踊りましょう 子供のように 時を忘れ

 「寝てて気づかなかった」と言って驚かれましたが、少なくとも揺れよりもアラームの方が身体に響いたのは間違いないという反応だった私。

 でしたがニュースを確認したら熊本は大変なことになっています。そして私のクラスには熊本エリアから新幹線を含むJR通学をしている生徒が4人。荒尾から電車通学の生徒が1人。寮生には熊本の生徒が2人。
 荒尾より北には電車が走っており通学に難はなし。しかし、脱線事故の影響も有り熊本発の新幹線・在来線はストップ。高1の年度当初というのは1日休むと(授業に遅れて)大変なことになりますが、やむなく欠席の生徒が1人(扱いとしては「欠席」にはなりません)。残る3人はご家族の都合がついて自動車送迎でしたが、下道も当然渋滞で遅刻です(勿論、こちらも扱いとしては「遅刻」にはなりません)。

 A組として困ったのは、保護者送迎の2人の熊本組がコーラスの伴奏・指揮のペアだということです。この2人が居てくれないと放課後のコーラス練習が機能しない。タダでさえコーラスに対する意欲が低い(人が多い)A組なので、ここで指導者メンバー(コーラス委員2人、伴奏2人、指揮2人)が欠けると致命的になるのです。
 ちょっと話を横道にそらして、A組にコーラス練習のモチベが低い人が居る理由。
 ①勉強が忙しい。
 ②合唱と言われても、お互いのことをよく知らないので戸惑う。
 ③というか、何故いきなりコーラス?
 等々、勿論生来の面倒くさがりとか協調性のなさとかが理由になってる子も居るんですが、突然放り込まれた新しい環境で「ほれ、歌え」と言われて訳が分からん、と混乱しているのも間違いのない話。ただ、意図的にサボるのはダメかな。中坊じゃないんで叱ることはしませんが、きちんと来て欲しいと数人にはお願いしました。その上でサボる生徒は、通常通りの(担任とクラス生徒との)お付き合いに加えて、今後がどうなるのかという観察対象の役割を付与します(就職するあたりまでかな)。

 この、コーラスを中心とする学校祭に実際に参加し、現場で熱意と迫力とを味わってその意を身にしみて理解出来たら、その時その生徒は初めてF高生ということになりましょう。今年はB~Eが真面目な上に初の男女共学クラスということで、人数で勝るとは言えA組が優勝できる保証はどこにもありません(生徒の中の半分くらいは、勝ちたいという意識も低そうです)。
 実際にステージに上がって緊張をして、結果負けて悔しい思いをしたことが次へのモチベーションや気持ちの切り替えになる効果を持つというならば、担任の池ノ都は負けることは心底嫌いですけれども、まぁ仕方ないのかなぁ、とも思います。というか、仕事が忙しすぎて今年は生徒と一緒にステージに上がれない(とても練習をする時間が取れない)という情けない私ですので、生徒に過度の強制をする権利を持たないってのが本当かな。

 で、担任の仕事は「後方支援」だと自ら任じています。クラスの中に「飴ちゃんボックス」。「喉のケアを忘れずに、但しA組の共有財産」の文言を付して大量ののど飴を毎日投入しています。
 事前の予想通り、コーラスに熱心な子も熱心じゃない子も、遠慮も会釈もなく次々に貪りとっていきます。「こ~ゆ~ところが身体の精神年齢が低い、って意味なんだよね~」とか愚痴りながら、それでも甘える人は甘やかす63回生方式で、コンビニで量販店でスーパーで、買えるところならどこででもの勢いで色んな種類ののど飴を買いまくるのがちょっと楽しい。多分、月末までに諭吉一人じゃ到底話にならない位の量を買うことになるでしょう。でもまぁ、「脳に栄養」ってのも大事だし、と自分を誤魔化しながらレジに並び。

 「もりき」でレッドアイもどき、「山の壽」「豊盃」。今日は刺盛り。昨夜の揺れに無自覚だったことをここでも驚かれました。並べた焼酎瓶が無事でよかったね。