煮込んでしまえば 形もなくなる もうすぐ出来上がり

 よしたに『理系の人々(6)』読了、★★★。発売当時の『オタリーマン』を最初に読んだ感想は「この人はオタクなんじゃなくて理系なだけじゃないか」というもので、実際10年経った今ではこの『理系の』の方が筆者の名刺になってますね。

 ANATAKIKOU『3.2.1.○』、★★★★★。私が好きな松浦さん成分が漏れなく出尽くされている印象。例えば「雨がやんだら」とか「悲しくはないさ」とかに通じる「直球の切なさで胸を抉るぞ!」みたいなキラーチューンはないんですけれども、10曲36分という時間(この短さがまた良い)の中に1秒も弛みがない正にスルメアルバム。中盤「恋はマゼンタ」~「救世主とカンツォーネ」という4曲のザッツANATAKIKOUな流れなんて、あぁこれなら5年待てるわ、というね。それにしても、フルアルバムが発売されるなんて、そのこと自体が本当に嬉しい(前にも書きましたが大事なことなんで2度言いました)。

 7時起床、入浴、家事。クリーニング屋経由で出勤してデスクワーク。今日以降は校内に生徒不在(「男く祭」の準備でぼちぼち来るんでしょうが)、独りで好き放題仕事が出来る至福の日々(勿論、平日は会議がぎゅうぎゅう詰まっていますが)。
 今日の仕事の核は、刷る・折る・詰める紙の仕事、打つ・読むPCの仕事、という3時間。これには一切頭を使う必要がありませんので、手と眼だけをそちらの作業に集中させて、その間の脳はA組51人の通知表所見にどんなことを書こうかという方面に使用。この所見を書く作業、面倒臭いと仰る担任の先生は少なくないんですけれども、私はもう楽しくて仕方ないんですよね。喩えは悪いしそもそも私は炊事をしないので正しいのかも解らないんですが、多分、主婦がありものを工夫して料理するのに近いことをやってるんだと思います。
 隠し味のスパイスに何を入れるか、51回楽しめますね。例えば、部活充実成績優秀の文武両道で普通なら褒めて終わり、みたいな生徒なんだけれども一点だけ欠点があってSHRで基本横向いてるから教員からの情報感受能力に多少難あり、みたいな生徒がいるとしますでしょ?(某くん、例えに使ってごめ~んね)その生徒が、全てにおいて成功している定期テストで唯一「英丙」というリスニングオンリーの試験「だけ」失敗してる、みたいなデータを見つけた時のニンマリ感、と言えば解って頂けますでしょうか。