いいですいいです 秋ですから(秋ですから)

 学級日誌の日直感想に某女子が「妹が修学旅行にiPodiPadは持ってくるなと言われたそうで、何だか時代に取り残されているような気がします」と。担任返して、「建前的には『修学』に不要だからということでしょうが、私は大勢が『時代に連れ去られている』事実の方が重いと思います。心身をよそに明け渡さない」と。
 ツイ廃中年が何を教師然と、と我ながら呆れます。さあ、こういうのこそ中島敦「文字禍」に叱って貰いましょう!

 と言うわけで、本日は1・2・5・6・7限で高2現代文を5クラス。昨日予定していた板書・内容をほぼ全て出し切りました。ノンストップで50分を5コマもやったんで体力は使っているんでしょうけれども、それを全く感じない多幸感。というか、5度読んで5度面白いんだから仕方がない。放課後は昨日の朗読吹き込みの続きで一日中「文字禍」漬けでしたけれどもそこでもやっぱり面白い。

 夜は「もりき」で牡蠣。今年初の生牡蠣入荷でしたが牡蠣しゃぶ鍋をリクエストしたらまだオススメは出来ないという返事だったので牡蠣鉄板に変えました。秋ですね。

何と彼は文字と書物とを愛したであろう!

 8時前にのんびり出勤、本日は高2が外部模試受験でその監督以外に業務がないので身体は楽です。先ずは、昨日の高3理系東大漢文の答案添削をガシガシ、その後、高2現代文の授業準備を作成。

 次回から、高2現代文は3時限を使って中島敦「文字禍」を扱います。30歳過ぎのデビュー作で天才の筆。私は同時発表の「山月記」(国民的教材)よりも断然のクオリティだと思う、というか筆者の最高傑作だと推したい、もっと言えば日本の短編小説で5指のレベルで好き、なんですが教科書で読んだことはありません(京都大学の現代文で21世紀になってから出題)。「女を抱」くだとか「傴僂」だとかいうのがNGなんでしょうかね。
 でもって、そも教科書に出ていない教材なのだから教え方指南なぞあるわけもなく(教師用指導書、読みませんけど)、自由に楽しく職権乱用で喋り倒すだけ。初回では前半の1/3を読むのですが、喋りたい内容が多すぎて50分で足りるかどうか甚だ怪しい。夏目漱石石川淳太宰治三島由紀夫の話、小柴昌俊の話、スタイラスペンの話、デカルトアインシュタイン茂木健一郎の話、キョンシーの話、古代ギリシャにおける有徳の定義の話、江戸の漢学の話、瀧波ユカリ『臨死!! 江古田ちゃん』の話、ゲシュタルト崩壊の話、『旧約聖書』の洪水伝説の話、川上未映子『乳と卵』の話……等々挙げればキリがなく、どう詰め込むか(刈り込むか)が勝負です。とは言え、作品愛が先に立ちすぎた授業は大体成功不成功の落差が激しいので気をつけないといけません。開き直るしかないとは言え、初回の授業の1クラス目は、理系を煮詰めに煮詰めた地理選択クラス、国語教師は完全アウェイの空間なのですから。
 模試終了後は、LL準備室で生徒某さんに本文を吹き込んで貰いました(長いので、明日の放課後と分けて2回録音します)。63回生の高2で扱った時は、我ら文系A組のMくんに吹き込んで貰いましたが、彼は芸達者だったので若者の声は裏声で、老人の声は平泉成みたいな声で演じ分けて居ましたっけ。今年は、至ってノーマルで聞き易い朗読です。

 帰りのSHRで今年の女子演舞長(体育祭)にして次期女子太鼓長(男く祭)である某さんが3分間スピーチ、内容はデリケートなので書きませんが、何というか「イケメン」でした。内容も立ち姿もね、流石。

