疲れた歩幅は狭い 早く早く 自由になりたいのさ

 台風全逸れ、休校措置を取らなかった(始めから検討すらしなかった?)F校の勝ち。これはね、いつもは慎重論の池ノ都先生も大賛成。だって、今日が休校だったら、振り替えは次の月曜、海の日ですよ? 土日が模試、火水が模試、という地獄ロードをひた走る高3生(とそれを監督する教員と)の戦士の休息をお願いだから邪魔しないで、と。

 5時入りの職員室で浪人生の答案添削、授業準備、職員室のゴミ捨て(ゴミ箱・シュレッダー)。
 高3センターの授業は01年の評論で社会学、富永茂樹『都市の憂鬱』。内容はズバリ、日記書くなんてましてそれを公開するなんて異常でしょ病気、という指摘。17年オンラインでブログ書いてる自分を授業で罵倒しなければならない「イケノ都市の憂鬱」たるや。ま、仕事(というか、コント)ですから、そういうプレイだと割り切ってやりますけれども。

 64回生の学年成績会議に、高3だけの副担任という半お客様の立場で臨席。学年の課題について思うところを問われ話した内容を膨らませて以下に。
 今年度の理系東大現代文特講で最も気になるのは、60分の解答時間を10分~15分程度余らせ解答を終え、そのまま机に突っ伏して寝てしまう生徒が(トップ層の次の第2集団? に)少なからず居ること。推敲検算ケアレスミスチェック……と、小テスト定期テスト模擬試験入学試験を問わず試験解答には原理的に「終わり」が無いという事実に心身が耐えられないなら、その人たちは根こそぎ失敗するのでは、と危惧しています。試験に関しては、解き終わらずに寝るのが中学生、解き終わって寝るのが高校生、最後まで考え続けるのが受験生、と自分の学年(63回生)には言い続けました。特講の解答中に寝るってのは殆どいなかった記憶(東大理系特講が週末疲れのたまった土曜5・6限だという条件は今年度も昨年度も同じです)。熟考癖は63回生の美徳でした。
 つっても、所詮「国語」の話ですから、大袈裟に捉えなくてもよいと思うならそれでもよいのかもしれません。今年の高3は昨年度の高3に比べて英数の両輪が(特に英語で)しっかりしているという評判(データ的事実)です。
 でもって更に付け加えるなら、今年合格した63回生の中には既に、「寝坊で試験すら受けられないのが大学生」って奴も出て来てるんでしょうね。 

 でもって、今年合格した63回生(と浪人で合格した62回生と)の「合格体験記」が完成。210頁超の分厚さは例年比1.5倍ってところでしょうか。50人以上寄稿してくれましたからね。自分に向けた「ありがとうございました」のオンパレードに苦笑しながらの原稿校正作業(私と事務嬢さんと)は大変でしたが、完成の冊子は立派なものだと(63回生担任としても進路指導主任としても手前味噌ではありますが)思います。
 郵送手続きにしばらく時間がかかりますので、63回生や執筆陣の手元に冊子が届くのはまだ先ですが、執筆者の一人Mくんのお父様のお店、焼き鳥屋「G」にそろそろ行こうかなぁと思っていた所だったので、冊子のコピーを携えてへこへこと出向く。

 K市から電車15分で西鉄二日市。開店と同時に入店の「G」はその直後からお客さんが引きも切らず、満席で入店ができなかったグループも幾つか。私はカウンターの端っこで、ビール2本、ハイボール1杯、焼酎2合、明太パスタ、冷や奴、マグロ納豆、串5本……と、夏痩せ克服のためとばかりに食い尽くし(どれも絶品なんだわ)。途中、偶然来店なさった店長のお父様・お母様(Mくんのお爺様・お婆様)ともお話をさせていただきました。在校中のMくんの様子、目を細めてお聞きになるご様子に、(記憶の中にすら)祖父母を持たない私の方が素敵なものを頂いた感。お婆様からは、趣味のお写真(山笠の迫力!)をポストカードにしたものを頂戴しましたので、これは後で国語科恩師先生に出すお手紙(七木地蔵尊のお守りを頂戴した御礼)に使おう。
 お会計時に、焼酎のキープを入れて、「体験記」のコピーをお渡し。電車とバスとを乗り継いで帰宅、就寝21時。