう」の朗読(谷川賢作のBGMと併せてこれが良かった)。さらにその後、K高校合唱部による谷川俊太郎詩『原爆を裁く』が披露されました(正直、これは説明口調と説教がましさと演劇超の叫び声とがやや鼻につくものでした)。
 以上が第1部、休憩時間は被爆ピアノを眺めたり触ったりできるのでちょっと近づいて眺めてみて、ちょっと疲れたので第2部は観ずに帰りました。ちょっと近くのイベントにふら~っと立ち寄ったという風情。
 ホテルで1時間ほど仮眠。

 17時55分に東急五反田駅で待ち合わせの相手は56回生Yくん、塾講師は同業者と言っていいのかどうか分かりませんが、今夜は教育関係者同士のさし飲みを、お~この場所は『孤独のグルメ』でついこないだ観たわぁという雑居ビル内「立呑み とだか」カウンターに並んで。
 ①ウニオンザ煮卵、②肉豆腐、③イワシと茄子の包み焼き、④いぶりがっこ入りポテトサラダ、⑤冷やしアメーラトマト、⑥揚げとうもろこし、⑦牛ご飯。
 注文した料理を全部列挙できるわ。そんくらい一つ一つが美味しかったわ。これは二度来る三度来る。小食の私・Yくんは調子に乗って注文している内に満腹苦痛に襲われ、2次会を断念して1軒で帰りましたもんね。
 Yくんとのお話の中心は東京都の進学事情。都立を目指す小中学生を一手に引き受ける大手塾で某館館長をお勤めの方ですんで話がリアルで面白い。業界の話はここで書いても面白くないんで割愛(九州とは全然違いますしね)。些事を書くと、最近Yくんの職場がタイムカードを導入したそうなのですが、急ごしらえの制度故に今は生徒証で代用しているそうです(館長なのに)。生徒証がどうしてタイムカードになるのかと聞けば、その塾の生徒は入館・退館時に生徒証を機会にかざす必要があるそうでそうすると入退館の連絡が親御さんのスマホに届くシステムになっているそうな。これって、全国的なことなんですかね。

 前述のように1軒で健康解散、ですが私の誕生日ぱーちーは勝手にまだまだ続きますもんで、コンビニでケーキとつまみとビールを買い込んでホテル帰還、米原万里の傑作書評集を読みながら私が私を祝う独酌読書、37歳の初夜は更け(老け)行くのでした。

俺の胃袋は宇宙だ

 5時起床、大浴場、お気に入りのネカフェ。非日常の中の「日常性の維持」は堅持。連日の昼夜連続暴飲暴食で腹回りはえげつないことになっておりますが、貫きますよどこまでも。
 9時45分にネカフェでの書き物を切り上げて、上京4日目にして初めての聖地・ジュンク堂本店へ。3日間行かずに我慢したのは記憶にある限り初めてのことです。噂の丸善ビル(外から電車が見えました)は超巨大な文具屋になるそうで、オープンが私が福岡に戻った翌日の10日だそう(思わず滞在を延長する算段をつけようかという気に)。今回は行けませんが、どうせ初日なんて身動き不能の混雑でしょうし、10月の上京における楽しみにとっておきましょう。

 聖地では「背表紙読書」をしながら逍遥2時間。最初に地下の漫画売り場に降りた段階で欲しい本が1冊もなかった時点で焦りましたが(『はたらく細胞』の最新刊まではあと数日)、9階に上がって1階ずつ下っていく間に籠がいっぱいになったので満足。ハイライトは、普段ならレンタルDVDショップのアダルトコーナー並に顔を背けて足早に通り過ぎるビジネス啓発本のコーナーでふと知り合いの顔を見つけたような気がして、わざわざ引き返して確認したらタイトルに「東大の現代文」というフレーズが入っていた瞬間かな。相沢理『「最速で考える力」を東大の現代文で手に入れる』という本、東大日本史本をブームにした人でしたっけ。東大の現代文は「最速で考える力」を求める試験ではありませんが、だからと言ってそれが「最速で考える力」を涵養する教材にならないという理はありませんので、まぁ積ん読本にしといて後でチェックかな。

 昼食は「二天」というラーメン屋。つけ麺の標準バージョンに鶏天と豚天とが乗っているのが店名の由来らしく、これはビールが進むだろうと思って入店したのですが、「二天」はオジサンの胃に重そうなので鶏天だけの「一天」を注文。ビールを飲みながらずるずる。

 いったんホテルに戻って荷物(本)を置き、部屋風呂で汗を流してシャツだけ着替え、次なる目的地は六本木。ヒルズの「森アーツセンターギャラリー」にて「週刊少年ジャンプ展vol.1 創刊~1980年代、伝説のはじまり」。
 私は全く「ジャンプ」っ子ではなく、ジャンプを読んでいたのは中高の寮生同士で回し読みをしていた1992年~1998年に時期が限定されます。ですから、『キン肉マン』『北斗の拳』『聖闘士星矢』『キャッツアイ』『キャプテン翼』……等々の作品はほとんど読んだことがありません。今回の展示で大々的に推されていた作品の中で通して読んだことがあるのは『Dr.スランプ』『ドラゴンボール』『CITY HUNTER』『こちら葛飾区亀有公園前派出所』くらいのものです……あ、あとは『ジャンプ放送局』ね。泡沫的に紹介されていた作品だと『はだしのゲン』『ついでにとんちんかん』『CYBORGじいちゃんG』(←傑作)かな。
 それでも漫画では読んでいない作品にも多少以上の思い入れがあるのは、偏に高校・大学時代にアニメソングにのめり込んだことがあるから。「鉄腕アトム」から「千と千尋の神隠し」までおよそ40年分のアニメソングを集めて聞きまくってた時期があるので、今回の展示でもアニメ化作品のオープニング映像集のコーナー(『ど根性ガエル』~『まじかるタルるートくん』)は30分釘づけでした。
 展示は総花的・図鑑的でしたが、懐かしむために訪れた人は必ず満足できると思います。私も、なんだかんだで2時間退屈しませんでしたし(ただし、思い入れの不足でしょうがグッズで欲しくなるものは一つもありませんでした)。
 この先行われる「Vol.2」は1990年代特集で、『幽遊白書』『SLUM DUNK』から『ONE PIECE』までの超強力なラインナップを売りに盛り上がりそう。私は、前者2作は勿論(世代の義務として)読んでいますが、後者は1ページも読んだことがありません(この頃からはアニソンからも離れたので、そういう思い入れもありません)。

