歩いても 歩いても

 5時起床、ベッドの中でだらだら、入浴、大塚から池袋に移動、喫茶で読書、お気に入りのネカフェで日記更新。以上終了が9時30分で、ここからが本日(年度末上京旅行4日目)のスタート。目指すは根津駅(池袋→西日暮里→根津)です。

 以前オツカル様と「根の津」にうどんを食べに行った(私は覚えていないのですが、オツカル様は間違いなく行ったと仰る)時は、おそらくオツカル様の家があった湯島か大学のあった本郷から歩いていっているはず。それ以外の用事で根津に行ったことはないはずなので、地下鉄の根津駅で降りるのは初めてのはず。
 本日のオツカル様との待ち合わせは11時30分なのですが、90分の時間はまず根津神社に御参りをするところからスタートです。駅徒歩5分。社殿で母君と63回生との息災を祈り、その後、乙女稲荷・駒込稲荷とを回る。その後、表参道入り口近くに雰囲気のいい喫茶店があったのでそちらに移動して、カウンター席でコーヒーセット(自家製プリン)を注文。30分かけて、63回生の生徒2人の母君にお手紙を認めました。使ったのは、昨日買ったマグリット展のポストカードです。

 喫茶店から徒歩3分で根津駅出口、途中の郵便局でカードを投函し、ジャストオンタイムでオツカル様と合流。2日連続のデートは、先ず昼食の釜揚げうどんからスタート。大学時代(っつーともう10年以上前ですが)に湯島在住、谷根千にもお詳しい(因みに、下町に観光地プライスが侵食していく谷根千みたいな土地はよそ者にはとても住みにくいそうです)オツカル様の案内で名店「釜竹」へ。一人1000円払って釜揚げうどんの単品をいただく。格調高い掘りごたつのテーブルで、つまみの小料理も日本酒も全てを我慢してただただ麺をすする。途中、ネギ・天かす・七味・生姜、でダシの味変をしながら。釜揚げうどんは、テーブルの注意書きにもありましたが時間が経つとくっついて食べにくくなるので、基本一気無心に淡々と食べて行きその間無言。オツカル様とのやりとりも、私「ネギ要らないでしょもらうね」 オ「薬味=ネギ、という無思考」 私「僕、天かすいいや」 オ「何で?」 私「ダシが汚れる」 という事務的なものだけ。

 お会計に立った時になって初めて、オツカル様から讃岐うどんツアーは日帰りに限るご当地の讃岐うどん屋は閉まるのが異常に早いから一泊する意味がない、という豆知識トークが飛び出しました。

 時間だけは無限にある無職王子と、この上京旅行のときだけは時間に関して職業以外の無為を貫きたい私と、による移動はもちろん徒歩。本日は結局、根津→上野→秋葉原→湯島→本郷→水道橋、と一日中歩くことになるんですけれども、以下。

 先ずは上野まで歩いて速攻で「パセラ」に飛び込む。ノンアルコールフリードリンクの2時間半、因縁の宝探しは何か良くわからないマスコットを探すという形式に変わっていたけれどもやるこたモニターテレビの裏に貼り付いてるカードを剥がすだけで前と同じ。というわけで、上京恒例至福のカラオケ17番勝負!

 オ①ヴィーナス(女王蜂)→池①DRAGON NIGHT(SEKAI NO OWARI
 私「女王蜂って、最近再始動したんだよね?」
 オ「そう」
 私「歌詞赤いけど、ボーカル女性?」
 オ「多分男性、そして黒人」
 私「何でそんな嘘つくの?」

 オ②モンロー・ウォーク(南佳孝)→池②Bomber(山下達郎
 オ「南佳孝のバージョンって、『セクシー・ユー』に比べてもんの凄いねちっこいんだよね」
 池「前奏からね。っつっても、僕は郷ひろみの方をあんまし知らないんだけど」

 オ③ソーダ(sumika)→池③今だから(松任谷由実小田和正財津和夫
 池「全然知らない歌。最近の人?」
 オ「これから来るかも知れないくらいの人達。最近の若いのだから、歌詞が多い」

