大きくなるのを 祈ってた

 本日は第4回校内模試の初日で、私は国語で文系現代文を出題しています。出典は最果タヒ「正解と不正解のはざまで」で、私は昨年も彼女の文章を出題しており二年連続で同一筆者ということになります。これは昨年も今年も受験する校外生にちょっと申し訳ないかなぁ、と思ったのですが、何しろこの一年でこれ以上(に試験向き)の文章を見つけられなかったので致し方ない。
 昨年の秋、東京書籍の情報誌が職員室の机上に置かれており、最果タヒの名に引かれて寄稿文「正解と不正解のはざまで」を読んだらもうこれが完璧に近いんです。文章として「完璧に近い」(敢えて「完璧」ではない)というのは問題化する時には最高の条件で、その意味では出典として「完璧」。と同時に、こういうのは「芽」を摘んどくべきだと国語科後輩先生のもとに走ったら思った通り、図書館係の彼が図書館報に載せようとまさにその文章をチョキチョキペタペタなさっている最中でした。先輩権限で肩を叩き、「まぁ急くでない、これは来年の高3に読ませる」と言えば即座に意は通じます。
 「これ、先生だったらどこに傍線引きます?」「ここ」「こっちは駄目ですか?」とか何だか先輩と後輩「っぽい!」やり取りもあったりして、だから正確に言うなら今日の問題は私の出題ではなく私と後輩先生との合作と言った方が良いのかなぁ、とも思います(傍線も問題文も解答解説も私が作って全ては私の責に帰するのは間違いないのですが)。

 3時半起床、書斎で作業、入浴、母君の朝食を作成後に出勤。今日は味噌汁を作り置きしたのが人生初で、昨日までは一回ごとに具材を変えてた(水の量は250mlくらい)のですが、今朝は550mlの水で2回分。夜のスケジュール的に、夕食を作る時間が殆ど取れないかも知れないのでやってみました。半日間外に出しておいて悪くならないかなぁと危ぶんだのですが、Hさん・もりきの奥様が揃って今の季節は大丈夫だと仰ったので。
 模試の監督以外は仕事なしで、午後に高3生、及び既に受験の終わった校外生の答案(85枚)がやって来ましたが、会議その他仕事がぎゅう詰めで、採点が始められるのは恐らく明日の夕方以降になるでしょう。数年前までなら、自分で作った問題の答案が帰ってきて丸一日以上採点がお預けになるなんて耐えられなかったんですが、最近は余裕というよりかは老いか飽きかに伴う意欲の低下なのか、さほどストレスを感じないようになりました。

 試験監督・会議が終了した15時からは出張……とは言っても他の人たちから見れば遊びに見えるのかな。学校近くの高良山に車で登山、頂上付近の高良大社で合格祈願とお祓いとをお願いするというイベント。担任団全員で参加しました。お祓いって、ものっそい厳かな声調で住所その他メチャメチャ個人情報を漏らしてくるのが笑けちゃうんでそんなに得意ではないんですが、我ら67回生のためだと3分間の我慢。大社は駐車場から本殿までかなり長い石段を上らないといけないのですが、いつの間にかケーブルカーが付設されていました。駐車場まではタクシーで行けますから、若しかしたら初詣に母君をお連れすることも不可能ではないかも知れません(ん~、それでも現実的ではないかな)。帰りの車、山の麓近くの竹藪で猪が走り回っているのを見ました。来年の干支ですから縁起物だと思っておきますけれども、学校から1㎞くらいのところまでは下りてくるんですねぇ、と驚き。動物園では見たことがありますし、マタギさんが「もりき」に持ち込んだ肉を食べたこともありますが、野生のものが動いているのを見るのは初めてでした。進路指導部長が山頂で引かれたお神籤は大吉。

 自宅に戻って、入浴、母君のお風呂のお手伝い。やっぱり夕食を準備する時間は10分も取れず、味噌汁を温めてからサラダ、惣菜をレンジで温め、小さな湯豆腐を作るので精一杯。
 先程お山に登った担任団(の中の有志)で厄払いの続き、は私が幹事でささやかな酒宴。話の内容は端的に成績検討会でしたが。ビールで乾杯(進路指導部長だけは最初から熱燗)してから、大人の財力で料理は全部アラカルト注文です。平均年齢は40代後半なんですけれども、何だか腕白な人が多くて揚げ物ばっかり頼むもんだから、顔なじみのアルバイトさん(F校親玉大学学生)に「フライヤーが間に合いません!」と言われてしまいました。店は私の行きつけの「A」、こないだ校内模試検討会の慰労会で担任団で利用したのが好評だったので、再び。