 神保町に移動して文庫本(講談社教養文庫)の古本を中心に仕事(卒業生配布)用の本を購入、「DOUTOR」でお茶。
 渋谷に移動して、文化村ミュージアム「ベルギー奇想の系譜」。18時完全閉館の40分前にしか入れなかったので、ほとんど走るようにしか観られなかったのが残念。学級文庫に入れるための図録を買いに行ったようなものなので感想を語る資格はなしですね。
 ただ、ギャラリーで行われていた「富田菜摘展」が思いのほか楽しかったことは一言言及。廃材を使って動物を模る、今日展示されていたのは楽器を演奏する動物たちばかりでさながらオーケストラ。こういうの、「男く祭」でも出来るのかなぁと思ったら、実際に廃材を使ったワークショップも開催されているようでした。

 さて、文化村を出た辺りから本格的に雨が降り始めました。上京中の雨は珍しいので晴れ男の自称は返上しよう、とファミマで慌てて傘を購入。考えたら、台風5号がこちらに近づいているのでした。
 雨の中を小走りで渋谷駅へ向かい、井の頭線永福町駅。待ち合わせは18時30分でしたが、永福町着が18時29分でギリギリでした。ギリギリじゃなかったら多分呼び止めましたが、永福町駅の改札を出たところで63回生理系Cくん(東大教養学部)とすれ違いました。髪の毛が真っ金々になってましたけど何しろ顔、そしてそれよりも声が高校時代と全然変わってなかったので、顔を確認する前に「あ、Cじゃん」とすぐ分かりました。

 さて、待ち合わせは63回生Eくん、彼の「美味しいピザ」のリクエストに合わせて予約した店は「マッシモッタヴィオ」。もっちもちのナポリピザが売りの店……で、予想通り前菜から肉から食うこと食うこと。見てるだけで腹いっぱいになる清々しい食べっぷりを肴に、元担任はビールをぐいぐいと。
 Eくんはダブルダッチの人で、文系A組の「日常性の維持」担当の人で、私を始め担任団の言うことを真っ正直によく聞く人で、というと従順受験一途の視野狭男くんに聞こえるかもしれませんがそうではなくて全方向的に好奇心を炸裂させることができる人で、それが証拠にこないだ私に突き合わせて強引にミニライブに連れて行ったら大笑いしてた地下アイドルの、E「絵恋ちゃんをフォローしたんだけど、先生宛の@ツイートをファボってたのに大笑いした」なんて台詞がするっと出てくるし、1時間遅れでやってきた初対面55回生Tくん(8歳年上)とも友達胃袋宇宙大で普通にお喋り出来る。勿論、友達胃袋だけじゃなくてリアル胃袋も宇宙大だから、あれだけ飲み食いした後でもピザは2枚ペロリと平らげる(Tくんも唖然でした)。

 Eくんはこの後ダブルダッチ用の音源編曲作業があるということで1次会で帰宅(っつーか、今度の土曜にもK市で肉を奢るんだわ)。私とTくんとは、2次会ならここだろという池袋「知音食堂」で四川山椒唐辛子の宴……というのをオツカル様に話したら「結局きみは辛いので悶絶するのが好きなんでしょ?」と言われました。はい、そうです。
 「知音」からホテルまでは徒歩5分、健康睡眠。さて、明日の台風は大丈夫なんでしょうか。国立西洋美術館アルチンボルド展」に朝イチ(9時半)で行きたいのですが、サイトを見てみると台風の影響次第で開館が遅れるかも知れないという情報です。

ただいま今日も、階段を降りて 地下鉄駅夜の

 何というか、食事も排泄も「粘膜」の出来事なんだよなぁ、というのを思い知らせてくれるのが辛いもの。言い過ぎると下品になりますが下品は嫌いではないので言いますと、まぁ昨日の「辛辛コース」が真に破壊力を発揮するのは翌朝の便座においてな訳でして。
 オ「とりあえずどれも美味しかったんだけど、『美味しい!』って感想をいう前に辛さが物凄い勢いで走ってきて鈍器で殴ってくるから何も言えなくなる状態でした。そして今お尻が(略」
 私「便座でホイットニーみたいな声出るでしょ?」
 オ「演技派だから高倉健みたいな表情してる」
 私「これがホントの辛獅子牡丹、と」

 5時起き、大浴場湯浴み、お気に入りのネカフェで書き物。非日常の中の「日常性の維持」ですね。そう言えば、以下は今日のネカフェで呟いた1tweet140時。
 【500前後で推移していたブログのユニークアクセスが本格的な夏休みに入った8月から急に伸び、ここ数日は850前後に。生徒には勉強しろ、保護者にはまともな本を読む姿を子どもに見せましょうよ、と言いたい。先日は校長に「先生はブログやっとーと?」と聞かれ、「やってません!」と言下に否定。】

