パジャマ・ゲーム

 終電の帰宅だったので就寝は1時を大きく回っており、今日の起床も7時半、普段だったら出勤に間に合わない時刻ですね。大浴場で悠々の朝風呂、その後はお気に入りのネカフェで数日分の日記を更新して渋谷へ。
 渋谷のラーメン屋「真武咲弥」(キラキラネーム?)にて辛い味噌ラーメン、瓶ビールを1本。今日は神戸出張だというオツカル様に、「えったんこ飯」のリプを飛ばすのも忘れずに。

 11時45分に外苑前、この駅で降りるのは初めてですが、今回の上京旅行のメインイベントの2つめ、日本青年館ホールでミュージカル『パジャマ・ゲーム』を鑑賞します。58回生Tくんとは会場前で待ち合わせ、前から10列目くらいの良席に並んで、余り目の良くない(眼鏡をしても)私でも役者さんのお顔がはっきりと見える観劇。

 主演の北翔海莉(元宝塚)、新納慎也、の両氏については名前も知らず、知っているのは今年舞台で見た栗原英雄・上口耕平、及びTVでしか見たことがないですが好きな女優の阿知波悟美の3人。いわゆるミュージカルは映画ですら観たという経験が皆無、今年博多座で『天使にラブソングを…』を観て感激して直後に2度目に観てやっぱり感激してという俄デビューが、3度目の観劇にと興味半分、上京旅行の口実作り半分でチケットを取ったのが今回の『パジャマ・ゲーム』。観るならコメディだよなぁと思っていたら、『天使に~』にも出演していた(ダンスがキレッキレだった)上口耕平さんの出ている有名な(私は知りませんでしたが)コメディが東京で上演されると知った瞬間の衝動です。

 北翔さんというのは宝塚で男役をやられていた方だそうで、グッズ売り場のカレンダーもそれっぽい写真ばかりだったんですけれども、今回の劇が宝塚退団後の初舞台だということは、女性役(ヒロイン)を演じるのは初めてだということなのでしょうか。女優さんにこういうことを言って良いのかどうか知りませんが、昨日まで男性だった(?)とは思えないほどに女の子してて可愛らしかったです。あ、でも、途中、黒ずくめで男性2人と歌い踊るシーンがあって相当格好いいんですが、2分ほどは真ん中の人が北翔さんだと気づきませんでした(3人とも男性だと思ってました)。
 ガレー船方式でセットをぐるぐる回すのって珍しいんじゃないでしょうか(個人的には、F校演劇部が今年の公演でやってたのと同じだ~、くらいの印象だったんですけれども)。あれで劇のメリハリとテンポとが生まれてたんですね、集中が途切れなかったので、1950年代のアメリカの工場なんていうちょっと遠い設定の物語(だって組合運動とかピクニックとか、解りませんよね、普通)にも取り残されずについて行けました。
 でもって、それでいいのかどうかが未だに解らないんですけれども、ストーリーが面白かったとか新納・北翔両氏の恋愛が素敵だったとか笑える要素が多かったとかいう感想よりも(あ、笑いの要素は少なかったかな。コメディって、爆笑喜劇とは限りませんもんね)、とにかくダンスのキレに目が持ってかれまして。出てくる人出てくる人、まぁ身体能力が高い高い。阿知波さんとか栗原さんとかの非若手も、動きが優雅で素敵でした(栗原さんの帽子の扱いとかね)。
 『天使に~』での個人的なMVPだった上口さんは、開演前のナレーションから客席を惹きつけて、終演後のダンスの時は眼鏡男子役なのに一瞬眼鏡を外して客席にウィンクする等、最初から最後まで達者やな~、としみじみ。

 とまぁ、理解度に乏しい素人さんでも楽しめたんで良かった(安堵した)んですけれども、さて、今回ご一緒の58回生Tくんは……。
 私「とてもそうには見えない(剣道部→住商)けど、舞台好きなの?」
 T「小さい頃から母に連れられて、劇団四季をよく。あと、『雨に唄えば』みたいな映画とかも」
 と、渋谷のワインバルでの観劇後の昼飲みにて。小さい頃からの教育があった訳ですね。聞けば、来春ご結婚(おめでとうございます)のお相手も偶然の四季ファンだったそうで(付き合い始めてから発覚したそうです)、正に出会うべくしてという感じですね。