 職員室で某中堅先生とモンスターペアレンツトーク。F校にははっきり言って少ないと思う。けれどもちょいちょいチクチク来るのはありますよね。その中堅先生(私の3歳年上)の場合、教員生活で初めて担任をやった時に6月の保護者面談でとある生徒のお母様から「先生は初めての担任なんでしょう? 私、全然信用してませんから!」と宣言されたというのが印象に残っているそうです。確かに失礼な発言ですね、こういうのはネタにして笑って、身体の中から浄化させないといけません。ですんで思っきし笑わしてもらいました、あははははははは。

 夜は自宅近くの肉料理「I」にて。明後日の夜、高2担任団のうちの4人で飲みに行くことになったので、発起人の主任地理先生と予てから行こうと約束していたこの「I」を押さえることに。で、電話予約ではなくて直接店で飲みながら予約しようと決めた次第。多分、明後日は店の人気メニューを食い尽くすことになるでしょうから(私以外の3人は初訪問)、今日はマイナーなメニューを注文しました。

 日本の短編小説で5指と書きながら、残る作品が何なのかは茫としてます。中島敦「文字禍」、芥川龍之介「偸盗」、大坪砂男「天狗」……残る2作は何だろう。パッとは思いつかないな。山本周五郎筒井康隆山田詠美、等々大好きな作家を挙げていけばその中にあるのか、それとも全作読んだ訳でも大好きだという訳でもない作家の「これ!」という作品なのか。

歌はキャンディソングだけどだけどだけど 忘れてはいけないことが必ずある

 お酒は残っていませんが、昨夜はカウンタービールで正解でした。小上がり日本酒だったら終わってた。お腹はタプタプです。
 本日は明日の高2外部模試の関係で授業がなくなり、放課後の特講は高3東大理系漢文。韓愈『対禹問』を扱った理系専用の問題ですが、これは穴埋めの問題といいラストの記述(東大には珍しく解答欄が2.5行)といい、ガチガチな論理でまさに理系向け。金曜日には東大文系クラスでも解いてもらうつもりですが、もしかしたら平均点はどっこいどっこいか理系の方が上回るか、かも知れません。因みに、明日は高3も外部模試受験で、模試受験の日に限っては前日提出の答案を朝には返さないことに決めています(帰りのSHRで返します)。理由は、朝のSHRで受験票を記入するのでその邪魔をしないためというのと、後は模試受験の前に特講の答案を返すのは一部の生徒の「精神衛生」に良くないからです。

 受験票記入は、決して邪魔をしてはいけません。模試名・日付・名前・フリガナ・学校名・学校コード・生年月日・担任名・受験番号・性別・受験科目・志望校学部名・志望校学部コード……と、受験票に書き込まなければならない項目は膨大。私は生徒に、そのうち1項目たりとも書き漏らし・書き間違いをしてはいけないと割としつこく言います。模試というのは要するに本番とイコールで、故に模試で間違える人は本番で間違える人とイコールで、その程度の迂闊な受験生は学力如何に関わらず落ちるからです。
 回収した受験票は即座に進路指導室に届けられ、事務嬢さんがそれこそ県民遺産レベルの神速で200枚全項目の書き漏らし・書き間違いをチェックして付箋をつけていきます。63回生の時もそうでしたし、現在の67回生でもそうですが、自分のクラスの生徒に付箋がついた時のがっかり感は、あれは言い様のないものですね。そう言えば私、63回生の担任を4年間(中3~高3)務めて、本当の本当に生徒を激叱りしたのは1、2回しかありませんけれども、間違いなくそれに相当するわというのは我らが文系A組の半数以上がセンター模試の問題冊子に選んだ解答をマークし忘れた(ために解答用紙回収後の自己採点が出来なくなった)時でしたね。全員引き連れて進路に行って、事務嬢さんに提出した解答用紙のコピーをとってもらいましたけど、あれだけ言って聞き逃す訳だからあの時のA組メンバーはほとほと馬鹿だったんだと思います。高2後期であそこまでの馬鹿さ加減じゃなかったら、現役東大は後2~3人程度は多かったと本気で思うんですけれども、これは担任が弱(こいつの話は聞き流してもいい、弱いし、どうせ後でフォローしてくれるし)だったことが理由なので、20人超の生徒を罵倒しながら内心ではゾッとしていたのを覚えています。
 付箋がついた生徒は、担任が進路指導室に呼び出して事務嬢さんのチェックを受けつつ書き直しをさせられることになります。模試は年に何度もあり、驚異的な記憶力をお持ちの事務嬢さんは最低でも2度以上呼び出された生徒の名前と顔とは覚えてしまいます。「この子、前々回の模試でも受験科目にマークしてませんでしたね」って感じです。私は、67回生の担任B組では「事務嬢さんにn回呼び出されたら、n-1浪する」と公言しています。そのことを話したら最初事務嬢さんは迷惑そうでしたが、私が本気なのと何よりそれが事実なので最近は笑って許してくれています。

