鼻唄まじり 私の愛を

 スッキリ! と起床できたのはできたんですけれども、朝風呂の後に腕時計をつけようと思ったら明らかにキツい、肥ったのか浮腫んだのか、とにかく昨日は飲み過ぎ食い過ぎの「デブ活」でした。今日も今日とて、というか今日が本番、オツカル様とのデートだ! その後はTQC18期と飲み会だ!

 ネカフェで多少作業をした後、山手線で池袋~渋谷。今日のデートはランチからなのですが、店が松濤美術館のほんのすぐそこにあるので、待ち合わせ前に松濤美術館を訪問することに。
 今回の特別展は「終わりのむこうへ 廃墟の美術史」。年内は今日が最後の開館日で、且つ区民無料開放の日ということで人手が多いかと心配したのですが、午前中の早い時間だったからかそこまでではありませんでした。作品多彩、やはり人間は廃墟衰亡論が好き。かつて高坂正尭の文章で、衰亡論が教える無情は人間に諦めではなく運命に対峙する勇気を与える(大意)、という内容のものを読んだ記憶があるのですが(多分、阪大の過去問)、今回の展示では渋谷や国会議事堂を廃墟にした元田久治の作品が分りやすくそのことを感じさせてくれました。1時間ほど見学して、図録は学級文庫に。

 美術館前で待ち合わせて徒歩2分、カジュアルフレンチのお店「ソンデコネ」にてプリフィックスのミニコース。前菜・メイン・デザートのそれぞれを2種類の候補から選択する形。食事メニューはその日の候補が小さな紙片に可愛らしく手書きで書かれたものをいくつかのテーブルで共有する形(本日店内は満席、6人テーブル、4人テーブル、2人テーブル×3、カウンター4、計20人を日本人シェフ1人・フランス人給仕1人で捌いていました)。
 前菜はパテ・ド・カンパーニュ、メインはアオリイカ・カブ・ほうれん草の白ワインソース、デザートはガトーショコラ。これで3000円。パンが300円、後はドリンク。出てきた前菜は真っ白な皿の上に切ったパテとマスタードを置いた「だけ」の超シンプルなつくりで潔いなぁと口に運んだらこれがすんげぇうめぇの。オツカル様は「パテ・ド・カンパーニュ」自体が初めてだそうなんですけどあらこれが基準値になるのねこの後苦労しそう。野菜嫌いの様からは、カブとほうれん草とを少しずつ分けて貰いました(両得)。
 例えば「ラチュレ」だと躊躇ったかも知れないけれども、ここなら「えったんこ飯」もありだし、こないだオツカル様に代理購入をお願いした絵恋ちゃんのCDやBlu-rayやアイドルTシャツやの受け取りをしても大丈夫だよね、と。だって、BGMがさだまさしだったりするし(オツカル様、「え、ここ、『モンペトクワ』?」とか複雑すぎるボケを繰り出してきました)、店長さんも給仕さんもめっさシュッとしてるけど腕中タトゥーだったりするし。
 ビール・ワインを合わせて2人で9000円。前述の絵恋ちゃん代理購入の代金があるので、今日の払いは基本的に私持ち。美味しかったから今度は贅沢ディナー(でっくんとか、55回生Tくんととか)かな。

 ランチ後のカラオケ2時間一本勝負は「パセラ渋谷店」にて。曲数の多さから場所は「パセラ」か「カラオケの鉄人」かなのですが、店の汚さ(居抜き感)やドリンクサービスの悪さという悪条件に耐えて「カラオケの鉄人」を選び続けてきたのは偏に「カラ鉄」は帰りに曲目一覧を貰えるから。で、或る日の「カラ鉄」帰り。
 私「これがなかったらさぁ、絶対『カラ鉄』なんて行かないよ? パセラに決まってるじゃん」
 オ「あのさぁ」
 私「?」
 オ「前から言おうと思ってたんだけど、履歴写メれば?」
 私「?」
 オ「履歴写メれば、『パセラ』でいいじゃん」
 私「……」
 オ「パセラにしようよ。で、ハニトー食べようよ」
 私「……4年とか5年とか」
 オ「?」
 私「それ4年とか5年とか完全に無駄にしてる早く言ってよそれ言ってくれたら『パセラ』一択じゃん汚い方の店なんて行かずにすんだじゃんよ」
 オ「いや、だって、気づいてないとか思わないじゃん」
 私「いや~、鱗。マジ鱗。もう絶対『パセラ』! あ、でも、ハニトーは食わんよ」
 オ「何でよ?」
 私「デブ活反対」

