君と踊ろよ 今宵も月の下で

 山田奨治『東京ブギウギと鈴木大拙』読了、★★★★。最後まで『桐島、部活やめるってよ』状態で、これは鈴木アランの伝ではなくやはり大拙伝。嚆矢だから仕方ないのでしょう、筆者あとがきに曰く「きっとそう遠くない将来、わたしよりも優れた研究者の手によって、より完全なアラン伝が書かれることだろう」。

 メールで「おなしゃす」を使ってきた教え子(卒業生)に「語源知ってて使ってます?」と聞き返し、後から「もう二度と使いません」と言わせた、のが今年2回目。ノリでジャーゴンを使わない。ってまあ、ダッチワイフの台詞が流行語大賞を取るような末法の世では詮無いことかも知れませんが(あれって、売れ出してから一応設定を変えたんでしたっけ)。

 授業は5コマ、高3現代文。教材はセンター幸田文「おとうと」で、あっという間に解けるけれど平均点は高くないという良問。幸田文はお生徒さんたち曰く「中学の時に手ひどくやられた」人だそうで、朧気記憶の生徒が「死体から新たな命が」とか仰ってたところを見ると「えぞ松の更新」が難しかった、という意味らしい。本日の小説は、明日から始まる定期テスト(高3にとっては最終考査)の現代文の範囲からは外している教材だということもあり、解答20分弱、解説7分、計30分で全てを終了し、20分間は自習の時間としてお生徒さんたちに差し上げることに。いつもは20分強の時間を使って解説をしているのに「7分! でできるんですか?」という問には「平野レミの料理みたいなもんです。なぜか出来てるんです」とお返事。

 通常は6限授業の後に2時間の特講(文系東大現代文)があるのですが、定期直前につき中止。でもって、明日は母君の(F校親玉大学病院での)定期検診に付き添うために午前中年休(ちょっと前の日曜出勤の代休が認められるそうです)。
 なら、「夜は飲みに行きませんか?」というノリだけ提案に体育科のベテラン・若手お二人を巻き込んで、K市から車で50分の所にある居酒屋まで遠路はるばる。お生徒さんたちが必死で勉強している時間に、ビールに日本酒を飲むわ、刺身に焼きに天ぷらにを食うわ、調子に乗ってカラオケで歌うわ(夏のオツカル様カラオケのレパートリーを考えておかねば……)、と一通り満喫。体育科若手先生とK市までは電車で帰還。
 タクシーで帰宅後は即就寝昏々、明日の検査結果が良好でありますように。