おもての行列なんじゃいな

 K市で一番人気のラーメン屋「T」。本店はホテルから徒歩10分、11時開店の10分前に着いたら並んでいるのは15人程度でしたが(これなら開店と同時に入れます)、11時20分に店を出た時には50人を大きく超える大行列。自分でも食べといてなんですけど、ここ、そんな?

 TwitterのTLに洗脳されて「シン・ゴジラ」を観ようかどうか逡巡していたところで、佐賀帰省中のでっくんとお茶をする約束が急遽まとまってバスに飛び乗る。K市から佐賀へはバスで1時間。佐賀に映画館はないだろうから(←失礼)K市に戻ってから観に行こうかと思っていたら、今度は56回生Tくんから夜飲みに誘われて佐賀からの移動先が天神に決定。多分、夜飲みをしている間に「シン・ゴジラ」洗脳は解けることになるでしょう。

 バス内でやりとり。
 で「多分無いだろうけど、佐賀で行きたいところってあります?」
 私「純喫茶」
 観光名所の無い(←失礼)佐賀を軽くディスりつつ、あなたとお話をすることが何より大切なのですよ、というメッセージを込める高等テクニックです(が、後者の意は恐らく伝わらないでしょう)。
 で、上記やり取りをTwitterでご覧になったまっぴぃ(@東京)が、「佐賀駅構内の純喫茶? のミルクセーキを能町みね子さんが推していたような」と、能町みね子『きまぐれミルクセ~キ』の表紙画像と、「珈琲院 和蘭豆」というお店の情報とを教えてくれました。凄い情報力だ、と脱帽。

 でっくんとの密会は喫茶店→博物館→喫茶店、の順番で目抜き通りを全て徒歩移動。でっくんが自嘲気味に語ったように、佐賀の目抜き通りは絵に書いたようなシャッター街で最早これじゃ「居抜き通り」です。
 最初の喫茶店はまっぴぃに教わった「珈琲院 和蘭豆」で、私はミルクセーキ、それを余り好まないというでっくんはヨーグルトセーキ。これぞの味で、確かに美味しゅうございました。
 シャッター街を歩いて、博物館美術館が閉館全滅している月曜日でもなぜだか開いてる「佐賀城本丸歴史館」なる場所へ。でっくんの通っていた小学校を叩き潰した跡地に本丸御殿を復元して作った「歴史館」は、月曜閉館施設の受け皿になっているのか日本人に西洋人に中国人にとお客さんがいっぱい(これは意外!)。佐賀城について、そして幕末・維新時代の佐賀ここにありについて、ドヤ度低めに種々の資料が展示されておりました。ぐるっと回ったらそれだけで1時間以上かかって。無いだろうと思った(失礼!)土産物店で絵はがきも買えたし。入館料無料でしたが、心ばかりの寄付を。
 再びシャッター通りを歩いて、今度はホテル1階の喫茶店でアイスコーヒーを飲みながらお話。見事に紙パックからグラスへの移し替え(テーブルからバーカウンターがばっちり)でしたけど、まぁ見なかったことにしとこ。

 でっくんとはまぁいつものように色々な話をしたんですけれども、その中から一つ、中高の思い出話の中の進路決定について。お互いの話がお互いにとって意外でした。
 私はでっくんが理Ⅲを受験したのは「医学部に行きたくなくなった場合に進振りで医学部を回避できるから」だ(医学部ベースだ)と記憶していましたが、そうではなかった。彼は受験直前までの志望が(他大医学部ではなく)理Ⅰ(理学部ベース)で、「医学部に行きたくなった場合にも対応できるから」理Ⅲを選んだというんですね。どっちにしたってとんでもねぇことには変わりないんですけども、結局今は虎ノ門病院なんですから、選んだ進路に間違いはなかったということですね。凄い。

 さて、さんざ話して夕方にお別れ、佐賀から出ている高速バスで天神へ……向かってる途中で飲みの約束をしていたTくんからメール。曰く「すみません! 急患オペが入って駄目になりました!」と。あらら。
 仕方がないので、天神でジュンク堂タワレコを巡ってから西鉄電車で二日市、こないだ58回生Fくんが空にしたという焼酎を入れ直すために「月空」に行って独酌読書。

 さて、ここで恥ずかしい話を1つ。
 毎月毎月わしゃデータチャージにどんだけ金を使っとるんじゃい、と1080円を払いまくっていた私が、Wi-Fiという夢のようなシステムを操ればデータ消費0でネットに繋げられるということを今日でっくんから教わって初めて知り、おおっ、本当じゃ、Wi-Fiなるものを選択してポスターに書いてあるパスワードを入れたら携帯画面上部にバームクーヘンみたいなマークが出てきたわい。これ、今、ネットに接続してもデータ消費が0なのかえ? みたいな。
 こないだオツカル様宛のツイートででっくんを「理Ⅲ虎ノ門・ザ・世間知らず」と呼んだのが、ブーメランにも程がある愚挙だったことを深く反省します。というか、データチャージ、過去に漱石、というか諭吉の行列が。