捧げられるものはこれしかない どうか安らかな平和の陽を

 健康起床、入浴。ホテルの部屋の照明が暗いので、灯り代わりにテレビのワイドショーを消音にして点けています。お笑いコンビの片割れが逮捕されたというニュースが盛んに流れていて、確かに震災前のテレビで見たコンビだ、という印象はあるのですが記憶は朧。こないだ食事した63回生Eくんも(名刺代わりの有名なギャグがないせいで)コンビ名以外印象にない、と言ってましたね。私は、相方が「カッチカチやぞ!!」の人だと勘違いしてて訂正されました。
 先ずは、お気に入りのネカフェで日記更新。BGMはVelsipo『Shardora』、タイトルチューンを始め、あの頃の新居昭乃さんが帰ってきたという印象はミニアルバム全曲を通して変わらず。はまたけし氏のざらついた声と新居さんの声との対照も面白い。★★★★★。
 ネカフェの後は、10時開店の池袋某寿司屋に初入店したのですが、これは期待はずれで二度と行かない。30日に一日デートのオツカル様には、リベンジとなるよう海鮮系のランチのご紹介をお願いしました。

 まっぴぃからのメール、曰く「古屋兎丸展、昨日じゃなくて今日だったら古屋先生ご本人が降臨なさってたらしいよ」と。うわぁ、まじで昨日にしといて良かったわ。作者ご本人が降臨とかだったら間違いなく『幻覚ピカソ』の原稿買ってたわ。8万円の漫画原稿額装待ったなしだったわ。

 神保町に移動し、古書街を一時間ほどウィンドウショッピング、しながら文庫本を2冊だけ購入。卒業生に配るのは上田三四二無為について』(絶版と明記の上で300円で売る良心的な店にて)、自分が読むのは森銑三『初雁』。その後、老舗の喫茶店「ラドリオ」で名物の(?)コーヒーゼリー(生クリームにブランデーの香り)。14時から岩波ホールで仏映画。

 映画はマルタン・プロヴォ監督『ヴィオレット ーある作家の肖像ー』。ボーヴォワールと同時代の伝説的女性作家の軌跡(デビューから挫折を乗り越えた成功まで)。岩波ホールで作家を描く映画、なんて聞きゃあそらもう。よく言うのですが、「F校カラオケ倶楽部所属の国語教師」が憧れてやまぬ三大職業(自分に欠落していることが哀しい才)は、作家(文才)・音楽家(音感)・ホスト(話術)です。
 チケットを買いながら気づいたんですけれども、今年は映画館で観た映画が2作だけで、両方とも岩波ホールなんですね。もう一作も仏映画でアラン・レネ『愛して飲んで歌って』。お洒落か。
 天才は諸刃でしかも埋もれない、そこにこそ残酷と救済の両義、★★★★。しかし映画より面白いのが映画館で流石の岩波ホール、4割の客席の年齢層も高ければ、開始前15分の読書率も8割超と凄まじい。スマホTwitter弄くってる12年物国語教師なんて素人も素人ひよっ子もひよっ子という感じでした。楽しい!

 映画は14時~16時半と少々長め。店を出た後、再び古書街を一時間ほどウィンドウショッピング、の後、夜の待ち合わせが淡路町なので徒歩で移動。面白いのは、大通りを直進して大きな交差点に来るたびに、どの角にもチェーンのコーヒーショップが店を構えていること。やれドトールだやれエクセルシオールだやれタリーズだやれスターバックスだ。時間つぶしには困らないですね、と先ずはドトールで一時間ほど読書。その後、スターバックスに移って(コーヒーショップ梯子!)、頼んだエスプレッソには殆ど口をつけずに書き物。
 書き物というのは、一年間のこの日記を遡りながら、12月31日の日記に毎年アップしているその年のベスト5を決めるという作業。CD、漫画本、新刊本、旧刊本、それぞれについて「これは!」と感動した作品を思い出しながらメモです。今年は、新刊本の候補が多くて絞り込むのが大変で、逆にCDは殆ど聴いていないから5つリストアップするのが不可能かも知れないというレベル。CDについては、基本的にその年に発売されたものに限定しているのですが、今年はそれだと無理だという結論に。旧作(2014年以前に発売されたもの)を入れないといけない。というか、今年聴いた中の1番がRHYMESTERマニフェスト』(2010年)か、おおたか静流『Serenade』(2008年)かなんだから仕方がない。

 18時30分に待ち合わせの55回生Tくん、仕事上がりの格好で駆けつけて下さった飲み友達と向かったのは鳥すきの名店「ぼたん」。古民家改装の有名店に予約無しで突撃、30分弱待たされて3組相部屋の座敷に通されました。
 絵面的には、日本史明治文明開化の「牛鍋屋」挿絵そのまんま。炭火・鉄鍋、仲居さんが全て誘導して下さるのに身を委ねつつ、ビールと熱燗とを飲みつつ鶏をつついて溶き卵に絡める。
 今回のコンセプトは、9月末のとある賭けに私が負けた分の支払いをTくんのリクエスト料理を奢ることで行うというもの。でもって、さすが有名店鶏すき2人前だけで14000円というスタートです。くそ高いところを指定してくるあたり、9歳差がなくなったマブダチ化の証拠なのか、それともTくんの稼ぎが良くなった証拠なのか。でもって、こういうところでチキっても仕方がないので追加の卵焼きだ酢の物だビールもう一本熱燗が足りんぞ、とたった1時間で次々に追加注文を重ね……。
 私「……気のせいかも知れないけど、鳥すき2人前、という初期設定だけで、大の男2人が『もう、〆のご飯いらんくない?』ってくらい腹一杯になってない?」
 T「えぇ、僕、もうかなりきてますよ」
 食い始めて50分の段階で、酒は全然足りてないんですけどもう物が食えない状態になってしまって。割り下も卵も絶対白飯に合うのが分かっているんで根性で頼みましたけど(デザートの水菓子は断りました)、2人分と言われてお櫃一杯の分量が出てきたのには完全にノックアウト。過去最強のTKGだったんですけど、半分弱残してしまいました。敗北感。
 でもって酒の注文が少なかったからでしょうね、会計は20000円を下回りました。

 その後、双方の移動の便を考え、昨日と同じく二次会は池袋に移動することにして、昨日は絶品レバーが売り切れていた「韓二郎」にリベンジ。さっきバカ高い鶏肉食った後に、何で焼き鳥なんてB級グルメを、と思うなかれの朝引き超特大レバー串は、ごま油をつけても良し、にんにく醤油でも良し、福岡から来た体育先生も化学先生も56回生Kくんも絶賛の味。Tくんも感動して、2本目を注文しようとして1人1本限定の壁に阻まれていました(だから私のを半分差し上げました)。
 私はビール、Tくんはハイボール。昨日の58回生Tくん(住商)が今日が仕事納めだと仰ってましたので、私、本日の55回生Tくんもてっきり今日が仕事納めだと思い込んでましたら、「明日もめちゃめちゃ仕事やっつーねん!」と怒られ。そうだったそうだった、住商も言ってました「銀行はど年末まで仕事があるから可哀想ですよね」 そっかみずほ銀行、きみは明日も株転がしの仕事に勤しむのね。
 というわけで、二次会も一時間ちょっと。支払いは一次会の2割にも届かない激安プライスでこっちはTくんがもってくれました。多謝&またね~。

 健康睡眠。