 それこそ丁度昨日訪れたというがっ様から「人出は覚悟しとけよ」と言われていたのですが、朝9時半の早稲田大学構内はわっぱにおこわ詰めたような人・人・人でした。大塚駅前から人生初の都電荒川線で早稲田へ、入構の目的は演劇博物館「大テレビドラマ博覧会」だったのですが、最終日の本日が昨日から始まったオープンキャンパスと丸被りしてたんですね。大勢の学生スタッフが、高校生を連れて学内ツアーを組んだり様々なグッズを売ったりとここぞの働きを見せています。これだけ人が多かったらF校生も居たんでしょうが、お互いに気づくことはありませんでした。
 さて「大テレビドラマ博覧会」、「大」とは名ばかりの小ぢんまりした規模ですが、博物館のスペースが小さい分作品のチョイスは一筋縄ではいかない練られ方をしており、例えば倉本聰なら敢えて「6羽のかもめ」というように、良質で批評性・実験性に富む作品に拘っていました。作品の紹介文にも「視聴率は振るわなかったものの」というフレーズが散見です。

 早稲田大学からはバスで高田馬場駅、昨日のカレー舌を慰めるべく「横浜ボンベイ」でランチ。その後、原宿に移動して太田美術館「月岡芳年 妖怪百物語」、新宿に移動してGallery素描「甲秀樹個展 Memory~青き調べ~」とはしご。

 「甲秀樹展」は良かったです。所謂「新宿二丁目」ど真ん中の雑居ビル一室の濃密空間に、最新の鉛筆画から嘗ての雑誌「薔薇族」の表紙下絵まで、耽美な少年絵が続々。特別に18禁とは言われてなかったけれど、まぁ高校生は不可でしょうねぇ(という訳で、善男善女は人名も雑誌名もググらないでね)。
 画家ご本人も在廊で、甲「この個展はどこでお知りになったの?」 私「友人に聞きまして」 甲「あら、いいお友達をお持ちねぇ」とかなりフェミニンなお方。
 私「これらの絵には、モデルが?」
 甲「最近はモデルを使ってるんだけど、この頃の絵には特定のモデルは居ないの」
 私「あぁ、そうなんですか。私、教員をやってるんですが、どの絵を見てもそれぞれ思い出す生徒がいて」
 甲「その子を描いたってことはないと思うけど(笑)……でも、学校の先生なの?」
 私「高校教員なんで、青少年は毎日見てますね」
 甲「あらっ、素敵じゃな~い!」
 ポストカードを5枚購入したら、5枚全部に手ずからのサインを頂戴しました。私は全然知らなかったのですが、甲秀樹さんって、まだ絵師として世に出て20年足らずの方だったんですね。年齢から考えたらその倍は優に、だと思ってました。

 さて、午前中から走り気味に3軒の美術展をはしごした高校教員、14時からはその卒業生3人と新宿西口「ZOO」で麻雀のお約束です。本日は、56回生Mくん・Oくん・Nくんと4人で。
 面白かったのはやっぱり56回生を代表する斬り込み隊長Oくんでした。第1局、親の池ノ都先生の「リーチ・ドラ4(明槓)」で12000点が確定している待ちに躊躇わずダイヴイントゥザレイルロード。そうしたら、裏ドラが7枚加わるという奇蹟で三倍満(36000点)即飛びという地獄を味わうも、「ドラ11か~、いけのっちゃん『DQ11』が楽しいって言ってたもんね~。洒落てるな~」と今日も明るい! 「どうせなら一発で振り込んだら数え役満で面白かったのに~!」とリアルどM!

 18時に麻雀を終えた時点で(プラス110で気分上々)Mくんが離脱、入れ替わりにOくんの奥様が合流なさって(奥様はF校とは無縁ながらもはや「イツメン」の一人)、新宿「十徳」で飲み会。夫妻の引っ越し話・夫婦喧嘩話にお腹を抱えつつ、ビールと日本酒とで腹を満たす。
 さて、エンジニアNくんが熱い。昨日の昼から別のメンツで麻雀をやってて夕食挟んで徹マン、そのまま新宿で過ごしてさっき我々と4時間の麻雀。昨日から使ってる店が新宿西口「ZOO」だってんだから殆ど住み着いてた状態なわけね。でもって、私「Oくんの奥様が久々に麻雀打ちたいんだって」 N「おうよ! 行きましょうよ!」

 という訳で、2次会は西口「ZOO」へ再び、っつーかNくんは「四度(よたび)」とかになるの? 実際、入店して直ぐに店員さんから「お帰りなさい!」って言われてて最早メイド喫茶の勢い。持ち込みのビールを流し込みながらまたもや粛々と打ち続ける4人なのでした。
 西口「ZOO」は分煙形式。お昼はMくんとOくんとが私とNくんとに気を遣ってくれて禁煙席だったので、夜はお返しに喫煙席で。でも、空気清浄がしっかりしてるのと卓と卓との間がかなり離れてるのと、後は私が既にして結構酔っぱらってるのとがあって煙は全然気になりませんでした。

 ホテルで健康就寝。

やっと忘れた歌が もう一度はやる

 上京中は精神年齢が大学生還りするんですが(別に普段の仕事が大人の精神年齢で営まれているという自信もありゃしませんが)、今朝ホテルを出るときの鞄に入っているのがCD(絵恋ちゃんと楽器)、3DSDQ11)、野矢茂樹先生の本の3つだけで、いちばんの気がかりが「男く祭」Tシャツでアイドル(絵恋ちゃん)イベントに行くことへの母校(勤務先)に対する若干の罪悪感、っていうのはもうマジで64回生(大学2年生)レベルなんじゃないかと思う、そんな朝。

