おはなししたいのあなたと 魔法のひみつをききたかったの

 早朝にK市を出発し、福岡2区地区保護者会にて60分の講演を行う。5地区ではテーマが全部同じなのですが、何しろ各地区与えられた時間が違うし、こっちも同じことを2度も3度も喋ったら飽きるし、ってことでくすぐりに使う小ネタなんかを色々変えながら自分なりに(誰にも気づかれない)工夫を施して。で、今回で5地区全講演が終了、という安堵感でその後の会食も和やかに……というその円卓にて、今年度いちばん焦ったといっても今の所は過言ではない体験をする。
 テーブル隣には私が担任を務める高2A某生徒のお父様・お母様。その生徒氏を、私は普段下の名前から思いついたあだ名で呼んでる(本人もそれを自分のメアドに入れてるくらい自然に反応してる)んですけれども、お父様お母様とのお話の中で私が思わず「●●ちゃんは……」とそのあだ名を口走ってしまった時。お母様が「あら、先生、ウチの犬の名前をご存じで?」って。虚を突かれその後のど焦り、私言い訳もできませんでした。お前犬の名前で呼ばれて何毎日毎日ニコニコ返事してんだよと。SMかよと。

 K市に戻ったあと学校で仕事をしようかとも思ったのですが、喫緊のものがなかったので取りやめてネカフェで日記更新。一回の更新で4~6日分。100日遅れの日記、いつ追いつくのでしょうか。
 夜は、私と先輩先生、56回生某氏と59回生某嬢とで食事会。某嬢の成人式を寿ぎつつ杯を交わし、のつもりが最後にはサプライズでバースデーケーキを用意していただき私の方が祝われてしまいました。某嬢に、他の生徒はあだ名で呼ぶのに自分は名字で呼ばれるのが不満だ、という旨承ったのですが、①尊敬している相手をあだ名で呼ぶのは畏れ多い、②あだ名に関して慎重にならざるを得ない体験を昼にした、という2点をお含みいただいて、平に、平に。

 島崎今日子『〈わたし〉を生きる 女たちの肖像』読了、★★★★。先日読んだ『最後の日本人』とは対極、不即不離がクールなインタビュー集。客観性の中に敬意滲ませる文章に好感。勿論、甘えと怒りという個人的感情二本柱をぐいぐい押し出した『最後の~』が悪いと言っている訳ではなく。