にほふがごとく 今盛りなり

 「目覚めたら、9時。」という一文で始まる日記は2025年12月5日のエントリーで、この頃の私は64回生(高3)の副担任を務めつつ現代文を担当していました。1限の授業が始まるのが8時55分なのに、自宅ベッドで目覚めたら、9時。15年働いていますが、後にも先にも寝坊で遅刻したのはこの一回だけです。どうやったのかは最早覚えていませんが、9時15分には授業のクラスに入っていました。高3の授業はセンター演習ということで、先ずは5分間の謝罪会見を行った後、授業の後半でその日の問題を解いてもらい、解説は4限終了後に時間をもらって行いました。

 あの時の恥ずかし記憶を思い出すからやめようかと思ったんですけれども、本日67回生高3の教材は、あの遅刻の日に演習をした99年追試、リービ英雄「『There』のないカリフォルニア」。常春のカリフォルニアには季節の変化がなく(あるのは「天気と元気だけ」、正にマリネラ!)、そこには機微も文脈もなく、そこからは批評も文化も生まれない。『枕草子』の講義が全く通じない学生相手に困惑しきりの筆者の体験を問題化した割と難しい問題だと思うのですが、3年前の赤っ恥の授業(64回生)の時よりも明らかに生徒の出来が良い(平均は40点を大きく上回ります)のでちょっとびっくりしました。解説つきの授業はこの教材が最後なのですが、有終の美と言って良いんじゃないかな。
 因みに、文系・理系東大・理系京大のように二次試験に国語が必要な人に対しては1月以降も授業を行いますが、医学部を中心に二次試験に国語がない生徒に授業をするのはこの教材が最後です。3年間って、あっという間ですね(正確には、F中あがりの内進組には中3で漢文を教えているので4年間です)。

 第4回校内模試の点数チェックが行われてこちらも有終の美。平均500(得点率5割)以上が80人超、600以上も多く、今年度初の700台も出ました。平安時代(794)までは行かないけれども、奈良時代の中期くらいまで行ってる生徒がいてびっくり。それとは別に、英語で183/200なんて得点があったのにも瞠目しました。こんな得点、見たことがありません。

 夜は肉料理「I」で読書独酌。