ボク食べる人

 本日は高校クラスマッチ(球技大会)で授業無し。3学年とも独自に(担任団カンパで)生徒全員へジュースを配るそうで、そういうのを好まない先生もいらっしゃるだろう中、餌付けーしょん定着の流れに竿をさしまくった身としてやや申し訳なさも。
 さて、しかし私は金は出すけれども顔は出さぬのスタンスでグラウンドにも体育館にも立ち入りません(本来なら高校教員は今日は観戦が仕事)。これはスポーツに興味がないからという消極的理由もあるっちゃあるけれども積極的な理由は某室に籠もって『合格体験記』の原稿校正を完了させるためです。B4サイズの冊子で200ページ超の分量ですが、付箋の貼られない(1箇所も訂正がない)ページは10ページもありません。表紙の「平成31年度」を「令和元年度」に変更するところから始め、作業時間は24時間を大きく超えました(正式な職業として校正をする人からしたら「短っ!」って話でしょうが)。本日午後、無事に印刷会社に原稿を手渡し。
 担任でもない(単なる副担任な)のですが、高1A組の生徒数人がわざわざ迎えに来て下さったので、卓球とバレーとの試合だけ(校正作業の気分転換に)見学に。ただ、私、あんまり「持ってない」人間なので、観戦すると応援してるチームが負けちゃうことが多いんですよねぇ(ごめんね)。

 参加者の日程の都合でクラスマッチの職員有志慰労会は明日、本日夜は63回生文系Eくんが帰省しているのでK市で飲みに行きます。「どこに行きたい?」と訊いたら「もりき!」と元気に返ってくる程度にはK市や私のことを知っているEくん、っつか黄金週間に2日連続でデートしてますよね(「キンキーブーツ」観劇して絵恋ちゃんさんのライブに行って)。今回は就職先が本格的に決まったということをご家族に報告するための帰省で、まぁ目出度いお話だから歓談も弾むっつっていいのかな。
 文Ⅲ教育学部→(1年休学)→(来年度から)R社。R社っつったらまぁドデカい企業で、っつか最近えれにすと(絵恋ちゃんさんのヲタク)デビューした人間が雑誌『Z』を出してる会社に就職するって凄くない?
 私「いや~、63回生『日常性の維持』担当、真面目が取り柄でセンターは得意だけど二次試験には驚く程得意科目がないようなEくんが、まさか日本一の会社に」
 E「おい黙れ」
 いや、でも、お見事です。Eくん、2社から内定貰ってて、蹴った方の会社もイニシャルがR社なんですけれども、そっちを蹴った理由が「内定ほぼ確定の人だけでMKTN社長を囲む食事会に行ったところMKTN社長が全然面白くない普通のおじさんだったから」ですからねぇ。

 そんな、16離れた元担任(私)の月給なんか初任給で既に超えとるわ、みたいな卒業生に対して、
 私「だからなんでこっちが食事代を全額出さないといけないのか、と」
 E「ゴチで~す」
 私「こんなん、金持ちが貧乏人からカツアゲしてるようなもんじゃないか」
 E「いや~、これはもう、今後の出世払いってことで」
 私「待てるかそんなん。よし、E、跳べ」
 E「は?」
 私「なんかカツアゲっぽいことをこっちもしたいの! 跳べ、E、ここでラビット!」
 ラビットとは、ダブルダッチの技の一つ、逆立ちしたまま腕の力でぴょんぴょんと跳ぶというやつです。今居る場所は、「もりき」から六ツ門の小料理屋「A」に移った後の帰り道で、K市の中心にあるシティプラザ前の広場。屋外スペースに置かれた幾つかのテーブルでは恐らくF高生だと思われる人が何人か勉強をしていたりしますが、関係あるか、跳べ、と。
 私「はい、今からカメラ回しまーす」
 E「え~、63回生のEで~す。今から、ラビットをしてみま~す。あ、ラビットというのは~、……」
 観たことないんですけど、YouTuberってこんな喋り方するんじゃないかな、という雰囲気でした。で、高校時代より(ダブルダッチサークル現役時代より)ちょっと(?)肥ったEくんでしたが、ラビットはぴょんぴょんとお見事。Eくんは大企業系の職場に就いたら肥っちゃうキャラクターだから、毎日ラビットをやって調子を測っておくのがいいんじゃないかと思います。