愚教師日記

 早朝に学校に出て軽いめのデスクワークは、例えば、新担任の高2B組の学級通信(試作第0号)を作るなど。41人の名簿、班構成、座席表、文理混合クラスなので文理別2種類の時間割(第1号からは一週間分の時間割変更予告)、担任挨拶。
 63回生の高2A担任の時から毎年(週刊で)作成して今年度が4年目。最初は「高校生に時間割変更まで配布するなんて甘やかし過ぎ」と言われたこともありますが、今は真似をなさる先生もおられます。

 11時に診察していただけることになったF校親玉大学病院にて、その少し前に母君と待ち合わせ。新幹線とタクシーとで小倉からK市までお出でになるその移動が既にして辛いと仰有る母君は顔色も足取りも悪く、殆どへたり込むように待合の椅子に着かれる。あぁ、これはただ事ではないんだなぁ、と一刻も早くの診断を待つこと……3時間半! 直前ねじ込み予約とは言えこれはなかなかなことではないかと、文句の一つも言う気力も無さそうな母君の代わりに息子が仇をと思ってしかし文句を言う相手が居ない、それも道理で患者が3時間半待ったということは主治医のY先生は3時間半の超過労働をなさっているということなのでしょうから。
 3月からの味覚障害で何を食べても苦く口に入らず現在では液体のみの(食事とも言えない)食生活であること、空嘔吐きが止まらないこと、頭頂部が痺れて気になること、高血圧が続いたこと、等々をお話しして、結論としては「何とか助けて欲しい」というお願いになるしかない訳ですが。この全てが肺癌由来なのかは解りませんが、自覚症状があるのは無治療経過観察を始めて2年半で初めてのことなのですね(過去2回のガンマナイフの時も自覚症状はありませんでした)。
 結局、5月のMRIを4月12日に前倒しして頂けること、血圧に関するお薬を処方して頂けることになりました。経過観察以来、お薬を処方されるのは初めてのことです。一週間後のMRIというのは正直もっと早くても良いと思ったのですが、大きな病院というのはそういうものなのでしょうと納得。

 歩くスピードだけで考えるならば10~20歳くらいは年を取られたと考えてもいい程度にお悪いようですし、移動がお辛いならば今日はK市に泊まって行かれてもと思ったのですが、診察後に院内のドトールでお話をした(というか、喋り倒した)ので少し気分がすっきりされたのか、母君は小倉に帰るし私の介添え(一緒に小倉に帰って宿泊する)も要らないと仰有る。色々逆らうのも何なので、言われた通りにJRの駅までタクシーでお送りして、私はそのまま学校に戻って仕事を再開しました。
 ドトールのアイスココアが苦くて飲めない、卵サンドも塩の味しかしなくて一口でギブアップ、という事態を目の前にしながら、なおお一人で実家にお帰ししたんですから、今(4/22記)から考えたら親不孝の極みですけれども、こんなのものの数に入らないくらいの不孝がこれから暫く続くことになります。「愚教師日記」(by中村浩)とはこのことと言わんばかりの。