十年後はレディー&ハニー

 深酒旅行は絶好調、今日の遊び相手はオツカル様、要するに旅行のハイライトだ!
 朝はベッドで本を読んで過ごして、昼前にホテル出発、待ち合わせは駒場東大前駅。今日は、駒場でラーメンを食べて、映画「風立ちぬ」とカラオケでデートして、夜は他の18期も集めて飲むの日(続きもあるかも)。

 池「じゃあ、駒鉄と山手とどっちにしようか?」
 オ「さかともえり『どっちでもIN』!」
 池「じゃあ、山手にしよう」
 オ「分かった」
 池「…………」
 オ「…………」
 池「…………あのさ」
 オ「何?」
 池「このあと、カラオケに行くやん?」
 オ「うん。ウチ(←一人称)、ここ数年でこれ以上ないってくらいYou Tube観まくった」
 池「僕は、そういう事前の勉強とかする人間じゃなくてさ。でも、今回一曲だけこれだけは絶対に歌おうって予め決めて、曲とか歌詞とか見直した曲があって」
 オ「ふんふん」
 池「それがさかともえりの『稲妻娘』なんだけど今のあんたの発言のせいで完全にそれ聞いて急ごしらえで思い出してあんたの掌の上で歌ってるみたいになるやんか! 最悪じゃないか!」
 オ「あははははははははははははは!」
 池「あ~、もう、台無し! やっぱり付け焼刃の勉強なんかしても碌なことにならん! 生徒にも力説せな!」
 オ「あははははははははははははは!」

 「山手」でラーメンの大盛りを注文したら30過ぎてやることじゃないとオツカル様に呆れられたんですけれども、其の台詞はその後の二人パセラでハニトーを注文したオツカル様にそのまま熨斗つける。と、いうわけで、流石に想定読者はたった一人、恒例のオ&池のカラオケ曲目全曲紹介、がっ様、ご覧下さい!
 オ①「きらきら武士feat.Deyonna」(レキシ)→池①「恋のジャック・ナイフ」(サザンオールスターズ)……椎名林檎さん参加の新しどころを持ってくるところが勉強家(というか、信じられないくらいの芸能好き)のオツカル様。まぁ、前々職がキョー●ー大阪、前職が青●堂、ってくらいですからねぇ。私は再始動記念のサザン、の中でも特に好きな歌の一つ。
 オ②「Blue Velvet」(工藤静香)→池②「稲妻娘」(さかともえり)……池「逮捕された人の作曲だっけ?」 オ「いや、されてない人」 チャゲアス好きのオツカル様との本日のカラオケは、薬物逮捕疑惑を中心にキナ臭い(粉臭い?)面々の曲が集まりそうな予感がする。私は集合時に潰されたともさかりえの別名義どベタ歌謡曲。
 オ③「ユキちゃん」(モーモールルギャバン)→池③「All Right」(フジファブリック)……トリップしてるとしか思えない歌詞には、なんと後日談続編があるということで、禁を破ってオツカル様は2曲連続で同じ関西系バンドを歌う、と。私はフジファブリック「末期(譲りに譲って後期)」の良曲。
 オ④「ユキちゃんの遺伝子」(モーモールルギャバン)→池④「夜が明けて」(戸川純)……池「ほんとだ、前の曲よりさらに頭がおかしい!」 オ「でしょ、ベイビーが掛詞」
 オ⑤「イヲピにかえて」(紫SHIKIBU)→池⑤「別れの朝」(世良公則)……お笑い大好きオツカル様の必殺ソング、本当に全部「イ」を「ピ」に変えるそうですけど、それがなけりゃ普通にいい曲じゃない? と思ったら、カップリングではちゃんとそこも押さえているそうで。私はノエビア。あのCMシリーズは観るたびにキリンを思い出す。
 オ⑥「ある晴れた金曜日の朝」(CHAGE&ASKA)→池⑥「夕立」(井上陽水)……池「シャブ&ASKAって書いたら明らかにCHAGEが中毒になるからあの週刊誌の見出しはいかんよね」 オ「でも、CHAGE&ヤクザとか書いたら完全にCHAGEの黒い交際になるし」 どうころんでもの薬物疑惑ユニットから、オツカル様曰く「最も頭のいっちゃってる歌詞」の歌。私も薬物つながりでオツカル様大拍手の「夕立」。
 オ⑦「泣き虫ファイター」(東京カランコロン)→池⑦「アルクアラウンド」(サカナクション)……新しいもんどころで組み合わせても、オツカル様の方が選曲に圧倒的センスのある好例。
 オ⑧「どんぶらこ」(たま)→池⑧「BA-NA-NA」(中島みゆき)……歌詞がおかしい曲2つ。前者は現代詩かも知れないけれども、後者は批評文ですね。ただし、サビの「BA-NA-NA」のシュールさはオツカル様も笑ってくれて満足。
 オ⑨「ふわふわふるる」(tohko)→池⑨「どうしようもない僕に天使が降りてきた」(槇原敬之)……オ「作詞マーク!」 池「薬物?」 オ「いや、違う理由!」 池「じゃこっちは本当に薬物!」
 オ⑩「スパイダー」(スピッツ)→池⑩「笑」(笹川美和)……「マッキー」から「Hungry Spider」(逮捕直前)から「スパイダー」の連想、私は突然清水ミチコの生霊にとり憑かれて「笑」。さび前の歌詞「So」を見たオツカル様、まさかのアルファベット! と死ぬほど笑っている。笑い笑え泣き笑え。
 オ⑪「乙女座宮」(山口百恵)→池⑪「かもめ」(浅川マキ)……オツカル様曰く、「カッコよすぎる」山口百恵。確か、スタ誕で中森明菜が歌ったのがこの曲だったよね(クイズで答えたことがあるような気がする)。私はそのさらに10年程度前の「カッコよすぎる」曲。ジャックナイフって歌詞は本日2回目。
 オ⑫「禁断のカルマ」(私立恵比寿中学)→池⑫「Monster」(フジファブリック)……池「ウテナのシーザーやんか」 オ「普通に良曲」 今じゃ『MUSIC MAGAZINE』で特集組まれるようなアイドルアラカルト時代になったんですもんねぇ。私はフジファブリック「末期」の曲をもう1回。
 オ⑬「チャンカパーナ」(NEWS)→池⑬「雨のMelody」(KinKi Kids)……オツカル様曰く「ファンタスティポ」系の曲を受けて、私はキンキの歌謡曲。この後、ボックスを出てからオツカル様の「パーナさん事件」面白話を。私はそのフレーズを聞いたらもうポンキッキの「パナシのうた」しか思いつきません。
  しかし不愉快なのは、またパセラの宝物が見つからなかったこと! 「全てを移す魔法の箱」って、テレビやないんかいっ! と屈辱。

