愛の言葉さえ 唯心的なの(アナロってるわ)

 3時半起床、5時学校入り。土曜日の特講の添削の残りを(2時間強で)終わらせて、職員室のゴミ箱・シュレッダーの整理、PC室で日記の更新。本日は、5・6時間目に特講(文系東大現代文)があるものの、1~4限がまるっと空いているので、その間に諸々の(私的な)ことを行う。

 先ずは、引っ越しを9月末に定めたので、不動産管理会社と水道・ガス・電気の会社に(退去する方と入居する方とのそれぞれについて)電話をして手続き。必要書類を10枚近く書いて郵送準備。
 続いて、北白川くんの結婚式(9/23)に合わせたシルバーウィーク上京(9/21~24)のチケット(のぞみ早得)を押さえて、21・22の夜の予定を立てる。23日は結婚式・披露宴で一日が終わり、24日は「春画展」を観てからK市に戻ります。
 更に更に63回生東大生(理系)某氏と職員室でお会いして、少しだけお話しする。身体が縦にも横にも一回り大きくなってて(太った、って意味じゃなくて本当に成長してて)驚く。18過ぎてもでっかくなるんだね。あと、某氏は顔の広い人なんですけど、「2日連続でタイプが真逆の浪人生と食事をして落差に驚いた」という話が面白かったです。

 上野顕太郎『暇なマンガ家が「マンガの描き方本」を読んで考えた「俺がベストセラーを出せない理由」』読了、★★★★。漫画界の『文章読本さん江』(齋藤美奈子)になれるか……と言ったらちょっと厳しいかも知れませんが、ウエケンは数で押し通す。何しろ集めた「描き方本」が250冊だ、って言うんですから。さすが『五万節』の男。巻頭ページにカラーで250冊の表紙写真が載ってますけど、圧巻です。

 Twitterで(サークル仲間がRTして)目にした、国会デモを「(私は)インテリ的冷笑(をしている)」という言葉を用いて嗤った人の肩書き冒頭に「ジャーナリスト」と書いてあったのに大笑いさせられる。「大衆を嗤うジャーナリスト」ってのが形容矛盾じゃないわけね。ってか、「インテリ的冷笑」なんて恥ずかしい言葉を(そういう表情をしている他者への揶揄ではなく)自分の行動として書けるジャーナリストってのが何とも。オピニオンはどうでもいいけれど、肩書きと言葉遣いとには気を払わないとねぇ……
 ……ブーメラン! で、何が言いたいのかというと、私も新聞一面で国会前のデモ風景を見た第一声が「『五万節』かっ!」というものだったので人のことを言えるもんじゃないだろ、ということ。一人一人の熱意・行動には深い敬意を払いますが、総体としての迫力を見せらたら先ずは反射的にツッコみたくなるのも一つの事実なわけでして。許して。

 5・6限の文系東大現代文特講は、97年坂本多加雄象徴天皇制度と日本の来歴』(文庫再版のタイトルは『天皇論』)。語り得る自己とは何なのか、という問いについて、02年村上陽一郎『生と死への眼差し』本文や、国語科恩師先生の「われ・もの・ことば」の図式などを用いて概説。F校で「語られた自己」と言われ真っ先に思いつくのは『合格体験記』ですから、ちょっと生徒が引きそうな例まで交えて『体験記』を具体例に嬉々としてお喋りしました。あ、後、本文について「唯一無二の他でもない真なる自己、なんてのが知りたかったら死ぬしかないと書いてありますね」と喋ったら皆さん笑っておられましたが、これも書いてあるんだからしょうがないですね。

 太田忠司『伏木商店街の不思議』読了、★★★。太田氏の本を読むのは全巻読破の『新宿少年探偵団』シリーズ以来。というわけで私の中の太田氏はライトノベル作家から、ライトノベル作家兼ショート・ショート職人、という肩書きに。しかし『宿少』完結が既に10年以上前。映画では、松潤と深浦加奈子が良い味出してた……ような記憶がある。