 オ④狂想曲(CHAGE&ASKA)→池④怪盗ピスタチオ(ANATAKIKOU
 池「それは、いつ頃?」
 オ「ちょうどおクスリを始めて、空から曲のアイディアがぼろぼろ降って来てた頃」
 池「きみ、ほんとに『Say Yes』のちょっと前が好きだよね」

 オ⑤褒めろよ(GLIM SPANKY)→アントニオの唄(UA
 オ「とにかくPVを観て、ドラムがすんごい多いから」
 池「マジだっ! ドラム多っ!」

 オ⑥痛いよ(清竜人)→池⑥CALNAVAL(大貫妙子
 池「大貫さんを初めて歌う。キーを2つ下げて、男声でシャウト」
 オ「そんな歌い方の人じゃないでしょ?」
 池「坂本教授ピコピコ伴奏の頃のはそれでいけるの。後、坂本アレンジだから間奏が長くても許して」
 オ「ソロコーナーがある訳だ!」

 オ⑦A・B・Cじゃグッと来ない!!(清竜人25)→池⑦パッションフルーツフジファブリック
 池「きみ、この清竜人さん好きすぎるやろ」
 オ「前の曲と違って、こっちには25がついてる。曲も、前の純情系と違って、嫁が6人いてキャラが違う。平成の岡村ちゃんだから」
 池「シーモネーターSEAMOとの違いみたいな?」
 オ「今度、2日連続で別名義のライブをやるけどね……そういえば、BENNIE Kってどこ行ったんだろうね」

 オ⑧インモラリスト堀江由衣)→池⑧バージンブルース(戸川純
 池「えっと、次の人って声優だよね」
 オ「うん」
 池「何で?」
 オ「それはね、作詞作曲が清竜人だからだよ」
 池「だから好き過ぎるやろ!」
 オ「そっちはメンヘラ」
 池「一応、今日ライブに行くからね。これ、多分演る」

 オ⑨あの娘は雨女(たま)→池⑨ショウ・タイム(中島みゆき
 池「出た、たま、頭おかしい。きみがたまを入れたら僕は中島みゆき

 オ⑩Re-cool HABANA EXPRESS(寺尾聡)→池⑩炎のエスカルゴ(とんねるず
 池「あっ、『Re-cool』ってついてる」
 オ「そうそう、新しいやつ。この曲、歌詞、多いでしょ?」
 池「マジで、ちょっと笑う。でも、4・4・7って割り方は純日本な感じもするけど」

 オ⑪ループ&ループ(ASIAN KANG-FU GENERATION)→池⑪二人のアカボシ(キンモクセイ
 池「ああっ、物議を醸すのが好きな人のバンドだ! 脱原発!」
 オ「著書、『ゴッチ語録』だからね」
 池「この歌って新しいの?」
 オ「さあ、もう10年くらい前かも」
 池「10年選手! ベテランじゃんか」
 オ「そうだよ、この辺りの人達ってみんなもう中堅ベテランの域」

 オ⑫踊り子(村下孝蔵)→池⑫ウォーリーヒーロー(KANA-BOON
 オ「出た一押し、歌詞が多い」
 池「twitter大好きボーカルの人の名前を見てたら、こういう歌が歌いたくなって」

 オ⑬INVOKE(T.M.Revolution)→池⑭嵐の素顔(工藤静香
 池「これも、さっきの大貫方式で、2つ下げて絶叫する」
 オ「そんな歌だっけ?(と、右手でLを描く例の振り付け)」
 池「その手の動きする歌って、これか森口博子の『恋はタヒチアレアレア』だけやからね」

 オ⑭アクセル(吉川晃司)→Take me home(松任谷由実
 池「もっと滑舌良くならんの?」
 オ「あのね、You tubeで勉強したときにね、ライブだったんだけど歌い方の癖が強すぎて歌詞が全く聞き取れんかったの。ほんとにこんな歌い方なんよ……あ、そっちはババアの歌だ」

