見たこともない 花が咲くでしょう

 3時30分起床、4時から添削の残りを。母君も5時前には置きだして、家事に出勤の準備に。朝食後、6時に家を出て小倉駅へ。6時半の新幹線でK市に移動。車内には、登校の生徒も出勤の先生もいらっしゃいます。JRのK駅からはタクシーで直接学校に入り、職員室に置いていたスーツに着替える。
 1限・4限が文系二次対策授業。空いている時間はその添削をず~っと。

 昼休みの職員室にて。超理系脳の生徒。東大現代文特講の答案も論理構造の把握如何に関しては素晴らしいと思う、その生徒の嘆き。
 生徒「現代文苦手~。全然点が出らん」
 教員「君の答案、賢いもんねぇ。僕じゃなくて東大が採点したらもっと点が出るのかもねぇ」
 生徒「何がいかんと?」
 教員「あのね、窓の外、見える? あのでっかい木」
 生徒「見える」
 教員「ねぇ、青々と葉が茂ってねぇ。でね、君の答案は、あの葉だったり花だったりを全部無理矢理散らせてんの。あぁ、幹の曲折はこんな、枝振りはこんな、って見た目一発で凄くよく分かる」
 生徒「で?」
 教員「何の木なのか全然分かんない」
 生徒「……」
 教員「歴史論でも宗教論でも文学論でも、本文の論理展開が同じなら全部答えが同じになるのがユーの答案」
 生徒「じゃあ」
 教員「駄目だろうねぇ。たかし君がリンゴもミカンも50円だ100円だ挙げ句にゃX円だと数値や関数に還元しまくった結果が、あの冬木立解答」
 生徒「どうしたら良いと?」
 教員「『について』に対して間断なく注意を注げば、自然点数は向上するのではと思われますが。要するに、具体的な話題」
 生徒「分かった」
 きみの「分かった」は多分本当の「分かった」だろうね。頑張れ~。