A lion loves to seed

 旅行最終日の本日は移動日。
 健康起床、入浴。荷物をまとめ、大きなバッグはK市で投宿中のWホテルに元払いで宅急便の手続き。チェックアウトの後、大塚から池袋に移動し、10時開店の東が西武・西東武のスイーツのコーナーを巡る(「もりき」マスターのお子様方へのお土産購入)。その後、山手線半周で品川駅。「品川珈琲」でHさんへのお土産を購入して、朝昼兼用の食事を構内のカレー店で(野菜が売りのカレー屋で、季節限定のゴーヤチャンプルカレー)。

 のぞみ、西へ。
 車内では、本を読んだり、コーヒーを飲んだり、CDを聴いたり、携帯を弄ったり、車窓見たり、色々。

 旅行中読了の本。今回は読了の順番。
 江口夏実鬼灯の冷徹(22)』読了、★★★★。
 黒柳徹子『本物には愛が。』読了、★★★★。インタビュー番組から生まれた本。「部屋」の人なんで忘れがちなんですけれども、この方は多分本当は「聞き上手」よりも「聞かれ上手」なんですよね。雑誌インタビューだとか、書いている本の文章を読みつつ、そんなことを。
 村田沙耶香『コンビニ人間』読了、★★★。そこまで世界に自己を貸し与えなくても「日常性の維持」は出来るのに、と思ってしまう私は恐らく主人公(彼岸の人)とは違って此岸の人。そして、主人公(彼岸の人)の目を通して普通の人々(此岸の人)を批判的に描き出そうと意欲に燃える筆者も、やっぱり此岸の人なのでした(そもそも、川上弘美が言うような「『普通』という人たちに対する批判」を狙って書かれた本なのかどうかは分かりませんが)。
 佐藤裕『ルールリテラシー 共働のための技術』読了、★★★★。米澤穂信のとある短編に出て来た未熟な刑事のように、或いは中川淳一郎が『夢、死ね! 若者を殺す「自己実現」という嘘』の中で仕事はただただ怒られないためだけにやるものと喝破したように、ペナルティ型の社会ではそれを避けることを第一の目標にするゲームに自己を投企する人々ばかりになるのは必定。ではどうすれば良いのか? 学校教育現場で働いている(上に、なだいなだ氏の言うところの『権威と権力』との両方を持っていない)私のような人間にとっては切実です。
 川西ノブヒロ『いい百鬼夜行』読了、★★★。ほのぼのでまあまあ。
 畠中恵『おおあたり』読了、★★★★。記念版なんてものがあったんで(買いませんでしたが)どうしたことだと思ったら舞台化ですか。妖怪もの(幽霊ものに非ず)の舞台化ですか。う~ん。
 森博嗣『正直に語る100の講義』読了、★★★★。正論がほとんどで、説得力(というか説得への意志)が低いのはいつも通り。エッセイオンリーで暫く小説を読んでいないのですが(買ってはいます)、がっ様が最新作を絶賛していたので、講談社タイガのやつは通して読んでみようかなぁ、なんて。
 瀧波ユカリ『あさはかな夢みし(2)』読了、★★★★。2冊目を買ってよかった、1巻より面白い。問題は、瑠璃・右近とのトリオにそこまでの魅力(面白さ)を感じられないところなんですが(致命傷?)。
 井上陽水『音のそとがわで』読了、★★★。1974年のエッセイ集(ですが、殆どは歌詞集)。人気に乗じて作られたと思われる本を、話の種に。後の(80年代半ば)『綺麗ごと』ほどの面白さは無かったけれども、筆者のサングラスでは無い写真などは珍しいかも(あれ、『綺麗ごと』にも出てきましたっけ?)。

 UAの最新アルバム『JaPo』が最高でした。★★★★★。
 内橋和久・山口ともと組むとか、NHKで歌のお姉さんをするとか、島の民謡に傾くとか、どこまでおおたか静流化していくのだろうとドキドキして見てたら、今度のアルバムのテーマはポリフォニーだと来た。極まれりですね。2周した後は、「ISLAND LION」「愛を露に」の2曲が素晴らしくて、ず~っと繰り返しています。
 90年代のアルバム再発(ボーナストラック多数)を買い漁るかどうか……。

 品川→博多→K駅、からタクシーで自宅……ではなくて投宿中のホテルへ。入浴をして着替えて、お土産を渡すまでが旅行、と自宅方面へ繰り出す。先ずはHさんちに寄って(Hさん不在だったので)玄関に「品川珈琲」のお土産。その後、「もりき」へ。

 いか納豆とビール。マスターが言うには、6日に「池ノ都のblogを読んで」と年若い卒業生が来店したそうです。そういうの、初めてですね。つっても、4人(内、ハンドルキーパー1人)で瓶ビール3本という「何しに来たんじゃいっ!」という飲まなさぶりだったそうですけど(笑)
 私に連絡がなかったってことは、そんなに仲の良い(例えば一緒に飲んだことがある)人たちじゃなかったのかな。言ってくれれば、サービスをお願いしたりもしたげますけど。

 健康就寝。