 そんな朝で始まった今日の一日は、午前中は科博「深海展」、午後以降はオツカル様とデートという濃密なスケジュール。
 5時起床、大浴場湯浴み、お気に入りのネカフェで書き物。8時半にネカフェを出て山手線で池袋→上野、科博「深海2017」を見学(9時開館と同時にチケット売り場に並んだら、既に100人以上の入場待ちでした(入場まで15分程度並びました)。

 「深海」展。妖怪に通じているからという訳でもないでしょうが、私は小さな頃から深海魚が好きで(図鑑眺めて喜ぶ程度ですが)、一押しは「ボウエンギョ」という人間。発光生物や巨大生物やをずらり展示という煽りには反応しない訳に行かず、写メを撮るのも忘れて(←科博はフラッシュさえ焚かなければ撮影OKなんです)グロテスク万華鏡に魅入る90分弱でした。そして、相も変わらず自然科学に興味がない人間なもので、生物展示で時間を使い過ぎて後半の深海と震災との関係を自然科学するコーナーはほぼスルーというバランスの悪さ。ミュージアムショップではポストカードがあったら買おうと思っていましたが、流石に欠損だらけの深海魚標本では絵にならないらしく特別展にしては珍しくもポストカードが作られていませんでした。
 土曜日ということもあり来場客鮨詰め、の中NHKの取材まで入っており、近くでインタビューを受けている小学生と思しき少年が「ダイオウイカが大きくて凄いと思いました」と答えているんですけれども多分自分がインタビューされても同じようなことしか言えないと思います。大学生どころか小学生還りをしているらしい。

 時間ぎりぎりまで科博で粘って、JRで上野から大久保。大久保駅南口近くのカレー屋(屋号失念)でオツカル様と待ち合わせ……だったのですが、店内9席の人気店は開店前から行列が10人超。開店と同時に入店できなかった我々に店主の女性が「一人で経営しておりますもので、1時間待ちをお願いしたく」と言ったのを潮に退散。口は完全にカレーになっていたのですが、結局新宿まで歩いて昼食は札幌ラーメン「えびそば一幻」に。店内は芸能人のサインがずらりの人気店らしく、確かに「エビ!」の味がガツンと迫ってくるスープは(ラーメンのスープは絶対に飲まない私が)久々に数口味わってしまった上質さ。でも、やっぱりカレーが食べたかったなぁ(今回の旅行の唯一の心残りはここだな)。
 入店から10分ほどは店内の椅子で座って待っていたのですが、私たち2人のど真ん前のカウンターに座っているカップル、の女性の方がパンツを下げ過ぎたファッションらしく尻たぶの割れ目がはっきりパンツから飛び出していたのに吹き出しそうになる。囁いても聞こえる距離なので、携帯で「幾らなんでも人前でケツの割れ目まで見せる女ってどうよ」とオツカル様に示す。

 ラーメンの後は恒例のカラオケ。今回は新宿西口の「カラ鉄」で2時間、曲目リストは以下の通りでした。
 オ①岡崎体育「感情のピクセル」(2017年)
 池①フジファブリック「カンヌの休日 feat.山田孝之」(2017年)
 オ②Date of Birth「you are my secret」(1992年)
 池②成田賢withこおろぎ'73「誰がために」(1979年)
 オ③清竜人「雨」(2012年)
 池③和田アキ子「今あなたにうたいたい 和田アキ子に捧げる歌」(1988年)
 オ④EE JUMP「おっととっと夏だぜ!」(2001年)
 池④中森明菜「DESIRE-情熱-」(1986年)
 オ⑤女王蜂「デスコ」(2011年)
 池⑤KIRINJI「The Great Journey feat.RHYMESTER」(2016年)
 オ⑥スチャダラパーサマージャム'95」(1995年)
 池⑥YAPOOS「ヒステリヤ」(1991年)
 オ⑦後藤真希「愛のバカやろう」(2001年)
 池⑦松任谷由実「命の花」(1995年)
 オ⑧横山輝一「Lovin' You」(1993年)
 池⑧KANA-BOON「フルドライブ」(2014年)
 オ⑨ASIAN KUNG-FU GENERATION「ループ&ループ」(2004年)
 池⑨おおたか静流「水の恋唄」(1995年)
 オ⑩MULTI MAX「WINDY ROAD」(1991年)
 池⑩RHYMESTER「付和Ride On」(2010年)
 オ⑪THE BOOM「風になりたい」(1995年)
 池⑪サザンオールスターズ「01 MESSENGER~電子狂の詩~」(1997年)
 オ⑫稲垣潤一「日暮山」(1982年)
 池⑫中島みゆき「NIGHT WING」(2014年)
 平均をとったらオツカル様が1999.5年で私が2000.1年、私の方が新しい方寄りの曲目というのは、恐らく最初で最後なんじゃないかな。オツカル様が初めて歌ったアーティストは②⑥⑪、私は④⑤⑨と3曲ずつで少なめ。あんまり「予習」をしてきてない。というか、オツカル様は④⑤⑦⑧⑫、私は②⑥⑦⑧を一度歌ったことがあり、即ち「同日に同一アーティストを2曲歌わない、過去に一度歌った曲は歌わない」という暗黙のルールをかなり大きく逸脱しており、次回に宿題を残す選曲に終わった回になってしまっっています(というか、暗黙のルールがもうそろそろ厳しくなる程度には二人でカラオケに行き倒してます)。一応言い訳すると、③と⑦とはそれぞれ平尾昌晃・野際陽子の追悼ですし、⑥はこないだ絵恋ちゃんがライブでカバーしたのを意識して選びました。

