おかあさんの論理は 水平線を 越えてゆく

 高1の授業4つは内進クラス、教材は05年東大文系の入試出典の教科書輸入、小池昌代「背・背なか・背後」。初出では「背なか」表記だった記憶がありますが、教科書でのタイトルは「背中」表記になっています。どうしてだろ。
 就職1年目の校内模試で出題したらビギナーズラックでまさかの東大入試ズバ的、あれからもう12年が経ったんですね。当たった理由は簡単で、その前年まで私が東大生だったからです。シンポジウムだ講演だなんだで時々目にした「小池昌代」の名前。なるほど、今東大は昌代が熱いのか、と何となく心に刷り込んで卒業就職したもんですから、校内模試の出典もその年の昌代発表を全チェックして探しました。ら、3000字以内で傍線部が4つ引けるものがこれしかなかったんですね。
 ただし、ズバ的ですが傍線部の箇所・設問は全く違います。簡単に言うと、入試的な意味では私はこの文章を全く読めていなかった。大勢の先生から褒められましたが、国語科恩師先生からだけは「まだ1年目だからこれから」と慰められました、というのは既に書いたことがある話ですね。
 ご褒美は、熊の携帯ストラップでした。

 授業の解説はリベンジマッチ。今回と次回(水曜日)と2度に分けて話しますが、1回目は身体疎外について、2回目は一人称の死と三人称の死との違いについて、冒頭で10分ほど話してから教材解説です。

 忙しくて本を読む時間がない、と言いながら読了本はそれかよ、と言わないでね。サンキュータツオ春日太一『俺たちのBL論』読了、★★★。春日太一さんが次第にBLに引き込まれていく過程は確かにリアルで面白かったんですけれども、名著『オトコのカラダはキモチいい』だとそれを1ページでやってましたからねぇ。笑いよりも本気(マジ)・真面目を優先した本。

 夜は、K市の母・Hさんちにお呼ばれして豚しゃぶパーティー。ビールのあとの日本酒は「水芭蕉」。昨日のアカペラコンサートのお話など。Hさんの機嫌が(いつもに増して)良いのは、月末に東京からご子息が帰省されるからなのかな。