 池①米津玄師「Flamingo」(2018年)
 オ①崎山蒼志「五月雨」(2018年)
 先日居酒屋のトイレで30秒ほど聴いて「面白い曲だな、誰の曲かな」と歌詞の一部で検索した結果が日本一売れてる人の最新シングルのリード曲で、もう完璧にアンテナが壊れた「老い」の直中に居るという自らの現実を突きつけられたんですけれども、その曲を根性で覚えて歌うというその行為が「老い」に拍車をかけているということを、まだ自覚しているだけ「マシ」だと己を慰撫する。その後、オツカル様が歌ったフォーキーな曲を全く知らず、「誰それ?」と聞いて「ア・ン・テ・ナ!」と叱られる。巷間の話題を独占中の天才高校生、いや、知らん。

 池②折坂悠太「さびしさ」(2018年)
 オ②ねごと「カロン」(2011年)
 今年最大の収穫、同じフォーキーならこっちの方が上だろ、と折坂悠太の中で唯一カラオケに入っていた曲を歌う(『平成』の収録曲なら全曲行けます)。「似てない?」と聞いたら、オツカル様がササッと検索して「あ、崎山蒼志、折坂悠太さんのライブに行きました、って呟いてる」 オツカル様の方は私の前で3度目の歌唱。縛りには反していますが、解散が決定した(ことは私も知っていました)こともあってデビュー曲を。

 池③井上陽水「心もよう」(1973年)
 オ③みのりほのか「宇宙人だ」(2017年)
 いきなりのネタ切れ感 vs 地下アイドル曲無尽蔵。地下アイドルさんの方の曲は……私「なんか、『他人の関係』っぽくない?」 オ「この人、『っぽい』メロディがそこかしこに出てくるから」

 池④泉ピン子「哀恋蝶」(1977年)
 オ④たま「あの娘は雨女」(1993年)
 昭和風スナックでFKC(F校カラオケ倶楽部)をやる場合によく発動される曲を。オツカル様はたまの絶頂期の、割とノリの良い曲を。

 池⑤研ナオコ「夜に蒼ざめて」(1984年)
 オ⑤FLYING KIDSディスカバリー」(1996年)
 私が研ナオコを入れるたびにオツカル様は「出た、三大折伏歌手!」と煽ってきます。様宣わくの「三大」は、研ナオコと、AIと……あと誰だったっけ? あ、そう言えば、今日オツカル様に話していちばんウケたネタは、映画『来る』の中で柴田理恵が一心不乱にお経を唱えているという話でした。さて、オツカル様は職場のバブル世代がカラオケに行くと必ず歌う大ヒット曲。こういう分りやすい曲を選ぶのは珍しいですね。

 池⑥サザンオールスターズ「シュラバ★ラ★バンバ SHULABA-LA-BAMBA」(1992年)
 オ⑥私立恵比寿中学シンガロン・シンガソン」(2017年)
 四半世紀前だというのが驚きですが、サザンのこの曲は英語(ラップ)の部分を練習していつかもう一回入れよう。

 池⑦串田アキラキン肉マン旋風」(1986年)
 オ⑦星井七瀬「ナナナビゲーション」(2006年)
 私は『キン肉マン』を1頁も読んだことがないですし、アニメは何年度かの「東映まんが祭り」で短編を1作観ただけなのですが、一時期(高校~大学の初期)アニメソングに熱中していた時期があるので、歌は歌えるんです。カラオケで入れるのは初めてですし、何だったら曲自体も15年以上聴いてないんですけれども、これぞ歌の力ですらすらと節が出てきます。オツカル様が星井七瀬のこの曲を歌うのは二度目で、どうやらアイドルソングを歌いすぎて既に歌った曲なのか否かが段々分らなくなってきているご様子。

 池⑧松任谷由実シャンソン」(2013年)
 オ⑧「フィリピンナショナルアンセム」(1898年)
 「この歌詞はユーミンの遺言だと思ったんだけど……」と前奏の時に言ったらオツカル様に結構ウケました(実際にはその数年後に半世紀弱の芸歴におけるキャリア・ハイが訪れるんですけれども)。その後でオツカル様が何故か国歌を入れたのに笑わされる(どっかのお笑いコンビのネタからの連想だったかな)。歌い終わったオツカル様は我に返って「今のなし! ノーカン!」と直ぐに次の歌を入れましたが、そんなの認めません。と言うわけで、あと4回戦を残して先攻後攻交代です。