 文具店「世界堂」で和紙の折り紙を大量購入してこれは母君へのお土産、その後は小田急本厚木駅へ移動。1時間弱の電車内では「DQ11」をプレイ。
 本日、本厚木は「鮎まつり」という地元イベントが盛況、町中が芋洗い状態で交通整理の警察官も大挙です。駅前がスクランブル交差点という段階でK市よりは遥かに都会だということは知れますが、果たして都会の祭り(夜には花火大会も)は我々が想像していたものなんかよりずっと大規模なもののようで。センターステージがある公園まで人ごみに合わせて進んでいく道すがら、にあるあらゆる飲食店が店頭で推しメニューと酒とを売っています。因みに本日の厚木は酷暑炎熱、私もオツカル様もビールに手を出したい欲求と戦いながらの徒歩10分です。
 センターステージでは「地下アイドル」イベント。ですが絵恋ちゃんの出番が始まる16時30分の1時間ほど前に到着した我々は、まず公園内に犇めいている出店を覗いてみようぜということになり。オツカル様、特大のクレープをもりもり食べてますけど、さっきのラーメン店で私が大盛を注文したのを指して「結構年食ってる癖に信じられない」と仰ってましたよね?
 結局、太陽業火に敗けて2人ともビールに手を出し(ジュースという選択肢は浮かびもしませんでした)、厚木名物のシロコロ・ホルモン(のパチモンみたいなの)をつまみに絵恋ちゃん待ち。ホルモンの下に敷かれていたキャベツの千切りは可食部か否かで野菜嫌いのオツカル様と論争するのもいつもの流れ。

 さて、書き忘れていましたが本日のオツカル様は絵恋ちゃんTシャツ(私は「男く祭」Tシャツ)。でもって、同じTシャツを着た「えれにすと」さんたちが続々と会場入りし、当然互いが顔見知りである彼らは集まって挨拶や作戦会議を。
 作戦会議……というのは、ヲタ芸振り付けで盛り上がりたい「えれにすと」さんたちなのに、今回のセンターステージはまさかのパイプ椅子座り席。しかも、ステージ前方2~3メートルのエリアは観客立ち入り禁止ということになっているのです(そらそうですね、市民の憩いのお祭りですから)。そこで、「えれにすと」さんたちはステージ下手側の最前(言ってしまえば、客席エリアの外)に集まって、そこから皆でコールをかけようという算段に落ち着きました。この一体感というか協力体制というかは、他意なく(←というのを強調するのが「他意」っぽいですが)凄いと感心させられます。
 因みに、今回の「地下アイドル」ライブは絵恋ちゃんを含めて4組(絵恋ちゃんは2組目)で、それぞれのアイドル毎にファンがいるので、最前下手のヲタエリアは4集団が交代で互いに譲り合う形で使うそう(やっぱり凄いなぁ)。

 4組の「地下アイドル」ファンはそれぞれのアイドルのコンセプトに応じたヲタ芸を見せるのですが、その内の1組のヲタ芸は集団の喧嘩かと見まごうばかりの走り方ぶつかり方暴れ方(モッシュ・ダイブって言うんでしたっけ?)をするもので、ピンクのシャツを着たスタッフが大勢で制止するという光景を目の前で見ることができました。スタッフさん、最後まで笑顔を崩さなかったけれど、体をはって輩(やから)たちの暴動を止めにかかってて大変そうでした……うん、あれは子どもも近くにいる町のお祭りには有るまじきの危険行為だったと思う。私「こんな暴力的なの?」 オ「う~ん、アーティストによってはそういうこともある」 私「祭りの主催者の方も、流石にこれは想定外だったろうねぇ。来年は、地下アイドル呼ばれないかもね」

 絵恋ちゃんのステージ、「えれにすと」さんたちの振る舞いは至って上品。暴れてストレス発散というよりは、アーティストと「にすと」さんたちとが協力して笑いの空間を作り上げるという方向に走ってますもんね。絵恋ちゃん、登場した開口一番が「みなさん初めまして、地下アイドルです!」ですから。自分のことというよりも登壇するアーティストのカテゴリ・コンセプトを知らない厚木市民を前に何を喋れば良いかというのを考えつくしていていっそ感動的です。そして、ほぼ冒頭に持ってきた「気さくが世を斬る」の解りやすさは初体験の厚木市民をも楽しませていたようで、パイプ椅子のお姉さんおじさんおばさんがニコニコしながら「ヘイヘイホー!」って言ってる姿に感心しきり(勿論、どこで掛け声をかけるのかは、下手最前の「えれにすと」さんたちがお手本を見せてくれるんです)。終盤「結婚しないとナイト」で「えれにすと」さんたちが「ゼクシィ」を振りたくるのも、それまでの雰囲気で「そういうものだ」というのが客席に伝わってたからそんなに違和感を持たれなかったんじゃないかなぁと推察(……いや、流石に唖然って人が多かったかな)。途中、「鮎まつりなのに鮎を売ってないよね? え、売ってるの? じゃあ買ってきて」という自由奔放なMCで、本当に「えれにすと」さんに現金を渡した絵恋ちゃん、ステージ終了後に届いた品物が鮎ではなくて鰻だったところまで含めて絵恋ちゃんなのでした。
 ステージ後の物販では、私もオツカル様に倣ってツーショットチェキを撮ってもらいました。1対1でアイドルとお話するという1分間、私は完全におキョドリ地蔵様だったんですけれども、10月の生誕祭ライブを観に行きますということだけはお伝え出来ました。チェキには「先生、ありがとう」と書いて戴き。

