くよくよなんてしなさんな 昨日は昨日

 授業は3コマ(高2現代文)で、授業返却とセンター演習。今日は、30年前の共通一次、現代文評論(見田宗介)と古文(芭蕉)とを36分で解いてもらいました。
 授業の合間の昼休みに、クラスの生徒から自転車を借りて血痰ネーミングショッピングモール「You Meタウン」へ往復し、紀伊國屋で本を数冊(仕事用・趣味用)買い込んできました。後者趣味用の本に関しては、『セトウツミ』と『ここは今から倫理です。』という漫画2冊、及び『屍人荘の殺人』。『屍人荘~』は、もう手遅れですが絶対にこのタイトルにしてはいけなかった作品で、タイトルと出版社の煽りとで大ネタをバラしてしまう愚に呆れて手に取る気は無かったのですが、「3冠」記念の帯(綺羅星寄稿)でのもろバラしに逆に確信犯(大ネタをバラしたとしても面白いんじゃい! という気概)すら感じて買ってしまいました。上京中に読もうかな。あと驚いたのは、学級文庫に1冊も入ってないことに気づいて買おうと思っていたナンシー関の文庫本が(品切れではないのに)1冊も売ってなかったこと。十年一昔とは言え、ちょっと寂しいですね。
 最近、お土産(お菓子)で吊って自転車を借りまくっている生徒くんからは「合鍵、渡しましょうか?」と言われる始末。一回につき200~300円のレンタル料(お菓子)だから、100回くらい借りたら自転車1台分になるのかな。でも、1回自転車選ぶより、100回お菓子選ぶ方が100倍楽しいもんなぁ。

 放課後は高3校内模試の結果検討会議だったのですが、A組文系の某くんから面談を申し込まれたので、自分の作問した問題について一言述べるために少しだけ顔を出して後は失礼しました(本当は、全教員が全時間参加するのが基本)。
 某くんの面談の内容は、これからの勉強についてで、私は内部進学の彼の情報を全く持っていないので、彼の来歴から掘り起こすものになって、普通なら10分なのかも知れない話が1時間超に(ごめんね)。

 B組の生徒との面談では数人に言ったのですが、例えば中3だとか高1だとかの時期に中弛みで勉強しなかったとかそういうのは勿論反省してもらって構わないんですけれども、無駄だったとか後悔してるとかいうニュアンスを過度に押し出されると「本当?」と聞き返したくなるものでして。だって、部活は楽しかった、それが楽器だろうがスマホゲームだろうがでも何でも良いけどとりあえず熱中できる趣味があった、友達は居る、成績は悪かったけれども進学が危ぶまれるだとかいうことはなかった、ってなら高校生としては立派なもん(っつか満点)なんじゃないの? ってわけでして。「受験生」の0年生ではなかったという「だけ」でしょう? 少なくとも、将来への前傾姿勢は来歴の拒否ではなく肯定から始まるということは知っておいてね、と。

 此元和津也『セトウツミ(8)』読了、★★★★★。最終ページ後ろから2コマ目で、ちょっとウルッと来そうになってしまいました。今し方『屍人荘』であれだけネタバレ風のこと書いておいてなんですが、ここはネタバレ回避で詳しい感想を秘す。ただただ、素晴らしい作品でした。