 さて、新宿シネコンで流石「風立ちぬ」は満員御礼、時間ギリギリで(って言っても上映2時間半前でしたが)チケットを買った我々2人は、前から3列目の右端と前から4列目の左端に離れて鑑賞することになりました。★★★。
 2時間超のこの作品、(面白くなかったとまでは言わないけれども)私があんまりワクワクもドキドキも感動もしなかった理由は一体何故なんだろう。まぁ、見る目が無いって一言に尽きるんでしょうけれども。取りあえず、飛行機電車その他機械ものには一切興味なし、政治やら思想やらにも興味なし、「きれいだよ」しか言わない純愛にも正直心は波立たない、だとしたら一体何が残る? 削いで削いで鑑賞したら、感想が伊坂幸太郎の『あるキング』を読んだ時と同じになってしまうんじゃないか、とすら思えました。何せ、背中ですら語らない無口ですからね。「永遠の男の子」に開かれたこの作品の、私はお客さんの想定内にいなかった。

 池袋のうどん居酒屋で、18期4人で飲み会。オツカル様、でっくん、がっ様。いかな奇才・鬼才・機才(←昔、リンリンが使った表現を流用してみました)といえども、30過ぎたら会話まったり、二次会はコーヒーショップだし。相変わらず細かい話はな~んも覚えていない楽しい飲み会だったんですけれども、10月からでっくんが研究留学で北欧に数年間、というのは驚きのニュースでした。9月中に上京して、お別れぱーちーをしたいなぁ。

 オツカル様「徹マンしないの?」 がっ様「俺は出来る」 でっくんはその遊びの対象外ですから、呼ぶとしたら遠ちゃんってことになるんですけれども、何を思いついたか急にTQCとは縁もゆかりもござんせん56回生Y氏にメールしておっさんの徹マンに混ざっちゃらんか? と尋ねてしまう。でもって、オッケーをもらってしまう。同時に、オツカル様が電話で捕まえた遠ちゃんも合流することになる。
 TQC18期を代表する阿呆4人と、私以外の3人とは何の面識もない正直真っ当真人間社会人一年目ボーイとで池袋徹マン。何と、無煙フロアなるものが出来ていて歓喜。どんどん増えてるらしい禁煙フロア、これは上京徹マンの回数が増えるなぁ。