 新宿へ戻る電車内でも「DQ11」。すれ違い通信のヨッチ族がどんどん増えていきます。やっぱり都会だ!
 さて、メガロポリス新宿では、我々2人にがっ様・北白川くんの2人を加え、TQC18期4人で中華ディナー。新宿西口「天府舫」は、現地の人が取り仕切る四川料理店で方向性は池袋「知音食堂」方面。その店で「辛辛コース」なんてのを頼もうというんだからある程度以上の覚悟はしているつもりでしたが、最初の「棒棒鶏」が我々の知っているゴマの色ではない真っ赤なスープに浸されて出てきた時点で既に4人とも白旗を挙げてました。実際、それ以降出てくる料理出てくる料理は全て真っ赤な唐辛子か黒緑系の山椒かに隠れた食材を箸で掘り出して食べるようなやつばっかりで、挙げてる白旗がいつの間にか赤く染まるんじゃないかというくらい体から汗その他何らかの汁が出まくってる気がする。だから、私のビールは際限なく進むし、オツカル様は先にギブアップでデザートの杏仁豆腐を途中で持って来て貰って舌休めをするし、と4人掛けテーブルは地獄絵図。
 2次会は「日比谷バー」、ここは8月誕生日の私が持ってる会員カードでドリンクが半額になるという理由で選びました。で、飲み直しながら舌のリカバリーを図って失敗、何を飲んでもさっきの料理のインパクトを消し去ることはできず(私はアイリッシュウィスキーを3杯)。
 4人の話題は、専ら北白川くんの結婚生活について。先ごろお生まれになったお子様のお名前・お顔(当然携帯の待ち受け)、奥様が経営なさっておられるネイルサロンのお話……北「だから、うちの嫁はネイルサロンなんてやってないってば」 オ「いやいやいやいや、あの顔・雰囲気で」 私「ネイルサロンを開いてないなんてあり得ない。人は見た目が9割なんやで?」

 明日のトイレを恐れつつ、取り敢えずはホテルで健康睡眠。

ふざけすぎた私 ひさしぶりのそのまなざし

 起床後、部屋・風呂の掃除、入浴。旅行準備は本と着替えとを鞄に詰め込むだけで、詰め込むシャツは9時開店の近所のクリーニング店に引き取りに行く。本日から、5泊6日で夢の上京旅行で命の洗濯じゃぶじゃぶ。
 タクシーでJRのK駅、新幹線は博多乗り換えで品川まで5時間一直線。駅弁を食し本を読みCDを聴き「DQ11」を進めコーヒーを飲みTwitterを見て、ただ5時間座っていれば自動的に目的地に着くという楽さは飛行機とは比べ物になりません。

 ひとつ前の文を「腑分け」。
 駅弁は、博多駅の売り場で人気№1だと書いてあった「辛子めんたいこ弁当」で、これは傑作アルバム『ERERGY』と一緒に写メってオツカル様にTwitterでお送りしました(えったんこ飯)。ちなみに、オツカル様からは「ナイスえったんこ!」という即リプが来て、直後にエゴサ神の絵恋ちゃんがその@ツイートを「いいね」してました。オツカル様とは、明日「鮎まつり」で絵恋ちゃんのライブをご一緒です。
 読書は畠中恵野矢茂樹。読了本はいつも通り最終日の日記でまとめて書きます。野矢茂樹先生の新刊は傑作『論理トレーニング』の系譜で、問題を解きながら国語力(=論理的思考)を深めていくという体裁。私は駒場時代の「基礎演習」が野矢先生で『論理トレーニング』を実際に解くゼミ形式だったのですが、毎回の予習がほぼ完全解答で先生に驚かれたもの。あれから18年ですが、昔取った杵柄で今回の本もガッツリ解き上げます(だから、今回の旅行での読書はほとんどこれに費やされるはずです)。因みに、本の挿絵は大学の国語学同期(と言うのも烏滸がましい程)の器量人の手になる漫画でこれは秋に『それゆけ! 論理さん』という題で単著刊行との由。
 CDは、吉田美奈子おおたか静流ピカソフジファブリック高橋徹也~絵恋ちゃんと楽器。おおたかさんは8日に池袋で行われるコンサートに(当日券があれば)行きます。オツカル様とのカラオケ予習はフジファブリックで、「カンヌの休日 feat.山田孝之」という新曲はタクシーで聴いた瞬間「フジファブリックみたいなバンドだなぁ」と思ったらフジファブリックだったという曲。ほとんど「All RIight」と同じじゃない? とか山田孝之は器用過ぎない? とか感想色々。
 「DQ11」は、既に15時間以上やっているのですが、先ずは幹からという性格故に「ヨッチ村」はほぼ放置状態。ただ、もの凄く驚いたのは、K市でプレイしている時には全く無かったんですけど、新幹線でプレイし始めた途端すれ違い通信のヨッチ族が次々に集まってきたこと。新幹線の中で都会の予習をしてる感じです。
 非日常上京旅行中だけ自らに許すコカ・コーラ……が車内販売で売り切れていたので、飲み物は普通にコーヒー。アイスコーヒーとホットコーヒーとを1杯ずつ頼んだらそれだけで600円ですから。新幹線の中で都会の予習をしている感じです。
 旅行中非日常は1日で10ツイート(1400字)なんぞかますことすらある完全ツイ廃状態。の中から、現代文の記述問題に関して呟いた140字、以下。記述問題で本文をコピペした挙句末尾だけ「こと。」とか「から。」とかに変える愚について書いたものですね。【私「本文の傍線部って、出題者の目を惹いたとこなの」 生徒「はぁ」 私「で、出題者は教授で、受験生は学生なの」 生「はぁ」 私「でね、論文を前に教授が学生に『ここ面白くない? どういう意味だろ?』って言った時に、その学生が突然別の箇所を朗読し出したら、そら殴るやろ?」 生「あ~ね」】