 オ⑨カレーライスオールスターズ「カレーライスのうた」(2018年)
 池⑨中島みゆき「あした」(1989年)
 ユーミン(ではなくてマンタさん)関係の曲ですが全くのノーチェックでしたが、里咲社長が参加しているということでオツカル様は当然のごとくチェック済みで、流れるPVに里咲社長が出てきたその瞬間を写メでパチリ、歌いながらなのに器用なことです。私の方の選曲に関しては特になし。

 オ⑩CHAGE&ASKA「tomorrow」(1991年)
 池⑩フジファブリック「蜃気楼」(2005年)
 残り時間が少なくなってきたので、オツカル様は一回一曲がマストのチャゲアス。私はフジファブリックのシングルカップリング曲。フジファブリックの曲のストックはもう0に近づいてきています。

 オ⑪ぱいぱいでか美「PPDKM」(2017年)
 池⑪KinKi Kids「ひとりじゃない」(1995年)
 私「ぱいぱいでか美さんって、本当にでか美さんなの?」という私のオッサン丸出しの質問に、恐らく本人の決め台詞をそのまま復唱して「そこそこのFカップ」だということを教えてくれたオツカル様は、他の人が観たらキモいヲタクなんでしょうけれども、自他共に認めるオツカル様推し(オツ担)の私はその貴さに五体投地。「ひとりじゃない」はKinKi KidsがCDデビューする前の堂本剛の持ち歌ですが、初めてCDになったのは『A album』なのでKinKi Kids名義なんですね。

 オ⑫DA PUMP「U.S.A.」(2018年)
 池⑫小谷美紗子「嘆きの雪」(1996年)
 流行どころをちゃんと押さえているのが偉いです(会社の忘年会で歌ったそう。無職じゃない!)。私は最近のFKCでよく歌わされる曲(キーを2つ下げます)。今度、「火の川」あたりも練習してみようかな。
 さて、池ノ都の平均が1995.5年、オツカル様の平均が1999.7年。19世紀の曲(フィリピン国歌)があるのにオツカル様の方が平均取ったら新しいってのはどういうこっちゃって話ですが。

 タワレコに寄ってKIRINJIのニューアルバムを購入したら16時。問題は19時市ヶ谷の待ち合わせまでの3時間をどうやって潰すかという話なのですが、駅まで歩きながらうだうだと考えている私にオツカル様が一言、「取り敢えず、荷物が多いみたいだから、ホテルに置きに行ったら?」 お気遣いの紳士にマジ五体投地。これだから「推し」を降りられません。
 渋谷→池袋、北口の定宿に荷物を置いたら17時前。何とも消化しづらい時間を結局どう使ったかというと、私がデパートで新しいベルトを1本買う(オ「新しいベルトとか欲し/」 私「肥ったんじゃないですぅ~古くなったから買い換えるだけですぅ~」 オ「何も言ってないのに被せてきた!」)というショッピングにつき合ってもらって、その後市ヶ谷に移動して喫茶店で時間を潰すというね。もうさ、ほんまもんのデートじゃん。安らぎじゃん。

 持参の「ハイチオールC」とペパリーゼ(3粒)を喫茶店の水で流し込んだら身体は完全に宴会モード。今日はここに遠ちゃん・でっくん・がっ様の3人が加わって居酒屋「あて 煮込 肴」に繰り出します……先に書いておくと、仕事の終わりが見えないがっ様に配慮して彼の職場のある市ヶ谷を会場に選んだのですが、二次会が終わる時間になっても仕事が終わらないそうで今回はがっ様不参加という残念な結果になりました(お仕事お疲れ様、今度こそ飲もうね、とメール)。
 100年以上の古民家をそのまま飲み屋にした「あて」で、上品な和食・上品な日本酒・下品な会話、という18期を拗らせた飲み会を(学生時代は下品な居酒屋メニュー・下品な酒・下品な会話でした)。でっくん(東大医学部→病理医)だけは上品な人間なので、時に応じて残る3人の誰かから「今、バカだと思ったでしょ?」「いや、思ってません」と飯島愛みたいな絡まれ方をするという役割も負っています。いい加減「友達を選ぶ」とか言い出さないかドキドキしています(40の区切りで、とかならないように今年来年辺りは刺激しないようにしようかな)。

 昨日の「鶏炭」のレバーは美味しかったなぁ、とか思い出してるうちにどうしても池袋「韓二郎」に行きたくなり、3人にお願いして二次会は池袋へ移動。やっぱり「韓二郎」のレバー串は絶品、他の3人にも喜んで貰えました。
 さて、23時頃の健康解散(私以外の3人、そんなに大量に飲む人たちではありません)。今日の酒量は生5杯、日本酒2合だけ。そら意識もクリアだわ……あ、昼にビールと白ワインを1杯ずつ飲んでるか。

 健康睡眠。