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お前は大きくなり 自由がほしいと言う

 久米田康治『かくしごと(2)』読了、★★★★★。『絶望先生』の頃は『こち亀』(モノ絡み)と『絶望』(ヒト絡み)とでカルチャー時事は全て追える、とまで言えそうだった偏執は抑え気味の最新作……と思いきや神速の浦沢直樹イジリが。
 砂川秀樹『カミングアウト・レターズ』読了、★★★。夏の職員研修(LGBTについての講習会)の講師の方による推薦書、「日々の会話も、社会制度も異性愛だけを前提にしない社会」(p215)への夢。

 さて、昨日の日記にも書いた通り、本日の高1は1~2限が特別進路講座で、3~4限が芸術発表会。で、8時過ぎに昨日「お接待」をした56回生Bさん、52回生Mくんがお出でになった、んですけれどもBさんのバッチリメイクとMくんのど私服との落差に笑ったらいけないし「同伴出勤かっ!」とツッコんでもいけないし私ったらどうしたら良いのかしらん、となる。
 事前に生徒から寄せられた質問の一つ一つに訥々と、と言ったら失礼ですがゆっくり考えながらお話になるMくんと、官僚デキ女のオーラ出しまくりで生徒ちょっと引くんじゃないかという勢いのBさんとの対照が面白く。

 先にMくんが話して、次にBさんだったんですけど、最初のスライドに「本プレゼンテーションは個人の見解であり所属する組織の見解とは異なる場合があります(大意)」的な文言が書いてあって笑ってしまう。
 私「最初から逃げを打ってどうすんのよ?」
 B「だって、勢い余って変なこと言ったら大変じゃないですか!」
 勢い余って変なことは言わなかったけれども、「私高校の3年間勉強しかしてないけど、外進でF校に入ったらそれが当たり前でしょ?」っていうのはあんなにサラッとじゃなくてもっともっと力説して欲しかったかな、とは。さらにサラッと「恋愛もしたけど」って言ったのの「それな」感も。

 この学年は昨年度中3の時も学年独自の進路講座をやってて、その時は56回生Mくん(文Ⅱ→経済→警察庁)と58回生Hさん(F校女子生徒初の委員会委員長の才女)とが来たんですね。
 で、中3・高1と2年連続で副担任を務めている若手柔道先生の発言が傑作、「進路講座に来た4人の内、友達になれそうなのは、今日のMくんだけです」って言ったのの「それな」感。

 3~4限目は「芸術発表会」。昨日、A組合唱のリハーサルをご覧になってから博多「お接待」に合流なさった学年主任先生(コーラス部顧問)が、担任であるところの私の顔を見て開口一番、「うん、歌詞を覚える所から頑張ろうか」って。
 前日リハで歌詞を覚えてなくて当日発表の時はグループリーダーが卓球部試合で公欠という、何がどうなったって成功する芽がナイチャン……と震えながら聴いて「あらっ?」と思う。この子たち、意外と。
 国語「巧くないです?」
 主任「う~ん、昨日の状態からしたら。でまた、Aさんの声がいいんだわ。AさんとBくんは合唱部に欲しいわ~」
 後で「巧かったね」っつったらやっぱりあいつら「何だかんだで本番はやるから」みたいな調子乗った反応で、こういう成功体験が普段から勉強する癖を削らせていくんじゃないのかと底意地の悪い想像を巡らせる担任なのでした。
 あ、グループリーダーは卓球部の試合で県大会に出場が決定したとのこと。右も左も目出度いですね。

 さて、4限で生徒が下校した後は、今度は学年保護者会。文理分けについて詳細に説明があったあと、教務部の私が第3回定期テストの総括を述べる流れ。
 教務部からの言はかなり辛辣な内容だったのですが、話し手が私だからなのかお父様・お母様からは終始笑いが。「人間は生きていること自体が無駄」「人間なら勉強が暇つぶし」というのまでウケて、思わず「今やるの! 暇でしょ?」というでっち上げの決め台詞まで言いそうになったのですが余りに軽薄だと直前に自粛。
 来週火曜日の学年集会で同じ内容を話すのですが、流石にその時は水を打った状態にさせますよ。サービス業ですから、お客様の層に併せてお話の仕方を変えるくらいはします。

 さて、保護者会の後は、年に一度の学年保護者懇親会。市内のホテル「S」にて、高1担任団を保護者が囲んで食事(飲み)会を。ビールを注がれまくるのは覚悟の上で出かけましたが、日本酒まで準備されていたのは、なんかもう自業自得の自縄自縛で声もなく。
 保護者から担任団への質問コーナーがあったのですが、他の質問はともかく「リオ五輪の思い出を一つ」というのに難渋しました。何しろ柔道先生が格好良すぎる。だって、「モンゴル時代の弟子が松本薫と対戦したこと」ですよ? そら会場中から感嘆の声が漏れもするわ。私は「開会式2日前のワイドショーで今年がオリンピックイヤーだったと知り、その番組内でレポーターが『今年はブラジル料理が来る!』と煽ってたのを見て『15年間爆売れしとるポン・デ・リングブラジル料理由来じゃヴォケっ!』とツッコんだこと」と答えて嗤われました。

 保護者懇親会は年に一度、中1~高2。本日5学年が市内中のどこかのホテルで行われているんですけれども、高1会場の「S」がいちばん高級なホテルだったから、料理はかなり良かった方なんじゃないかな、なんてホクホク。で、公立中学でそういうイベントがあったりするのかは分からないんですが……。
 保護者懇親会の後は学年団有志で二次会……の前に教員生活初、まさかの「お母様方に拉致られ案件」が出来! A組生徒4人のママに「先生、拉致していいですか~?」と、断る間もなくイタリアンで2時間ですよ。保護者懇親会でお酒を飲むなんて文化は初めてです……なんてこと言いながら直ぐさま順応しておもっきり弾けた上に終了後は担任拉致って大騒ぎ……みたいなハジケ方をして勉強サボったから今回のA組生徒は定期テストで崩壊したんですって私の保護者会での講評、聞いてました?(笑) なんてツッコミをしつつ(酒席じゃなかったとしてもこの程度は言いますよ)、K市初心者のママ4人のために結局幹事までやってる担任による徹底的な生徒甘やかしも問題なのだという事実が炙り出される貴重な宴席となったのでした。

 「生きてる~?」という主任先生のメール、をどの段階でもらったのかすら記憶が曖昧ですが、学年団有志二次会には10分程だけ合流できたんじゃなかったかな(ビール1杯だけ)。懇親会お土産のお酒を失くさずに帰るのが最後の誠実、帰宅後は即失神でした。