 そういえば、数年前にTくん、就職1年目の時は職場飲みの一次会が終わったら先輩命令で街中の女の子をナンパして2次会に誘わないといけない(んなん、プロの女の子の居る店に勝手に行けやってなもんですが)と愚痴ってましたが。私「今は後輩にさせてるの?」 T「なわけないじゃないですか、自分が嫌だったのに」 私「偉い!」
 職場の飲み会のテーブル、喫煙席と禁煙席が別れちゃう傾向がない? とF校事情を踏まえて質問したら、住商(のTくんの部署周辺)では完全に入り混じってるそうです。へぇ、少数の喫煙派が端っこで固まるって訳じゃないんだ、と思ったら、住商は男性の喫煙率がもの凄く高くて少数派どころじゃないんですって。ほうほう。

 さて、観劇アフター0次会で結構酔っ払ってますけれども、18時からは渋谷「漁十八番」にて63回生と飲み会。会場は0次会ワインバルから徒歩2分で、Tくんと別れた直後に待ち合わせの場所で4人の卒業生と合流です。そういや全部東大生(全員現役で、留年せずに3年生になったお利口さん)で、文系は我らがA組「日常性の維持」担当のEくんと、今は妹氏を高2B(67回生)でお預かりしているMくんの2人。理系は軟式野球部の監督をしているHくんと、こないだ高2B(67回生)の理系某くんのキャンパス案内をお願いしたTくんの2人。計4人の卒業生と、既に酔っぱの元国語担当とで元気に入店、ビールで乾杯。

 元国語担当、卒業生4人に地下アイドル・絵恋ちゃんの魅力を語る。虹のコンキスタドールさんは地上の下で地下の上、絵恋ちゃんさんは地下。代表曲「カラシメンタイコ」の歌い出しは「だから頭に乗せたらチョンマゲ」
 今年リリースの最新アルバム『ERERGY』はRHYMESTER『ダンサブル』を僅差でかわして私にとって本年度ナンバー1、とお話ししたらMくん「そんなにですか!? ちょっと聴いてみようかな」と。Mくんは、私にRHYMESTERの魅力を教えてくれた恩人なのです(説教HIP-HOP、最新作も素晴らしかった)。
  「ゼクシィ」振りたくる、オレオ舞う、観客全員レジ袋被る、等々のヲタ芸の話に(一緒にミニライブを観に行ったことのあるEくん以外は)唖然、私が「流石に混ざんないよ、最後尾で見てるだけ」と話し、Tくんに「っていうか、没頭っていう感覚が分からない。どっかで理性が見てない?」と聞いたら「あ~、それはそうですね」とのお返事。したらすかさずEくんが「え~、先生、SEXの時は?」って聞いてきて、こいつ本当に真面目だな、と本当に感心しました。
 さて、その流れでEくん・Mくんが嘗て(高校時代?)秋元康系列のアイドルにハマったお話で盛り上がる中、これまでの談義に全く興味が無い、知識が無いHくんは私の対面でひたっすら「最前地蔵」状態。また、和風顔だから「地蔵」が凜々しいんだわ(確か高1Cで担任やってた時に、通知表の担任所見に「和風イケメン」って書いた記憶があります)。
 後、えれにすと50人の飲み会で「イケモト」を名乗ったら初対面の人から「じゃあ、『池ちゃんさん』ですね、僕、『××っぴい』です!」と返されたのにはアカウント名文化すげぇなと驚いた、という話をするに際して『バガボンド』並の間合いの詰め方という譬えを出したらEくんから「お前、巫山戯んな! 『バガボンド』馬鹿にすんじゃない!」と叱られたことも書いておこう。Eくんみたいな好奇心オバケなら、実際に参加したら絶対感動すると思うけどね。『バガボンド』を馬鹿にしてるわけじゃありません(っつっても、読んだことはないんですが)。

 とまぁ、恩師と教え子といっても話題はくっそ下らないことから、後はせいぜいが近況報告(何だかんだで東大生4人も普段は殆ど会わないわけですから)かな。最近どんなこと(勉強・サークル)してるとか、あいつとあいつとあいつとあいつとあいつとあいつと(多いな)は留年決定とか。
 2次会までは全員参加で、「漁十八番」から程近い「十徳」にて日本酒三昧。結局3次会まで行って、大虎恩師と胃袋宇宙のEくんと2人でMくんにウザ絡みをするという「63回生文系あるある」的なことをやって、23時過ぎの電車で池袋に帰りました。

 0次会を入れたら4軒回って、もう幾ら使ったか分からないレベルなんですけど(0次会後に「後輩に使って下さい」とTくんが差し出したお金を断らなければ良かった!)、がっつり楽しかったから無問題。
 健康(なのか?)睡眠。