正気の沙汰でないと

 先週の高3文系漢文添削にて、「忠臣之事君也何若」の書き下し(ちゅうしんのきみにつかうるやいかん)の出来が真っ二つに割れたのが印象的でした。生徒が、「事」「也」「何若」について全部知っているか一つも知らないかにほぼ別れた。古典(古文・漢文)の知識は高2までに終えておくと高3で楽になるというのは入試の「定石」です。

 さて、昨日「明日から頑張る」と決めたその「明日」即ち今日、の起床は勿論3時半です。
 5時入りでデスクワーク(授業準備・学級通信作成・高3添削その他)。本日は授業が1コマだけで、朝昼の生徒面談や会議やはありますが基本的には身体が楽。第1回定期テスト直前につき高3の特講(東大理系漢文)が無いのが大きいかな。これぞチャンスと、夜は仲良し事務嬢さんと飲みの約束を入れています……ってお前「明日から頑張る」はどこ行っとんねんという話に聞こえるやも知れませんが、これは以前母君のK市治療滞在の間の下着の替えについて、私「事務嬢さんパンツ買って! パンツ買ってくれたらビール奢ったげるから!」 嬢「だから言い方だっつってるでしょう!」というやり取りで(私が入れない女性下着売り場で代わりに買い物をして下さるよう)お願いした時のお礼なんです。お礼はしないといけないんです。

 16時から年休を取って、先ずは自宅で入浴。昼過ぎからどんどん暑くなって、ブレザーの下は大汗です。お風呂を沸かしている間は自宅徒歩3分のディスカウントショップに往復して、T-falの湯沸かし器と卓上時計とを購入しました(母君の新居にお届け)。
 入浴後に着替えて、母君のお部屋にタクシーで移動。T-fal、卓上時計、それに手作りの週間食事記録表(必殺の職員室印刷プリント)とをお届けしました。入所2日にして早くも看護師さんから確認の電話がかかってくる少食っぷり、せめてもの動機付け(可視化による回復意思向上)にと、朝昼晩間食欄を分けて食べた物・量を毎日毎回記録して頂ける表を方眼紙に30cm定規で線を引いて作って(←仕事柄こういうのは得意)、向こう数ヶ月分準備したのです。まぁ、ボケ防止にもなりますしね。元々が食生活ぐちゃぐちゃの偏食さんだったから、今の味覚障害状態も併せて食事に対する興味意欲がほぼゼロになっておられるのです(歩いて近くのスーパー・コンビニに行かれるだけの体力はまだ無いし)。私が朝昼食べない夜は飲む、みたいな食生活を送っているのも「親の血」です。

 朝昼食べない夜は飲む。
 花畑(リハビリステーション最寄り駅)から西鉄電車特急で二日市へ。事務嬢さんと合流して向かったのは私が是非一度と以前から言っていた「月空」で、和牛モモのタタキカルパッチョ風を一口召し上がって「美味しい!」と言っていただけた時点でお礼は完了しました。
 で、お礼が完了したら後はそれぞれが好き放題で、職場の話題をあ~でもないこ~でもないそ~だど~だと放談三昧、串にビールに焼酎にとガンガン行った後、「そうだ我々はF校カラオケ倶楽部のメンバーだったではないかカラオケに行かなくてはならないではないか」というお話になり、二日市からK市に戻った後でわざわざタクシーにのって文化街の「A」というライブバーに。そこでカラオケやらマスターのギター演奏やらに合わせて好きなお歌を歌いながら勿論お酒も鱈腹聞し召して、疲れと眠気とでヘロヘロになった池ノ都先生が「ねぇ、事務嬢さん、帰ろ~」と言ったらまだ飲める歌える事務嬢さんが「帰り~」と答えるところまでが遠足です。

 青鹿ユウ『今日から第二の患者さん がん患者家族のお役立ちマニュアル』読了、★★★。タイムリーな時期にこのような新刊が、とタイトル買い(作者は知らない人です)。漫画家夫婦の夫がガンになり、その二人三脚闘病の苦痛を「第二の患者」である妻が描いたルポ漫画。夫婦と母子では関係性が違いましょうが、イライラギクシャクのあり方は似ているなぁ、と思いました。