一体全体何を信じればいい?

 67回生の高1Aで一年間を過ごしてから東京の私立大学に転向、そこから東大に進学するSさんが職員室にご挨拶に来られました。彼女はF高67回生から東大に現役合格をしたお姉様の教材一式を受け継いで、ほぼ完全に独学で合格したという猛者でいらっしゃいます。
 九州の進学校の人間からしたら、学校に通って勉強してたならそれは「独学」ではないだろうという感想になりますが、東京の有名進学校が受験勉強を外部(塾予備校)に丸々委託している(要するに都会はそれだけ教育環境が充実している)のは有名な話。実際に、Sさんが通った高校(東大合格者多数)も純粋に高校の単元を行うだけで受験的な教科指導はほぼ一切なしだと言い切っていい状態だったそうです。オール自前のF校とは全く違いますね。ただ、私立だからなのかどうか東大合格者の数は気にするらしく、Sさん曰く「受けさせるカリスマ」みたいな先生が居るそうで。
 私「何その『受けさせるカリスマ』ってメチャメチャ面白いじゃん。えっと、学年集会の魔術師みたいな?」
 S「そうです。政経の先生なんですけど、『数学5点で合格した人が居る』みたいな例外を並べて上手に誘導を」
 地「ネ●ミ講じゃんか!」
 そんなSさんは東大合格が「高校の手柄みたいになってるのが嫌」だと仰る。でも、そこで高校の単元をきちんと学んで基礎を作ったのは事実ですし、高校を卒業したからこそ大学進学の権利が与えられるわけですから、と宥めてみたり。因みに、現代文に関しては私が郵送で添削のやり取りをしましたから、F高の手柄は少しはあるんじゃない? と。口幅ったいですけれども、オール自前の田舎進学校の教師は、「受けさせるカリスマ」かどうかは脇において「受からせるカリスマ」を目指さないといけませんからねぇ(それにしたって現代文の教員なんてやっぱりトリックスターなんですけどね)。

 本日は職員会議、からの学年会議。この「学年」は勿論新年度の学年で、これを書いているのは新年度が始まった4月1日だから良いと思いますが、私は高校70回生高1の副担任を務めることになっています(高1副担任、兼、進路指導主任)。
 夜は、その新高1担任団が集まって決起集会を。今日の会は私が幹事ではなく主任体育先生(タメ年)が御自ら予約をとって下さったイタリアン。初めて訪れる店でしたが美味しかった。二次会は私が先導して小料理屋「A」でしっとり。