 オ⑮IT'S SO DELICIOUS(Dreams Come True)→池⑮Tomorrow never knowsMr.Children
 池「(前奏が始まって)出た、十八番ドリカム!」
 オ「心で感じるデリシャス!
 池「ゆっくりゆっくりゆっくりゆっくり」
 オ「ゆっくりゆっくりゆっくりゆっくり」
 池「もっとぎゅっとして……もうこれ、歌わんでよくない?」
 オ「イントロの間に完全に歌を要約した!」

 オ⑯ラブ・ストーリーは突然に小田和正)→池⑯青のり(ブリーフ&トランクス
 池「あっ、『Oh,Yeah!』のB面だ!」
 オ「そっちはブリトラを、しかもSHOW劇で!」
 池「ただでさえ歌いにくい曲の歌詞を見難くする」

 オ⑰Shangri-Laangela)→池⑰Shangri-La電気グルーブ
 オ「歌うの二回目かな。アニソンの定石、アリプロ的な」
 池「宝野さん的な。じゃあ僕は、イントロが郷ひろみの『獣は裸になりたがる』に似てる方のシャングリラを」

 さて、カラオケボックスを出てからの動きはノープラン。
 オ「何かしたいことはある?」
 池「サザンの『葡萄』は買いたい。上野ってタワレコあったっけ?」
 オ「えっと、あったかなぁ。分かんないなぁ」
 池「調べて! 調べて! どらげないやって!」
 オ「何を言ってるのかよく分からんけど(と、スマートフォンを取り出し口にあて)、上野のタワレコ……ヒットしない。秋葉原にはあるからそっちに」

 途中、アメ横を通って、かりんとう饅頭の美味しい店で立ち食いして、ず~っと徒歩で秋葉原へ。
 池「昨日、ハチ公前で僕のクラスの生徒とチラッとすれ違ったでしょ。あのうちの一人が、『あれが先生が時々話してたオツカル様だ!』って大興奮してた」
 オ「なんじゃそれ」
 池「因みに、その子の家族が『怒り新党』に何でも検索するどらげない人がムカツクってネタを送ったらあまりの共感で殿堂入りというシステムが生まれたというね」
 オ「お~、それ観たわぁ」
 秋葉原はまずヨドバシカメラタワレコでサザンの新譜を買って、昨日池袋ハンズで修理したのが本日あっという間に壊れなおした(?)時計を再修理してもらう。
 池「さて、次は……」
 オ「今日、夕方に秋葉原で虹のコンキスタドールのイベントがあるよ」
 池「喧しいわ」
 オ「因みに、きみの推しメンは出てない」
 池「ぶつよ?」

 今度は、歩き歩いて湯島。昔オツカル様が友人A氏とルームシェアしてたビルの前を通って。
 私「懐かし~、よくきみん家で飲んだよね~。きみが帰ったらA氏が彼女の横でジーンズのチャックを慌てて上げてたんだっけ?」
 オ「違う違う。ベッドの中に彼女と二人でいただけ」
 湯島天神もお参り。一日で二度お参りするのはどうかと思いましたけれども、母君と63回生の息災を祈り……その横で、
 オ「今年こそ仕事が見つかりますように」
 に笑う。
 私「あのさぁ」
 オ「何?」
 私「他の人のために祈ると、気持ちがいいよ?」

 今度は歩き歩いて本郷。かつてランチで歩き回っていた赤門~正門の通りの店が私たちが居た当時とどういう風に変わっているかを具に観察していく。
 オ「こういう人生の振り返りをするのって、要するに死に支度ってことよね?」
 池「僕は前向きなの。卒業生に時々聞かれるから、脳内食べログ更新しとかないと」
 キャンパスの中もぶらぶらと散歩。流石に春休みで人は少ないですね(メトロその他学食は開いてましたけど)。