 と、誰向けに書いているのか分かんない長話の後で化けの皮を剥がしますけど、要は明日返却の漢文添削は朝ではなくて帰りまでに添削が終わりゃいいだろ、って話の方が重要な訳よ。普通に出勤して、午前中に模試の監督でもしながらサラサラとやっちゃえばいいんですよね、と。
 したらさ、今日、ちょっと飲めるじゃん。でもって給料日じゃん。だったら「お友達」誘ってもいいじゃん。
 58回生Fくんに「飲める?」と聞いたら即諾だったので、夜は西鉄近くの居酒屋「S」を予約。ここは10年ほど前には若手でちょいちょい利用していたものの最近足が遠のき、先日英語パイセンが「久しぶりに行ったらとても良い店になってた」と教えて下さったので気になっていたところ。

 さて、F校親玉K大学医学部6年生、卒試(及びその後の国試)を控えて今日が最後の飲み会(次は合格祝い?)になりそうなFくんと、刺し盛・ゴマサバ・蓮根挟み揚げ・百合根素揚げ・温泉湯豆腐・卵雑炊、等々を肴にビールを飲みながら、学部の愚痴(要は勉強きつぃ~という話)を聞く。最近は学部の方からの勉強しやがれという締め付けが厳しくなってきているそうなのですが、元々がそういう手練手管にはあまり長けていない優しい組織だもんで、その締め付けの加減が分からないまま学生にとんでもない勢いで拳ぶつけてきたりするそうなんですね。「振り回されっぱなしで戦々恐々だ!」と訴えるFくんですが、水準の勉強してれば落ちないんでしょ? と聞かれたら、まぁ、返す言葉はないよねぇ。

 2軒目までは行く、ということで歩きに歩いて文化街の小料理屋「S」。スナックを引退のママさんが趣味で(?)開いたお店は、3000円で飲み・食い(手料理美味)・歌い放題。常連の殆どは『やすらぎの郷』の年齢層ですが、F校勢でたまに使ったり卒業生を連れてきたりと私は結構重宝させてもらってます。今日はお腹いっぱいだから食べ物は乾き物だけで、とお願いしたら出てきたのは「当たり前田のクラッカー」だったんですけれども、当然のごとくFくんは「?」という反応でした。そのFくんは、身体とかお金とか副流煙とかはどうでもいいけど、必殺のSBM(Super B'z Mode)で声が枯れるならもうカラオケには連れて行かんぞ、ということでそろそろ禁煙した方が良いと思う。
 あと、合格祈念。

ふるさとはふた昔 夏まつり

 当然と言えば当然ですが2時過ぎには目が覚めてしまう連休2日目。取りあえず書斎のPCで日記を更新して(新しいキーボードにまだ手が馴染みません)、風呂に入って、結局5時過ぎには職員室に入りました。デスクワークを6時間ほど。仕事は11時30分で切り上げて、今日は私が住んでいる小学校校区のお祭りに出かけます。14年間K市に住んでいて初参加ですが、「もりき」が出店しておりマスターに誘われたのです。

