ここは今から倫理です。

 3時前に起床して、書斎で日記更新や仕事や(日記は、学校業務が一段落する冬休み、せめて年末の上京までには日付が追いつくようにしたいと考えています)。本日は明日からの定期テストを控えた最後の授業、高2現代文が5コマ(藤田省三「『安楽』への全体主義」の最終回)。
 授業の10分前(前の授業が終了した直後)に教室に入って、黒板消しと板書準備とを行うのですが、自分のクラスの前の授業が倫理だったようで、板書を見てみるとデカルトの心身論だったり寛容とは何かだったり自然状態の話だったり、数人の生徒が指摘するように「倫理と現代文とはえら被りです」 今回の定期テストでは最終日に現代文→倫理、という出題順でしたね。じゃあ、ちょっと勉強が楽なのかも。そうそう、だからという訳ではないのですが、今、雨瀬シオリ『ここは今から倫理です。』という漫画が少し気になっています。ここ数日で巡った3軒の書店では全て品切れ、電話で聞けば何と福岡ジュンク堂ですら売り切れという話でした。ふむ。

 2020年導入予定……というのが間に合わないんじゃないかと私はまだ疑っているんですけれども、とにかく導入予定らしいセンター後の新テスト、試行調査の問題が公開されました。国語は従来の4題(評・小・古・漢)のマーク式に記述式を追加で、時間は20分増の100分。従来のマーク式設問も一新です……とは言っても、他資料の援用・複数類似文章の比較等々、こういうのは悪いけど就職初年度からやってます。
 やってます、というのは別に個人が誇っている訳ではなく、F校がそういう問題を出すとこだから、それを踏襲しているだけに過ぎません。F校だけじゃなくて、ちょっと工夫をする学校ならどこででもやってることでしょうし、大体例えば30年前の共通一次芭蕉が出題されたときに研究書と対照させる問題があったように既出の手法ですしね。斉藤美奈子おばさまが近著でズバリ仰ったように、知性とは「これって、あれじゃん」なんですから。
 試行調査後に問題傾向が変更される可能性もありますから即断は不可でしょうが、国語は別に特段の対策(教え方の変更)は不要なんじゃないかなぁ、って印象(記述も含めてね)。しばらく前の西日本新聞に、F校の中学入試200字作文(2枚の写真を見て状況を説明させる問題)が大きく取り上げられていました。取り上げて頂くのは光栄なんですが、もしあれが「新テストに向けた」「新傾向の」出題だと思われたならそれはちょっと、と口を挟みたく。だってあれ、私が中学を受験した25年前には既に始まってた形式で、前世紀から連綿と続く伝統に対する我々の(あ、少なくとも私の)認識は「旧態依然」ですからねぇ。

 職員の誰に話しても「えっ、そのさし飲み、何か凄い裏がありそう!」と驚かれるお相手(さし飲みは初めてかな)、数学科の某先生にお誘い頂いて焼き鳥「T」カウンターに2人で並ぶ。「裏」なんてあるはずもなく、2時間ほど和やかにお話しただけです。何せ私がF中に入学した時にはもう教員として赴任しておられたベテラン先生ですので、話題は先生の方が豊富、私はもっぱら聞き役でした。