そもそもものを選ぶことのできる生き物か鏡を見て考えろこの糞袋。

 昨日の高3担任団慰労会でいちばん面白かったのは、高3A組(文系クラス)担任の世界史先生からクレームを受けたこと。世界史先生、模試や定期の出題者講評が厳しいことで知られておりまして。
 その校内模試の講評ときたら毎回よくぞと言うべき長文、委曲微細の観察・該博碩儒の語彙・客気苛烈の狂熱という三拍子で受験生に痛棒、輝く悪態万華鏡は読めば痙攣必至の最早芸術……なんですけれども。
 世界史「きみが授業で言った『講評芸人』って渾名が定着した!」
 池ノ都「事実じゃん。褒めるときは『まぁ良かろう』しか言わんのに」

 8月上京の店選びを徐々に。
 7日(月)の63回生Eくんの「おいしいピザ」の予約は永福町「マッシモッタヴィオ」に。この日は、就職して以降生徒として出会った卒業生(53回生以下の年代)の中で唯一「お友達」と言って良い関係の55回生Tくんも合流。私47回生の8才下と、さらにその8才下という3世代交流になりますね。私がTくんと「お友達」だという証拠は私が卒業生のtwitterアカウントの中では唯一フォローしているという事実、「お友達」になれた理由は授業でも担任団でも一切関わっていない上に酒の飲み方の相性が異常に良かったというものでしょうね。
 8日(火)は56回生Yくんとさし飲み(初めて?)で場所は五反田「立呑みとだか」。これはこないだ『孤独のグルメ』最終回に登場した「とだか」本店の真正面にある2号店です。

 佐藤剛美輪明宏と「ヨイトマケの唄」 天才たちはいかにして出会ったのか』読了、★★★★★。美輪様の評伝を書くというのは相当の覚悟と労力で果たして傑作。三島由紀夫・中村八大・寺山修司の3人との関係を主軸に、神武以来の美少年が平成現在において神格化されるに至る過程を、膨大な資料と関係者証言を元に解き明かして大功。評伝に必須の「不即不離(つかずはなれず)」の筆致が守られており、美輪様ご自身も出来具合に満足しておられる旨を語られています(但し、飽くまで一視点を通して捉えた「物語」として、と付言)。
 即座に学級文庫に入れたんですけれども、これを読みたい高校2年生って居るんですかね。

 さて、本日は1学期の終業式。式とSHRとだけのノルマでお生徒さんたちは10時過ぎには下校可(体育祭の練習や部活等、種々活動はありますが)。高2担任団は、10時から第2回定期テストの成績検討会をじっくりと。その中で、学年主任地理先生からの質問に答える。
 地「今の高2の勉強に対する構えってさ、中学の時から見てる僕らと違う(高校から担当の)池ノ都先生から見たらどんな風に見えるの?」
 私「えっとね、回転寿司が好きで流れて来るのを何皿でも食べられるんだけどカウンターの寿司屋に入って板前さんから『何にしましょう?』って聞かれたら何でそんなことを聞かれるのかが分かんなくて絶句する客みたいな感じ」
 地「それな」
 高校3年生になったら、自分の受験する大学の過去問をひたすらやって、大学の型を「身分け」する。与えられた既存のノルマをこなして終わりとする勉強に終始するんじゃなくて(←これはこれで受験勉強の「前提」として必須なんですが)、自分用の勉強内容・計画を「カスタマイズ」する必要も出てきます(これは、志望と能力とに応じて自分で作り上げる作業です)。

 お昼に、63回生卒業生のお母様4人がご来校。主任化学先生と私とでお迎えして歓談。文系A組Nくん、理系B組Nくん、理系C組Kくん・Kくん、みんな大学で元気に過ごしているようで何より。お土産に、ヱビスビールの缶6本(華みやび)と専用のグラスを頂きました(缶もグラスも、自宅の冷蔵庫で冷やしています)。
 私はこれを中座させていただき、市内某所で行われる国語科研究会へ出張。校長先生の講演(90分)を聴講しました。これは、先日の保護者会の内容を更に更に専門的にした内容。相手が国語教師なのだから当然と言えば当然なのですが、但し「国語学者」と「国語教師」とでは、それぞれで使われている「国語」の意味は異なっています。

 夜は近所の肉料理「I」で独酌読書。ついでに、8月12日の予約(63回生文系Eくんと)もお願いしました。