 会場である小学校グラウンドでHさんと待ち合わせ、「もりき」ブースでは店の定番日本酒(「風の森」「雪の茅舎」「雁木」「仙介」……)に加えて、おでん・モツ煮込み・冷やしぜんざいを売っていました。マスターご夫妻と、お手伝いは常連さん御夫婦(私は個人的に話したことのない方々)。お祭りというのでテキ屋屋台的なものを想像していたのですがそうではなく、食べ物を売っていたのは他に焼き鳥、中華春巻き、かき氷、カレーライス、程度だったので「もりき」の食べ物が滅茶苦茶売れてましたね(後で聞いたら、殆ど儲けはなかったそうですが)。日本酒は、まぁぼちぼちってとこ。大体が、「もりき」に誘われて遊びに来た常連さんの口に入ったみたいです。
 他の店舗に知り合いはいないし、ステージ(ダンスを踊る子供達が入れ替わり立ち替わり、ブラスバンド高齢者のフラダンス等々、町内挙げての学芸会状態でした)もず~っと観てるもんではないし、私は13時過ぎには失礼して、自宅で本を読みながらビールをだらだらと飲んで。

 仮眠がそのまま睡眠になるかなぁ、と思ったら「もりき」が許してくれず、18時から店でやる打ち上げに来いとの命令。Hさんやコミュニティセンターの会長さん(こちらも常連)や等が勢揃いしてるから、と。
 店に入ったら、小上がりにマスターを始め8人が集まってどんちゃん。奥様は飲まれてはいましたが基本的には洗い物やお運びでてんてこ舞いのご様子。私は小上がりがいっぱいだったので、カウンターの端っこ(小上がりに一番近い席)に座って、家から持ってきたビールを1本、2杯目からはキャッシュオンで生ビールを注文しました。小上がりは今日売れ残った日本酒をガンガン飲んでまして、私「あれ、売れ残ったんじゃなくて、わざと売り残したんでしょ?」 奥「そうそう。あれが全部空いたら絶対店のお酒に手をつけるんだから。結局赤字!」

 授業なしの一日ではありますが明日も仕事、私は1時間ほど座った後で辞去、あの小上がりに上がってたら明日はグロッキーだったはずですね。

僕たちがやりました

 先日、TwitterのTLに「酒の失敗は失敗ではなくその人間の隠れていた欲望なので、男性とつき合うかどうかの判断はその男性の酒での一番の失敗を聞けばいい、大体嬉々として話すから(大意)」というのが流れてきて、恐らく女性を中心に「いいね!」を集めてまくっていたのですが、それについて事務嬢さんとお話。
 私「というわけで、私の酒での一番の失敗をお話しします」
 嬢「私、先生とつき合うかどうか迷ってませんよ?」
 私「知ってます。もしも誰かに聞かれたらという可能性の低い事態に対するシミュレーションです。一応、就職前と就職後との2つを準備しました」
 嬢「どうして?」
 私「自分でお金を稼ぐようになる前となった後とでは隠れた欲望の種類が変わっているかも知れないから」
 嬢「結構本気ですね」
 私「無論。では、まず、就職前の大学時代に渋谷で泥酔した時の話」
 嬢「ほうほう」
 私「飲み屋を出てからミネラルウォーターのペットボトルを買って……」
 嬢「酔い覚ましに?」
 私「渋谷のスクランブル交差点の路上で露店の花屋に突入して、売り物の花に水やりをしました」
 嬢「悲惨ですね。えっと、こっそり?」
 私「林田健司の『花に水やるラブ・ソング』を歌いながら」
 嬢「凄いアピールしてるじゃないですか。店員さんに怒られたでしょう?」
 私「いえ。うっすらとした記憶では、危ない人認定なのか顔を背けられてたような」
 嬢「そっちか。それが大学時代の話」
 私「そう。で、次が就職後の話ですけれど、これはもう仲良くなった後なんで話したことがあります。ハーゲンダッツ
 嬢「ああ、あれ!」
 私「そうです。飲み会の帰り、どうしてもアイスクリーム、それも安いやつじゃなくてちょっと高級なやつが食べたいと思って購入したハーゲンダッツバニラ……を、ベッドで食べようとして一口すくったところで力尽きた」
 嬢「で、全部溶けて」
 私「朝陽の中で目覚めたら、髪の毛から掛け布団敷き布団一式まで全てがバニラまみれ。ちょっと高級どころかハーゲンダッツ1個で数万の出費が」
 嬢「確かに、色々大きい失敗ですね」
 私「というわけで、私の酒の失敗即ち隠れた欲望は、『花に水をやりたい』『ちょっと高級なアイスが食べたい』の2本です」
 嬢「女子か!」
 私「可愛くないです?」
 嬢「まあ、そこだけ取り出せば可愛く聞こえはしますね」
 私「飼いません?」
 嬢「やですよ」
 事務嬢さんの失敗も聞きましたけど、勿論内緒です。

