すき! すき! すき! すき!

 昨日聞いて面白かった話、2つ。
 先ずはオツカル様。派遣の仕事を数多くこなすタマネギ剣士は、ある日松濤の某所に呼び出されたそう。ミッションは、邸宅最上階にある機械を地下の別室に移動させること。さすが松濤にはとんでもない金持ちが住んでいるものだという大豪邸にタマネギ剣士は若干引き気味。至る所に、高そうなギターやアンティークが置かれてあり。そして剣士曰く「メンバーじゃないんだったらかなり痛いファン」だぞ、というグッズの品揃え。仕事の後、邸宅入り口に書いてあった「STONE HOUSE」をググったらやっぱり本人でちょっと安心した、とのこと。ということは、遠目に見たあの女性は……と、きちんと松崎しげるでオチをつける剣士なのでした。
 続いて、矢野アッコちゃん&石川さゆりさん。随分MCの長いジャンボリーだったのですが、その中でお互いの音楽ジャンルが何になるのかという話題になり。矢野さんが単刀直入に「着物を着ているなら演歌」「同じ演奏を2度出来ないならジャズ」と定義なさったのが素晴らしかった。絶対に同じ授業を2度出来ない(授業計画書とか絶対に作りきれない)教員なんですけれども、これからはアッコちゃんの折り紙つきで「私、ジャズの教員なんで、おほほほほ」と嘯けば良いのですね。

 健康起床、入浴。お風呂にお湯をためている間に、F校関係の人たち2人に電話をして軽くお仕事の話。入浴後に着替えて出発、先ずはいつものネカフェで日記を更新。
 早めの昼食はつけ麺。池袋東口に2軒並んだ「狸穴」「大勝軒」の2軒で迷って後者、カレーつけ麺というのを食べました。最初は普通のつけ麺として、途中からカレーペーストをつけタレに溶かして「味変」。麺もスープもチャーシューも、そして何よりカレーが美味しくて。つけ麺って実際に食べたら「そうでもない」という感想が出てくることが殆どなんですけれども、これは2度目も行きたいな、と思える味でした。

 食後は、池袋東武で「クレヨンしんちゃん」の25周年記念展覧会。まっぴぃに教えていただきました。これは行かいでか。
 文化祭企画や図書館報やで「好きな映画」を聞かれる度に『戦国大合戦』や『ロボとーちゃん』を挙げ、東大現代文(02年永井均)や共通一次(84年藤田省三)やを説明する時にも『ロボとーちゃん』や「リアルおままごと」の話を使う私、「くれシン」はブレイク直後からずっと追ってますので、24年間はお付き合いしていることになります。小学校の同級生とも「いいもんもんじゃんじょん」とか言って笑いあってました。
 原画展示、みさえの手抜き料理レシピ、ひろしの名言集に靴下臭の再現、シアターでの全劇場版予告編上映……と見所はたくさん。それにしても唖然となるのは、ひろしが年下だという事実ですけれども。「いいもんもんじゃんじょん」は遠くなりにけり。

 続いて、年末のジュンク堂でもらって使いきれてなかった珈琲チケットを4Fのカフェで使用(読書)。ホテルに戻って、一時間の仮眠後、再びお風呂に入り。

 16時にホテルを再出発。夜の約束は新橋ですけれどもその前に品川で降りる。エキュート辺りを歩くと帰る気分になっちゃって良くないですが、目的地は高輪口を出てすぐ、アクアパーク品川。動物園・水族館が好きなのですが、ここは未体験でした。
 先ず、「ジェリーフィッシュランブル」と名づけられたクラゲのコーナーが素晴らしかった。広く暗い空間の中に置かれたいくつもの円柱型のクラゲ水槽を、次々に色が変わる照明が神秘的に織り上げる演出。マレーシアシーネットルという名前の、足が長~いクラゲに癒されました。
 続いて、「ワンダーチューブ」という名の20メートルの海中トンネル。ノコギリザメみたいに口先が尖ったドワーフソーフィッシュという魚が面白かった。マンタでっけぇ。
 ペンギンやゴマフアザラシへの餌やりが見られる時間にあたったのはラッキー。アザラシは、手を振ったり腹筋運動(?)をしたり、きちんと訓練されていて観客(特にお子様連れのお母様方)がカワイイカワイイときゃあきゃあはしゃいでおられました。

 あのね、「かわいい」ってのはその程度の愛らしさに対して使う言葉ではござんせんのよ、と勝手に勝ち誇りつつ銀座。
 こういう方々の隣に座るために世の多くの男は働いて偉くなろうとするのかしら、というオーラびんびんの和服お姉さまがそこかしこを行ったり来たりしている営業前の銀座。コンビニや量販店で買ったシャツに身を包んだ安月給35歳が歩く街ではないのですが、今日は分不相応の冒険をする日。冒険の目的は「かわいい」。

 NECのSEとフリーライター、56回生は26歳の社会人、前者Nくん・後者Oくんと、先ずは3人で「銀座シグナス」。初入店のライブバーで、今日は水森亜土ちゃんのステージを観るのです。銀座で月一、上野で月一、が亜土ちゃんの定期ライブなのですが、これまでの上京日程とどうしても合わず、今回が念願かなってという形。
 ミュージックチャージ3000円、チャームが1000円、小瓶ビールが950円。これが高いか安いかは分からないんですけれども、「かわいい」のためなら全てが許される。「ほら、この絵の人」とスマホ検索で亜土ちゃんのイラストをお見せしたら若者2人は「これ、知ってる」「あぁ、この絵の人」と。「そう、でね、ご本人はこれよりも遥かにかわいいの」