 本郷から水道橋まで歩き歩いて、新宿までJRで。私がサザンを買ったタワレコでオツカル様は清竜人25(←数字は年齢、直木三十五方式ね)さんのDVDつきシングルを買われており。本人か嫁6人か、7人のうちの1人の生写真が入ってるというくじ引きで清さん本人を引き当てられて歓喜のご様子。
 新宿東口から歌舞伎町辺りをぶらぶらと散歩して、オツカル様とはお別れ。私は、LOFTで行われる戸川純ちゃんのバースデーライブです。

 ①ロリータ108号 ②ヴィールス ③さよならをおしえて ④ミステリアス・ガイ ⑤シアーラバース ⑥赤い戦車 ⑦思春期病 ⑧労働慰安唱歌 ⑨金星 ⑩吹けば飛ぶよな男だが ⑪フリートーキング ⑫ラジオのように ⑬ローハイド ⑭lilac ⑮諦念プシガンガ ⑯蛹化の女 ⑰彼が殴るの ⑱肉屋のように ⑲バージンブルース ⑳バーバラ・セクサロイド
 54歳の誕生日をロリータで始めることをやや自嘲気味に語っておられましたが語り口も歌声も佇まいも可愛いの一言。薬の副作用で体型は以前とは変わっておられますし、相変わらず(⑪以外は)椅子に座って歌われますし、MCによれば普段の移動も車椅子を使われることがあるということでファンとしては心配なんですが、それでも本人は力強く「歌う意志を貫く」と宣言し満場喝采。実際、数年前までの不調が嘘のように喉が回復し、あのベルカントファルセットがきちんと出せるようになっておられたことにファンは狂喜です。それが証拠に、しばらく封印していた②や⑦やという「ヤプーズ以来」の選曲もあり(ご本人曰く、①~⑪の第1部は珍しい曲を中心に、⑫以降の第2部はキラーチューンを入れて)。
 昨年は途中で携帯動画をとり始めて演者をうろたえさせた馬鹿客のせいで若干場が白けたんですけれど、今年は最初から最後まで場が温かく、熱く。私は時間の都合で⑳を最後に出たのですが、会場を出る直前に「母子受精」のイントロが始まったので、あと数曲続いたのでしょう。多分「電車でGO」と「レーダーマン」。

 歌舞伎町ドンキの前で61回生お二人と待ち合わせ。キャッチに会わないよう、メインストリームを外れた場所にあるチェーンの魚屋に入り、21時30分~23時30分、の飲み会。2月24日、63回生の東大受験の下見で色々面白かった(下見案内に遅刻して来たり、御礼の打ち上げで「ど」が付くハイテンションで体育先生を爆笑させたり)二人に、私の方はおかげさまで現役生たくさん通りましたという接待をするつもりで、多分向こうの方は何かしら自分たちが犯した粗相の落とし前をつけさせられると憂鬱に思っている(けれど、呼ばれて断れなかった)。
 というわけで私は、お二方のお話を聞きつつ、かつ後輩の面倒を見てくださることを念入りにお願いしつつ(下クラに63回生が来るかどうかは分かりませんが)、かつ部活動の勧誘に関して運動会系某氏に割と面倒くさいウザ絡みをしておく。

 始まりが遅かったので一軒でスパッとお別れ、卒業生お二人(そういえば、二人はルームシェアをしておいでですね)は京王線で、私は山手線で大塚駅のホテルへ。

 健康就寝……しようと思ったら、明日夜2人で飲む約束をしていた55回生Tくんから仕事の都合でキャンセルのご連絡。あらら、東京ラストナイトがスコーンと空いてしまいました。4月1日なんて年度頭の忙しい時期にいきなり「この指止まれ」も失礼ですよねぇ、ってことで明日は独酌になるのかなぁ、ちょっと残念。
 誰かと一緒に行くときは、その人に合わせて店を考えればおしまいだから簡単。例えば、昨日の63回生なんて、「和食」「肉」の条件をインプットしたら1分で決まりましたもんね。ですけれども、独りの時は自分が何を食べたいか飲みたいかってのをついつい真剣に考えてしまうから(でもってこれがいちばん分かんないから)ちょっと面倒くさいのです。