 来月、母君と日帰りのバスツアーに参加することになりました。K市発着で、角島大橋、元乃隅稲成神社・リフレッシュパーク豊浦を巡るコース。コスモス畑が見たいと仰有る母君のご要望に応えるコースを偶然見つけて即決です。バスツアーというのは初体験なのですが、どんな客層なんでしょうか。嘗て、英語科ベテラン先生が秋休み(昔、F校は前後期制の時代がありました)平日に単独でバスツアーに参加した際は、自殺志願と思われたらしく参加者全員に徹頭徹尾ガードされてたそうです。

 朝の風呂上がりに『サワコの朝』をつけたら石坂浩二会で当然の如く面白く、来週は矢野顕子だということで録画予約……というか、毎週予約でよい番組だという結論。部屋に掃除機をかけてから書斎PCで日記を2日分、BGMはRHYMESTERで今作は本当に好き(前作は良かったとは思うんですけれどもそんなに好みじゃなかった。雰囲気の問題)。連休なので職場に行くかどうか迷って久しぶりに行かないという選択肢、但し今日は同窓同僚数学・若手体育ご夫妻の新築祝いを買うというノルマはあります。

 午前中から電車で福岡に出てジュンク堂、その後岩田屋で数学・体育への新築祝いを購入。洒落た生活用品は職場女性陣を中心に友人一同からたんまりと贈られるだろうから、私は嗜好品、それも口に合わなかったら捨ててもあんまり罪悪感がないもの(味は知らん)をと、奥様(産休中、その後育休)用にたんぽぽコーヒー・玄米コーヒーを選びました。どちらもコーヒーではなくコーヒー「風」の飲料で、ノンカフェインなので「妊娠中の方でも大丈夫ですし、アスリートにも愛好者が多いです」と売り場の人に言われたので即決でした。でも、繰り返すけど味は知らん。

 K市に戻ってからは喫茶店→居酒屋をハシゴして読書。佐藤さつき妖怪ギガ(1)』読了、★★★。森博嗣『MORI Magazine』読了、★★★。
 自宅に帰って19時過ぎには早めの就寝、直後に56回生Tくんから着信があったのに1時間後にふと目が覚めて気づき「やべ、飲みの誘いをしくじったか」と電話したらそうではなく、福岡にてAくん結婚式(おめでとう!)の二次会会場からのイタ電でした。

ふっと わかった 風のふく夜

 YouTube堀江美都子「あなたへ」(レコード音源?)が上がっていました。歓喜。TVアニメ『魔法少女ララベル』の挿入歌で、5才くらいの時に家にあったカセットテープで耳にして夢中になった曲です。いつの間にかカセットがなくなってしまって以降、どこかで聴けたらと期待していたのですが、ついに。作曲はいずみたくだったんですね。流石、『鬼太郎』で育った人間だけあって、好きになるべき曲を正しく好きになったということです(自賛)。
 30年前のベストアルバム『歌のあゆみ4』に収録されていることは知っていたのですが、なかなか見つけられませんでした。しかし、30年ぶりに聴いてしまったら「欲しい」欲求が抑えられません。Amazonに膝を屈して検索をしたら発売当時とほぼ同じ値段で中古が売りに出されていたので(プレミアがついていると思っていたのですが)、即決で注文。