 「腑分け」してる間に、のぞみは品川駅ホームに滑り込み、私はそのまま山手線に乗り換えて池袋。定宿にチェックインの後は、1階大浴場で湯浴み、の後で有楽町線の池袋~有楽町。
 まっぴぃとのさし飲みって、若しかしたら大学卒業以来初めてなんじゃないでしょうかというくらい久しぶりですね。TQC勢の集団飲みすら、年に1度あるかないかというレベル。メールのやり取りもめっきり少なくなって、大学時代に週4とか5とかの割合で一緒に飲んでたTQC時代から比べたら、はっきり言って「疎遠」になってます(別に仲が悪くなったわけではないですが)。私が福岡、ぴぃ氏が東京という距離はありますが、それよりも心理的な遠さの方が大きくて、噴水博士・絵葉書博士と在野研究泰斗への道まっしぐらのぴぃ氏の興味と知とに私がついていけなくなっているという「引け目」が距離の理由なんです。
 でもまぁ、数年に一度なら私が一方的に楽しいだけのさし飲みに付き合って頂いてもいいかなぁ、昔のよしみでお願いしますよん、という卑屈この下ない動機でお久しぶりですのご挨拶は、私が一度行きたかった有楽町ガード下、屋号は「新日の基」です。

 開口一番、ま「池ちゃん、痩せた?」 私「あ~たが肥ったんでしょうが」というどこが「卑屈この下ない」んだというやり取りで始まったアラフォー歓談は、ジャブのように最近年を取ったことを感じるエピソードを打ち合って笑い(嗤い?)合うゾーンから。だって、生ビールが大中小あって、私は「大」を頼んだらぴぃ氏は「中」とか言うんですよ。聞けばすっかり飲まなくなった、というか毎日飲むなんて選択肢が存在しないとのこと。何をお綺麗なことを言ってやんでぃ大学時代なんてアル中そのものだった癖にと返そうとしたら「身体を労わりなさい」と普通に諭されてぐぅの音。私が痩せたのは朝昼食べない夜は飲むという「日常性の維持」のせいで、まっぴぃが肥ったのはこれは経年による自然な成り行きなんだそう(こないだぴぃ氏が会ったでっくんの肥り方はやや「不自然」だったそうでこれは35パが楽しみ)。要は、大学時代のまま成長していない私と、ちゃんと大人としての履歴を刻んでおられるぴぃ氏と、彼我の差は広がる一方で。
 「新日の基」は鮮魚が旨い・安い。店主は入り婿アンディさんで、英語対応OKなので外国人バックパッカーが……たしかに多いな、「せんべろ」的なイメージからは遠いかな。肴はどれも旨いし、というか私、ぴぃ氏の顔を見たらそれだけで(反射神経的に)飲みのスイッチが入るから、最初届いた時に二人で爆笑したサイズの生大を終えた後にも、瓶ビール瓶ビールからの日本酒3合と絶好調。

 有楽町~池袋、に二人で移動してあと少しだけアン(ル)コール、は北口名店「韓二郎」。とにかく食べてびっくりするから、のレバー串に、食べれば必ず帰りたくなるダッカルビ……ま「帰りたくなるってどういうことよ?」 私「食べたらわかるから」
 ダッカルビ旨い、しビール(まだ飲んでます)に合う。んだけど舌喉胃袋をドリルが襲う辛さで二人とも瞬殺。ほら、帰りたくなったでしょう?

 ホテルに戻って健康睡眠。私は明日からも阿呆ほど遊びますが、まっぴぃはお仕事でしょうか。お付き合い多謝、明日からの「日常性の維持」もお身体をお厭いつつ頑張って下さい。

涼しい瞳投げかけながら 今朝の夢を横切った

 少しずつ少しずつタブレットの使い方を覚えていっておられる母君に、使用方法のアドバイスをするという名目で、本日は久しぶりにリハビリステーションのお部屋を訪問します。
 朝はだらだらと布団で「DQ11」、西鉄K駅に出て「ミス読書(ミスドで読書)」。11時に母君のお部屋を訪問。タブレットを挟んで色々とお話をして(1時間弱)、その後どうしようかと思ったら母君が買い物をご所望でサングラスを購入したいということ。自転車で私の自宅を往復するときに着用なさるんですね。

 という訳で、タクシーで血痰ネーミングショッピングモール「You Meタウン」までご一緒。母君のサングラスは度入りではなく遮光できれば良いとのことだったのですが、眼鏡専門店に行ったら商品の高額に母子驚愕。私、これまでの人生でサングラスなんて使おうと考えたことすらないので、その値段についての知識も全くのゼロだったんですね。どの値札にも、商品を見て直観した金額の5~10倍の値が書かれていました。ひぃ。
 母君もこれは意外だったようで二人で諦めムード、リハビリ中に無理をさせてここまでお連れしたのに……という落胆が哀れを催したのか、眼鏡屋の店員さんが「スポーツショップに行かれてみては?」というアドバイスを下さいました。これまた人生でスポーツショップになんて縁もゆかりも無かった母子がスポーツ用品を売ってる所にあるのはサングラスじゃなくてゴーグルなんじゃないんですかね水中を潜るんじゃなくて自転車に乗るんだからゴーグルみたいなものをつけろなんて言われても私はイヤだわ、とダメ元で訪れたショップの棚に欲しかった形・値段のサングラスが置いてあるのを見つけるまでには1分もかからず。値段も専門店の5分の1、10分の1で、「こういうのが欲しかったのよ! 値段も安いし!」と母君が喜んで手に取られたサングラスは店員さん曰く「青1つ、黒1つの2つしか在庫が残っていません」 その場の思いつきとは怖いもので、青が私のもの、黒が母君のものということになりました。勢いで買わされましたが、私、サングラスなんかどこで着けるっていうんでしょう。

