涙が落ちるのと どちらが先に

 去年、高1A(外進組)の担任をやっていた時は、クラスの生徒が(63回生文系A組勢には及びもつきませんが)ワイワイガヤガヤだったし、お父様お母様も初めての学校だから「こういうこともあるんだなぁ」と自然に受け入れて下さるだろうという期待もあったし、こっちも遠慮なく生徒のことを色々と日記に書いてたんですけれども、内進と混じった高2Bになると、日記の生徒記述をご覧になった(中学時代から真面目な学年だと言われ続けて来たであろう)お父様お母様が「こんな生徒が同じクラスに居るなんて! なんて非常識な学校でクラスで担任なんだ!」と、その「こんな生徒」がご自分の血を分けている事実に気づかれないまま激昂なさる、などという事件が起こるやも知れないので、書いていいものなのかどうか二の足を踏む……って、TQC17・18・20期の人々しか想定読者にしていないという当初のスタイルが崩壊してますね。これが「浮世の柵(←読めます?)」ってやつで、この「読めます?」って書き方が既にTQC外を想定読者にしている証拠(TQC勢は当たり前ですが全員「読めます」。漢字としての知識がありますし、『HEY! HEY! HEY!』のスペシャルも観てる世代ですし)。

 で、クラスの生徒の話。
 学級日誌の日直感想にAくん(男子)が「Bのすいとうがかわいい」とオールひらがなで(Bさんは女子)。担任私返して「B、すいとう、かわいい。に空目。掛詞?」 翌SHRで返却したら、後ろの男子に笑われてAくんやや赤面。まぁ、他愛ない遊びですね。でも、翌日の日誌(次ページ)にまで「Bかわいい」の落書きは誰が書いたかを問わず蛇足、担任私返して「天丼禁止!」
 Cくん(男子)の3分間スピーチは、翌日Dくん(男子)のハードルが爆上がりするようなメディア批判とリテラシー論。担任含めてクラス全員、呆気で拍手するしかありません。一方その頃英語パイセン女子が担任のD組では、生徒会長Eくん(男子)が「池ノ都とパイセンのスレイブ&マスターっぷり」について披露、しようとして数十秒で強制終了の憂き目だったそうです。話させりゃよかったのに。
 と、こういう日記の記述から、SMはサディスト&マゾヒストだけではなくスレイブ&マスターという解釈もできるんだなぁ、とまた一つ要らない知識を吸収したりするのもご一興。

 さて、若干の飲み疲れの身体で7時半に学校入り、午前中は授業準備と学年通信(定期テスト講評)原稿執筆に充て、午後(5・6限)が授業。定期テスト講評(出題者としてではなくて、全体について「教務部」の立場から述べるもの)は、主任先生の求めに応じて長文もいいとこ。学年集会で(この原稿をもとに)話すと10分は大きく超えます。集会の前に書いた原稿に「集会で話した内容を原稿に纏めなおしました」と毎回書いてあるのは、実はちょっとした「嘘」です。

 夜は「もりき」で独酌。