 7月19日の朝日新聞に、国語科恩師先生の「自由と自律のために生徒に年休を」という投書が「元中学校教員」という肩書きで掲載されていました。タイトルの主張自体は先生のご在職中からよく伺っていました。私も、休み癖・遅刻癖の担当生徒(の中で話の通じそうな方)にはよく「まぁ年休と思えばねぇ」みたいなことを言ってます。笑ったのは先生から直接伺った話で、原稿の中の「教員の未曾有の激務」「改革を云々する」という元総理・現総理をおちょくった箇所は検閲を受けて事前に電話連絡があったとのことです。

 本日は、1~4限が高2現代文でこれは試験返却とセンター演習だけなので(昨日書いたとおり)楽。5限は高3文系漢文(東大)で、この添削は明日の未明です。

 体調に違和があったので早めに帰宅。入浴後、「もりき」で軽く飲んで帰宅、即就寝。明日からの連休で体調を整えたく。

 おおたとしまさ『名門校「武蔵」で教える東大合格より大事なこと』読了、★★★。素敵な学校だなぁ、と思いました。ちょっと前に麻布高校を型破りな私立名門として持ち上げる別の著者の新書があったので、「次は武蔵でどうだ」と第2を狙ったというところですかね。ある部門の研究者としての教員が大雑把な制度の中で生徒に背中で魅せる教育。この点に関しては何せ出自が大学と地続きなのですから歴史も覚悟も他とは全然違うのでしょう。
 ただ、「東大合格より」というタイトルは両義的で良くないような気も(そういえば、ここは麻布と違ってサピックスの指定校ではなかった記憶)。

楽しく生きることが最大のプロテスト

 本日、この日記「ぼく、劣リーマン」の累計アクセス数が100万を超えました。高校63回生の高2担任を始めた2013年4月から4年半のカウントですので、1日の平均は約600ということになります。初期が1日200、現在が1日1000というところですね(ユニークアクセス数なら500~600)。無名の市井人のブログとして考えれば割と多い方なのではないかと思います。というか、4年半も公開ブログを続けている人間自体がそうは多くないんでしょうね(「はてなブログ」以前を含めると、ネットでの日記は現在足かけ19年目、人生の半分以上の期間です)。「日常性の維持」を生徒に強いる人間ですから、この程度がどうだとか言う気はありませんが、想定読者がTQCの友人10~20人だという強弁はもう通用しないんだろうなぁ、という認識はあります。

 RHYMESTER『ダンサブル』が素晴らしい、★★★★★。私の中での今年の1番を、絵恋ちゃんと楽器『ERERGY』と争っています。激闘です。

 3時半起床、入浴後に徒歩通勤で5時ジャストに職員室入り、の後はひたっすら昨日の現代文テストを採点。5時~14時の9時間ノンストップで、予定通り採点・集計・解答例作成印刷、の全てが終わりました。細かく言うなら、全作業が終了したのは14時11分、試験返却の授業がある6限開始の24分前です。尋常ではない疲労感ですが、試験返却の後はセンター現代文演習監督なので授業自体は楽。

 先日、卒業生(64回生)の男子2人・女子3人が母校訪問だったのですが、全員高校時代の制服を着用していました。高3の一年間副担任・現代文を担当した池ノ都は「自分で思ってる程には似合ってないぞ~。で、指名したらどんなサービスがあんの?」と昭和親父発言でしたが、「オイこらっ、校内で携帯なんか触って……あ、すんません」と演劇部顧問先生を一瞬だましたくらいだから、意外と似合っていたのかも知れません。というか、ど茶髪でしたけど、まさか行き帰りの学校外でも制服だったんでしょうか。周囲の人に「へぇ、F校って進学校なのに、あんな不良みたいな子(娘)も居るのね」とかアピってないですよね。

