たべられないの かわいそうね

 諸星大二郎『あもくん』読了、★★★★。インパクトに頼らなくても恐怖は描けるというお手本(恐怖というよりも、違和感・不気味・不安)。それと逆のことをしたら稚拙になるよ、というメッセージが「ベッドサイドストーリー」(作者がかつて子供を寝かしつけるときに即興で考えた怪談、を思い出して活字に起こしたもの)から受け取れました。
 昔「ダ・ヴィンチ」で、ユーミン諸星大二郎を好きだと話しているのを見てへぇ、って思ったことがあります。

 北大・名大・京大・広大・九大、の冠模試の監督があるので、今日の日曜出勤は正式なもの(手当が出るんじゃないかな、知りませんけど)。殆ど15分置きで何らかの配布か回収かが必要になるので、私ともう一人の先生とでちょこまかと動きながら、合間の時間には明日以降の授業準備やら機能の特講添削やら職員室清掃やら色々。ブレイクは、九医1年Kくんが熱帯研究サークルの旅行土産に持って来てくれた珈琲で。

 思い立って昼食をとろうとし、正門徒歩3分のファミリーマートでカップ麺を買おうとして、挫折。母君の躾の影響(呪い?)で、即席麺を食べることにどうしても罪悪感を覚えてしまうのです(就職以来12年で口にしたのは5回未満だと思います)。今年は、中3の卒論で日清のカップヌードルについて調べるお手伝いなんかをしたのにねぇ。というわけで、更に10分歩いて家の近所の中華料理屋で麻婆拉麺を食べ、スープを美味しくいただこうとして、挫折。同じく躾の影響(呪い?)で、麺類のスープも飲めないのです。
 ついでに言えば、コーラと大葉とも躾由来の罪悪感誘発食品で(後者はともかく前者については味が好きなのですが)、コーラは上京旅行の新幹線車内だけでは飲んでいいと決めています(過去に4度コンビニくじで当たった時は全部生徒にあげました)。
 おい待てやコラそんだけ毎晩毎晩酒飲んどいて何を今更、と仰る勿れ。幼時の母君の躾には、「酒を飲んだら怒られる」というのは無かったんですもの。

 東大特講は2000年の加茂直樹。を添削中に、某氏の問四(難題!)の解答が、「やたら巧いこと言ってるけれども半端じゃない既視感がある」というもので10秒ほどモヤッたんですけれども、そらそうだと気づく設問の傍線部をそのまま書き写しただけ。こんなの初めてです。巫山戯るタイプの人じゃない(と、これまでの答案から拝察致します)ので、本当に訳が分からなくてどうしようもなかったんでしょうね。見当違いの解答にいつもしているようにバツをつけて「再考」と書いたんですけれども、この答案じゃあそもそも一回も考えてないという扱いになりますから「再考」でいいのかどうか。

 17時にテストは終了、答案整理その他で18時まで学校に。夕食は「もりき」で、昨日と同じく鯖寿司と冷製の茶碗蒸し。