帰って参りました

 本日も授業がなく、添削その他デスクワークの午前中。自宅まで往復して母君に昼食を出した後、学年集会に臨席してからSHR。何人かの生徒とは進路相談の面談をしましたが、基本的には今日のF校生は半ドンで強制下校(学校敷地内から外に出る)です。明日の中学入試、明後日の高校入試に向けた会場準備があり、入試業務モードに入った学校内には(情報秘匿の観点から)教員・事務員・受験生・受験生引率、以外の人物は一切入れないようになります。

 16時に帰宅後、着替えや洗面道具その他、入院(ショートステイ)に必要な荷物を旅行鞄にまとめます。その間に母君にはお風呂に入っていただき、着替えを終えられたタイミングでタクシーを呼びました。
 自宅からタクシーで10分の場所にある「N病院」の緩和ケア病棟に、本日から3泊4日の入院です。昨日の日記にも書いた通り、入試期間は学校に缶詰なので、家に帰れないという意味では出張と同じなんですね(実際、母君には出張とお伝えしています)。前回までは介護施設ショートステイを使っていましたが、母君の希望とケアプランナーKさんのお勧めとが一致したので、今回からは短期入院を選択することにしました(2月末の東大入試激励出張、4月・5月の上京もそのようにします)。
 書類手続き、身体測定に診察、諸物品の購入(テレビ用のイヤホンその他)、等々で結局90分ほどを費やし、私独りで病院を出たのは18時を過ぎています。「N病院」は繁華街徒歩圏内、ということで2日連続で街中独酌の選択。明日は入試だから深酒は出来ませんよねぇ、とふらり入った野菜料理「B」で読書独酌。瓶ビール1本と焼酎お湯割り2杯だけ飲んで店を出て……

 マ「飲み足りんかったわけね」
 私「恥ずかしながら……」
 2日連続のライブバー「A」で独酌の続き。

 斉藤美奈子『日本の同時代小説』読了、★★★★。60年代から10年代までの章立てで、時代ごとの小説の流行を概観。知らなかったも懐かしいもふんだんなのですが、何より思い知らされるのは自分が以下に10年代の小説を読んでいないかということ。本書で紹介される膨大な量の作品中、読んだのは、三浦しをん舟を編む』(2011)、北川恵海『ちょっと今から仕事やめてくる』(2015)、羽田圭介『スクラップ・アンド・ビルド』(2015)、村田沙耶香コンビニ人間』(2016)、若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』(2017)、の5冊しかなかったのに愕然。
 米澤穂信『本と鍵の季節』読了、★★★。正直あんまり乗れなかった。これは、「殺す」よりも「盗む」方が恐らく自分に「近い」もので常時何となく後ろめたい気分がついて回ったからなのかな、とか。

 後ろめたいと言えば。2軒で飲んで、まだ缶ビール買って帰るってのは我ながらどうよ、とも思うんですが今日は絶対これをやると決めていたんです。今夜は約一年ぶりにリビングが無人、缶ビール片手にTV(『関ジャム』の録画)を観ていい、本を読んでもいい、DVDで絵恋ちゃんと楽器のライブを流してもいい。後ろめたささえスパイスになる解放感です。
 明日からガシガシ働こう!