 夜は自宅近くの肉料理「I」にて独酌読書。最近、マスターに頼んで気まぐれパスタ的な料理をもう4、5回連続で作ってもらっているんですが、「もりき」では何度頼んでも作ってくれない「汁気の全くないペペロンチーノ」をドンズバで希望通りに作ってくれるのが嬉しいのです……って、今日は特別メニューに入ってたキノコの釜飯を注文しましたが。

私にもリズムわかります わかるだけ

 朝の西鉄電車が人身事故の影響でダイヤ乱れ。学校開始が30分遅れることになり、本日は1~6限が45分授業に短縮となりました。私は7限に全クラス横並びで現代文の試験を行うのですが、短縮どころか55分と普通より5分延長してもらっています。で、学校着5時から7限開始(15時30分)までの10時間ちょっとを完全にその試験作成のための時間として空けておいたのですが、実際には5時間ほどで完成してしまったので、残りの時間でちょっとした買い物に出かけました……作成した試験の解答欄に1カ所ミスがあったのは試験が始まってから生徒の指摘で気づいて訂正した次第。遊びに出る前にきちんと見直せという話ですね、反省。
 で、遊びの買い物というのは血痰ネーミングショッピングモール「You Meタウン」への徒歩往復で購入したのはRHYMESTER『ダンサブル』。谷山浩子の新譜を購入して、KICK THE CAN CREWと合わせたら9月の音楽生活は完璧……というのに何か痼った感覚があって、3日抱えてようやく思い出したのがRHYMESTERの新譜だった訳でして、10月に初ライブに行くのを楽しみにしておきながら粗忽です。

 7限に現代文を出題した後は、その採点を少し(2時間ほど)。定期テスト相当の分量ですので、採点・集計には大体10~12時間ほどかかる筈。明日の6限(14時30分開始)で1クラスだけ授業が入っておりそこで返却をする必要がありますので(試験を次の授業で返却しない、特講の答案を翌日返却しない、というのは私の感覚では「あり得ない」話です)、残りは明日の5時~14時をフルに使えばギリギリ間に合うといった所でしょう。
 夜は昨日に続いて「もりき」で白菜を消費。今日はトマト鍋にしてもらいました。

ひとりぼっちより豊かなコラボ ま、理屈は言うだけ野暮

 5時出勤、の徒歩通勤が辛い。徐々に涼しくなってきており陽気は良いんですけれども、何というか胃腸が辛い。明らかに食わされ過ぎです。取りあえず、朝一の進路指導室に行き、「誰か 肥満ティック 止めて 肥満ティック 腹が 腹が 苦しくなる~♪」とC-C-Bしながら(Hさんとも顔見知りの)事務嬢さんに何を食わされたのかを報告。
 授業5コマをこなした16時半頃に、やっと内側の苦しみが治まってきました。と書くと何だかとっても酷いことをされたみたいに見えますが、だって仕方ないですもん、苦しいのは苦しいんだから。何せ美味しいのよ、美味しくなかったらあんなに暴力的な量を胃の腑に詰め込んだりしないのよ、美味しいから仕方ないのよ。

 夜は「もりき」で白菜鍋。高い葉物をわざわざ買ってくれてるわけですから、当然の注文です。マスター「昨日はHの家で鍋やったっちゃろ?」 私「湯豆腐なら一週間連続でも大丈夫」 一人前用の土鍋に固形燃料の台。私「人間が食べる量って、普通これくらいだよねぇ」 マ「昨日も一杯食わされた訳ね」 私「鍋はヘルシーとか言いながら、分量で殴りかかって来たからね…『一杯食わされた』ってのが掛詞みたいになってるね」