 店内はステージを囲む形でテーブル席。小さめのブルーノート東京というのか、こないだ博多で吉田美奈子を観たGate's7にも似てるし。ただその2箇所と違うのは、ここは全員がライブを真剣に注視しなければならないのではなく、それをバックにお酒を飲みながらお喋りをしてもよい(勿論、演奏を聴く人の邪魔にならない程度に)という雰囲気がある点かな。
 私は、亜土ちゃんの姿を見て、亜土ちゃんの声を聴くために「だけ」来ています。「かわいい」は正義。

 Nくんはピアノ、Oくんはベースをずっとやっておられたということで、私が頼み込んで一次会をここにしてもらったのではありますが二人とも雰囲気・演奏を楽しんでくださっている様子。Oくんは「ベースがカッコいい!」としきりに。
 そして、1stステージで緑のドレスの亜土ちゃんが舞台に上がった瞬間に私の理性はぶっ飛ぶ。完全に目がハートマーク(になってたはず)。スタンダード数曲のあと、最後に「すきすきソング」まで歌って下さって。あぁ、も駄目。歌声もかわいい、MC(本日テレビ収録で競演したマツコ・デラックスの話)もかわいい。

 Oくんの小柄童顔を、今日ほど愛おしく思ったことはありません。
 1stステージの後、亜土ちゃんが26才社会人ライターに「今日は春休みですか~」と完全なる中高生扱いで話しかけて来て下さり。生亜土ちゃんとお話することが出来るなんて、と完全に「先生、先生、落ち着いて。舞い上がりすぎ」「だって、だって、かわいいやろ、かわいすぎるやろ、こんなのおかしいやろ」
 CDやテレビやで観て聴いてしていたまんまの亜土ちゃんが、福岡から来た高校の先生と成長したその教え子二人のために、「たつやちゃんへ」とサイン・イラスト入りのカレンダーを下さったり、一緒に写真に入って下さったり、ドリンクの差し入れまでして下さったり! バーテンさんがメニューを持って来て「亜土さんからお好きなものをと」って、その時の気分、想像できます? 小瓶ビールが「命の水」と呼ばれ崇め奉られるテーブル。

 2ndステージまで観た後、亜土ちゃんにご挨拶をして退店……の最後に亜土ちゃんから「先生(←私)は、あれですね、誘拐をしてつかまった人に、似てますよね」と言われた私。周囲爆笑でしたけれども、私はもうその声とお顔のかわいさに舞い上がってしまって、「ま、真っ当に働いて、またライブに来られるようにしますっ!」と訳の分からぬ返事。ドアを開けて下さった店員さんもポーカーフェイス出来てませんでした。

 幸せの絶頂22時。ここからは、更に56回生2人を加えて5人での飲み会。先ずやってくるのは勝鬨からだから新橋まではすぐ、住商のエリートリーマンKくん。続いて、社会人4年目で早くも大手塾の一校を校舎長として任されているYくん。池ノ都・Nくん・Oくん・Kくん・Yくん、の5人で「いつメン(いつものメンバー)」なのですが、22時集合の10分前に携帯が震えまして、メールにて「Twitter拝見。小職も参列してよろしいでしょうか」と。一人称「小職」の知り合いは一人しかいません。
 私「Mくんも来たいって」
 O「Mって、文系のM? 俺、卒業以来かも」
 私「凄いよ、さすが警察庁。今霞ヶ関で仕事上がりだから歩いて新橋まで行きます、だって。格好良すぎか」
 N「霞ヶ関と新橋って近いの?」
 私「銀座から議事堂まで一本道を『出世街道』って言う、って亜土ちゃんがMCで言ってなかったっけ?」
 N「あ、そうか」

 本当に仕事上がりのままふらっと歩いて来ました、というMくんとは2月頭にK市で(中3生相手の進路講座の講師として)お会いして以来です。「どうもその節は」の社交辞令もそこそこに「早くどっかで飲もうぜ」と先生ったらテンションマックスで。
 チェーンの居酒屋は店名失念、でもたっかいノドグロを一押してくる辺りは流石東京、一次会の銀座バー価格と亜土ちゃんのかわいさとで先生の客観は完全に使い物にならなくなっておりますので、適当に飲み物と適当に食べ物とを注文したら、後は流れに身を任せるだけ。
 この2時間で、一瞬だけ目が覚めたのは「鳳凰美田」の「剣」が1合換算で1500円超だったのを見た時かな。幾らなんでも高すぎだろう、と直ぐに「もりき」マスターにメールを打ちました(2時過ぎに「まさかそれを飲んだのか!?」と返信が来ました)。Nくんは、夢にまで見たのかどうかは知りませんが「ずっと飲みたかったのにどこに行っても品切れだった」という「田酒」が初めて注文できたのに大喜び。グラス1杯を『ワカコ酒』もかくやという体でゆっくり味わい幸せそうな様子を見ながら、「私もこういう風な大人らしい大人になりたかった」と、二合徳利を次々に空にしながらしみじみと。

 翌日が朝一で仕事だから(本日ど平日)、と帰宅のNくん。以外の5人、点呼。進学校教師は非日常旅行途上、ライターは翌日フリー、塾校舎長は翌日年休、住商は翌日通常出勤、警察庁も翌日通常出勤。
 で、住商と警察庁次第で決まるんですけど、住商が「新橋で打つなら家に帰りやすいから行ける」と仰ったので徹マンが決定。5人で近場の雀荘に入りました。

 35歳の徹夜、日付跨いで続きは明日の日記です。