 欲しかったものが見つかると途端に元気になるもので、母君のご提案でフードコートにてランチをば。徳島出身の母君は初めてお知りになったという「丸亀製麺」に興味津々。大釜玉饂飩を7:3の割合でシェアしました。
 その後、私の欲しかった靴と本とをササッと購入してタクシーで施設へ戻り、私はそのまま学校へ移動。

 学校では、明日からの上京を前にして最後のデスクワーク。事務嬢さんがご実家の菜園でとれた瓜(メロンの甘さ!)を大量に下さったので、自宅の冷蔵庫に保存します(細かく刻んで、ジップロックに入れた状態でお渡し戴きました)。
 今は、自宅の冷蔵庫・冷凍庫に以下の「ファビュラス」が入っています。恭子お姉様への道、一直線。
 ①瓜(事務嬢さんから)
 ②ブルーベリー(国語科非常勤先生から)
 ③ブルーベリージャム(保健室超ベテラン先生から)
 ④蜂蜜(生物非常勤先生から)
 ⑤チアシード(60回生Sさんから)

 夜は「もりき」でこれは上京前の恒例。明日からは泥酔乱読爆食ツイ廃……自堕落三昧の上京旅行です。

秋の日に願いをかけながら 水辺を歩くブルックリンの公園

 さて、本日から東大オープンキャンパスで、67回生高2勢も結構な人数が上京しています(勿論、東大以外のオープンキャンパスも色々と行われています)。私が上京中だったら現地で面倒を見ても良い(道案内とか、食事奢るとかですね)んですが、今年は日程がずれました。我らがB組の文化委員長くんがF高の先輩に案内を請いたいと申し出たので、折角ならトップを紹介しようと63回生D組代表のTくんに依頼。Tくんへの御礼は8日(火)の上京中に池袋でランチ。

 以下、泥酔旅行の飲み屋一覧。期待だけで酔えそう。
 4(金) 有楽町「真日の基」(私・まっぴぃ)
 5(土) 新宿「天府舫」(私・オツカル様・がっ様・北白川くん)
 6(日) 新宿「十徳」(私・Oくん・Oくん奥様・Nくん)
 7(月) 永福町「マッシモッタヴィオ」(私・Eくん・Tくん)
 8(火) 池袋「中国茶館」(私・Tくん)/五反田「立呑み とだか」(私・Yくん)

 昨日の飲めや歌えやもあって、本日は起床6時。体育祭の応援団・装飾の監督業務があるので8時半には学校入りの正式出勤。なんですが、我ら高2Bが所属の黒ブロックだけは、応援団も装飾も1~4日は活動休止(他の赤・青ブロックは活動するのに)。前述のオープンキャンパス組等への配慮らしいんですけれども、そんなに余裕で大丈夫なのかなぁ、とも。

 進路指導室から頼まれて、ご退職の先生にお送りするお便りの文面を考える作業。今年度の「進学ガイド」をお送りする時に添えるお手紙です。毎年有名な俳句を1句、の後に時候の挨拶。20年分の過去文面を見て、使われていない句を取り上げる必要があってこの選句が一番手強いかな。文面を考えるのは私、筆を執るのはF高でいちばん字が巧い(というか、毛筆の師範)事務嬢さん。私と事務嬢さん、泥酔して歌ってるだけの関係じゃなくてバリバリ仕事もできるんです! と、これは声を大にして言いたい! 言ったった!
 ……後で、嬢「先生の監督業務終わったら、飲みに行きましょうか?」 私「ラジャ!」のやり取りは囁くような小声で。

 市内にはまだまだ夕酒スポット(開始15時)があったのねぇ、とまだ開店2年のカフェ「B」にてバータイムメニューを注文。野菜炒め・麻婆豆腐・唐揚げ……等の居酒屋メニューがもの凄くしっかり作られていて2人で感心。お店の売りは勿論コーヒーなんですけれどもそんなものには目もくれずにビールビールからまたビール。
 で、カラオケ。泥酔して歌ってるだけの関係と言われても仕方ない。解散は19時で、私は腹ごなしに30分の徒歩帰宅、事務嬢さんは帰宅後に旦那様の為の夕食準備です。

今 何時? まだ 早い

 昨夜は、リビングのソファで寝入った旦那様を起こさないように小声でお話をしながら3時間も人妻とさし飲みをするという不貞行為、その上今朝は人妻が通常出勤なのを余所に自宅ベッドでだらだらと「DQ11」をプレイするという不貞行為!
 出勤は昼からで、デスクワークをたらたら。合間に、職員PC室のパソコンでRHYMESTER『KING OF STAGE VOL.13 ダンサブル Release Tour 2017』のチケット購入手続きをするなどという不貞行為まで。ライブは10月13日(金)で19時開演(@DRUM LOGOS)なので7限・SHR後に学校を出ても充分間に合いますね。初参戦、楽しみです。

 「俺が年休を取った日が偶然『ドラゴンクエスト8』の発売日だっただけだ」という名言で知られる先輩物理先生とは「今何時間?」「10時間です」「俺もそのぐらい」と相互報告(ネタバレ回避のために、時間だけを言うんですね)。昨日は事務嬢さんの旦那様、今日は後輩数学先生にも「池ノ都さん(先生)って、ゲームなんてやるの!?」と驚かれたんですけれども、そんなに意外?

 夜は、飲み友達Hさんと、1週間早い誕生日パーティー、っつっても居酒屋でさし飲みですけれども、Hさんが一度言ってみたいと仰有っていた「W」で2時間、文化街にタクシーで出て小料理屋「S」でカラオケを2時間。楽しかった~、んふふふふふふふふ。