 評論界の誘い受け、古市・ぶってぶって姫・憲寿キュンの最新刊を読了。何だかんだ言って私、この人のことを気に入ってるんでしょうね。殆どの本を読んでる気がします。
 古市憲寿『大田舎・東京 都バスから見つけた日本』読了、★★★★。普段から「ちょっとだけ上から目線」の古市キュンが、物理的にも「ちょっとだけ上から目線」になれる路線バスに乗ったら何が見えるのか、という実験。電車・飛行機のスピードは出ず、自家用車ほど低い目線ではなく、車幅とほぼ変わらないような細い路地でも縫うように走るバスに乗ると見えてくるのは、要はどこでもかしこでも人間が暮らしているという事実なんですね。『大田舎・東京』という(既に方々で言われ尽くされているような)タイトルだけで結論が大づかみ出来る(気になってしまう)ので読まなくてもいいやと思われるんじゃないかとついつい老婆な心配をしてしまいますが、路線(地域)ごとの人々の暮らしをその歴史的背景を踏まえつつ端的に説明していく一節一節が面白く読める好著だと思います。文体が「ちょっとだけ上から目線」なのはバスのせいではないですが、お祖父様に連れられて都バスに乗りまくっていたという幼児期(原風景)回顧の件ではちょいちょいリリカルになってたりも。

物知り博学 足腰カクシャク

 敬老の日。中学は延期の体育大会が本日催行され(明日が代休)、高校はカレンダー通りお休み。とは言え、昨日に続く「日常性の維持」で私は7時に出勤してデスクワーク。中学のとある先生から「あれっ、今日も休まないんですか? 相変わらず頑張り過ぎですねぇ」と驚き呆れられました。私は1週間分の仕事を5.5日(月~金、及び土曜半ドン)で割るよりも7(日~土)で割った方が身体に合うと思っているから「日常性の維持」、頑張り過ぎどころか毎日少しずつ楽をしているという感覚です。
 実際、今日の仕事も午前中で切り上げて学校を出発ですし。本日は母君と昼食・買い物のお約束。

 昨日は台風の影響で臨時休業だったそうですが本日は快晴につき。K市民のソウルフードと言ってもいいうどん屋「T」は本日も満員状態。母君は先日の訪問時に美味しさに驚いたという肉もやしうどんを、私は茸のキーマカレーがお気に入りのカレーうどんを注文。先日同様、母君は小サイズの7割ほど、私は通常サイズのカレーうどんの後、余ったルーに母君の残されたうどんを入れて大盛りサイズに。
 買い物はその「Tうどん」の横にある「ベスト電器」。母君はリハビリステーションのお隣さんに頼まれて掃除機のカタログが欲しいとのこと。私の方は、ついについに自宅用のデスクトップPCを購入です。

 仕事を家に持ち込まないという一念で自前のPCを持たない生活を10年続けていましたもんですから(最後にPCを買ったのは15年前とかかな)、「ディスプレイだけで本体(←箱)は展示していないんですか?」とか「ネット接続用のケーブルは別に買わないといけないんですよね?」とか普通に訊いてしまって、一回りは年上の店員さんに侮蔑と憐憫とが絶妙に化合された表情をされました。
 そんな状態でしたからPCの初期設定に5~6時間程度はかかると店員さんに言われた時にはちょっとビビってしったのですが、それを店に頼んだら20000円の上に数日の時間がかかる訳で、侮蔑と憐憫とが絶妙に化合された表情の店員さんに「自前でやります! 分からなくなったらここに電話します!」と空元気で応えました。

 実際、自力でやったら3時間で終わりましたし。ただ、「Office Personal Premium」とかいうののインストールをしないとWordとかExcelとかが使えないというのは15年前とは全然違う手順で面食らってしまいました。あと、別購入の「一太郎」もインストール。F校(国語科)教員には「一太郎」ユーザが多いのです。あぁ、ということは、この自宅PCで仕事をするという覚悟が私の中にあるみたいですね。

 夜は予てよりお約束のHさんちで鍋パーティー。ビール6缶と参加費1000円を握りしめて自宅徒歩2分のHさん家へ。
 ・寄せ鍋(〆は雑炊)
 ・鯖塩焼き
 ・牛すじ煮込み
 ・ゴーヤとパプリカとシーチキンのサラダ
 上記を死ぬ程食わされた結果、胃腸が反旗でお酒は殆ど飲めませんでした。