声は子供の声に相違ないが、言葉つきはまるで大人である。

 4時前に起床、5時半過ぎに学校入りして、添削の残りを終わらせる。職員室のゴミ箱を片付けて、授業の板書準備。放課後に行われる第一回校内模試検討会議の資料準備。
 授業はセンター小説が3コマで、05年追試は水村美苗本格小説』。夫婦で小林秀雄賞、夫婦でセンター試験出典(夫は評論)、という才女の手になる小説を出典に使った今回の問題は、本文短い、設問シンプル、選択肢短い、という作りでお生徒さんたちはスラスラと解いてしまいます。20分の時間を5分以上余らせた人も少なくない。そして配布したセンター赤本の解答解説では評価「やや易」となっています。でも、平均は30点を切る。F高生で30を切るなら全国では凄いことになります。これ、私は難しいと思う。語彙の問題は屈指の難問(悪問じゃないのかと文句つけたいくらい)ですし、読解は『縦書き私小説』の意味が分からないとほぼ丸ごと落としてしまうわけですから。
 合間に火曜・水曜・木曜の授業準備。たまっていた卒業生(63回生浪人)の添削は今日あたりから徐々に手をつけることが出来ます(遅れてごめんね~、次回からは通常営業で~す)。

 放課後は校内模試検討会議。私は今年から進路指導部主任ですので、慣れないジャケットを着て慣れない司会の立場で参加。全体会(職員会議形式で、各科出題の教員が講評を述べる)は普通通りで例年と変わらなかったのですが、高3担当者・授業担任団だけで行う個人検討会(2時間半~3時間)の雰囲気が去年と全然違った(私は去年は63回生高3担任、今年は64回生高3副担任として2年連続参加)ので驚き。
 64回生担任団はとにかく真面目で、各生徒一人一人について各科の教員が言うことがあれば述べる、というのをひたっすら淡々と行う。生徒全員についてそれをやれば、お疲れ様でしたとさっ、と解散して次の仕事へ。「……ってまだ仕事すんの? もう20時よ? 私はあと1時間くらいで寝ようかと思ってるのよ?」って感じ。
 ……翻って1年前の、「●●は××とつき合い始めてから成績が良くなった」だの「▲▲は野球の投球フォームから改善せなあかん」だの「ウチの◆◆はア~オの選択問題を勘で埋めて『3』って書いた」だの言いながら一同「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!」ってなってその勢いで個人検討の続きというか雑談をそのまま居酒屋でやって「二次会でまで生徒の話を続けるなんて俺たちなんて生徒思いなんやろか」「何言ってんですか仕事場での会議を『一次会』扱いしてる時点で僕らもう教員じゃないっすよ」だの言いながら「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!」ってなってたあれは一体何だったんでしょう。

 夢?