いざないの風が吹く なりゆきの顛末

 K市の英語パイセン(OL沼どっぷり)の命令で、林遣都有村架純の朗読劇(@大阪)の抽選申し込みにご協力。抽選結果の発表が11日なんだそうで、メールに「東大(←10日発表)どころじゃない!」と狂乱の文字が踊っていました(パイセン、高3の副担任です)。私を含めて何人かの協力者を募っているようですが、正直、5人6人じゃ人海戦術にはならないでしょうねぇ。

 早朝起床、入浴、お気にのネカフェで書き物や調べ物。
 今日の昼食は「食べログ」じゃないもんね~、足で稼いだもんね~。常宿ホテル徒歩2分のところにある街中華が長年気になっていたので、本日初入店。ランチ800円の刺身定食(刺し盛り・小鉢・ライス・卵・スープ・香の物)の魚が割に美味しかったので、明日夜のTQC18期飲みをここで開催することに決定。ここ、夜は350円均一の居酒屋になるんです。と言うわけで、高齢ご夫婦の奥様(お運び担当)にお願いして、その場で明日夜の予約を取りました。教員としての見栄があるんで卒業生を連れては行けませんが、大学時代に全品300円の渋谷「日本海」(今はなき・愛すべき店)で毎晩のように飲んだくれてた18期勢には相応しかろうと。店を出て、早速Twitterでメッセージのやりとりを、がっ様・オツカル様と。丁度お仕事のお昼休みらしく、直ぐに返信が来ます。
 私「明日の夜は、19時20分に池袋西口地上出口にお願いします! がっ様はくれぐれも無理しないでね~。全品350円の居酒屋です! 『日本海』を思い出しながら!」
 オ「遠ちゃんは仕事終わり次第連絡するとのこと~」
 私「遠ちゃんにも、19時20分、伝えといて~」
 オ「りーもこちゃん」
 が「もう原型(注・了解)がないな」
 私「ググったわ。やなもん見たわ」
 オ「地下芸人を知ってしまったか」

 丸ノ内線で銀座へ。目的は「閑散」の見物……ではなく「ヴァニラ画廊」です。丸ノ内線銀座駅から徒歩10分、目抜きを歩きましたがま~人が居ない。中国勢が退いたらこんな無人になるんだ、と国力衰微をまざまざと見せつけられる思いです。
 さて、全国休校装置以来あらゆる文化施設が扉を閉める中、滅茶滅茶換気の悪そうな雑居ビル地下2階にある「ヴァニラ画廊」がオープンしているというのは本当に立派。企画展は『Condensed vanilla 2020』、林月光田島昭宇寺田克也・……等々、私でも知る芸術家の作品を始めとした画廊に縁の深い衝撃作が一堂。唯一撮影OKのオブジェは相蘇敬介「姑獲鳥」、入室時は気づかず振り返って目が合った時には死ぬかと思いました(声出た)。「怨念ガールズレボリューション」、インパクトは貞子と張れます。

 さて、画廊を訪問した一番の目的は現在の企画展ではなく、既に会期を終えた『古屋兎丸展 Drawing188』のグッズ、そして一点物の原画購入が目的でした。デビュー作『Palepoli』から最新作、これまで兎丸氏が描いてきたキャラクターを2019年の筆で総ざらえした188点、会期後にはそれが全て販売されたのです。会期終了は1月半ばですから既に殆どは売れているだろうということで半ばダメ元、私が兎丸氏で最も推す3作『Palepoli』『Marieの奏でる音楽』『幻覚ピカソ』の中のどれかが残っていたらと思っていたら、『Marie~』の主人公・カイくんと出会えました。色鉛筆とインク、水色一色で描かれたカイくんの美しさ、飾るに相応しい場所が家の中にあるのかという「分際」の一切を弁えず、即決で購入手続きを(昨年末に買った水森亜土ちゃんの油彩の半分の金額でした)。その他、サイン入りの図録やトートバッグ(『光クラブ』のデザイン)・アクキー等々もまとめて購入。絵は現在倉庫に保管中だそうで、額装された後、3月中旬に届きます。

 今回の上京では「閑散」を見物できるかなぁ、と思っていましたが、品川駅よりも渋谷センター街よりも銀座の「閑散」が激しかったですね。普段は目的地(大体が画廊)への道以外は歩く気も起きませんが、今日は気持ち良く色んな路地裏をちょろちょろと。廃墟になった「MARUGEN」ビル(21番)の探索なんてことまでやっちゃいました。私は幼い頃から小倉が実家拠点で、「丸源」を知る最後の世代ということになるでしょうか。無論、客として入った世代ではなく、身内にビルに店を持つ人が居たので(詳細秘す)その縁で小さい頃に連れて行ってもらったことがあるというだけです。

 ホテルに戻って荷物を置いて入浴、今夜は67回生我らB組Hさんと夕食のお約束。事前に食べたいものを訊ねたところまさかの「甘いもの」という返事。幹事ばっち来いの私もこの依頼は人生初で、悩んだ結果、0軒目にパフェ屋を訪れ、1軒目で夕食を摂ろうと決めました。北海道では「〆パフェ」が人気だそうでその文化が東京に流れ込んだ店があるというのを昔どこかで訊いたことがあり、検索した結果見つけたのが渋谷「パフェテリアベル」というお店。39歳がパフェか? という先入観は、こないだ宇治の抹茶喫茶で67回生Yくんから「大人はパフェを食べないんですか?」と心底不思議そうに訊かれた時に反省して破棄しました。
 「〆パフェ」は飲んだ後のもので砂糖脂肪を抑えながらも本格派、これは0次会にも合いますね。パフェは殆どがどこかにアルコールが使ってあるもので、Hさんが食べたいというものにも一部、だったのでその部分だけ私がもらいました。「ピスタチオとプラリネ」(Hさん)が1600円、「桜パフェ」(私)が1800円。パフェとドリンク(19歳は紅茶、39歳は泡)とのセットで2000円を大きく超えるお大尽遊び、店内は若い女性でいっぱいです(途中、隣の席に男性お一人で来られた猛者も。めっちゃ写真撮ってました)。旅行中に必ず1つは「人生初」をというマイルール、今回は0次会パフェということになりますね。持ち帰りでシフォンケーキも売っていたので、同居のお母様とどうぞ、とHさんに(母子二人三脚のHさんにエールを)。

 会話は勿論駒場東大生の近況になるんですが、同クラによる「他己紹介」に長所「真面目」、短所「ウブすぎる」と書かれたと仰ったHさんをどこに連れてってるんだ私は、と後で反省。1軒目(事実上の2次会)には渋谷で人気の中華「月世界」を選んだんですが、「ウブすぎる」方を道玄坂にお連れするのはGuiltyでした。行ったことがあればご存じですね、道玄坂路地裏の大きな電飾「平成女学園」、あれを目にしたHさんが心底感心したように「こんな路地にも学校があるんですね!」と。「いや、あれは、ヘr、じゃなくて目の毒であれで中華はこれ」
 パフェが結構な勢いでお腹に来たというHさんだったので、食事は控えめ(主目的は「甘いもの」ですからね)。牛肉とピーマンと筍の炒め、羊肉とセロリの蒸し餃子。Hさんは茉莉花茶、私は金の青島麦酒。学業バイトに勤しむ毎日のお話を伺いつつ。生活充実のご様子、ですがこれは高校時代から想像出来ていたことですね。

 井の頭渋谷駅に未成年女子を送り届けたら(健康的に21時解散)、山手線ぐるりで池袋駅北口とかいうオッサンの街に戻って、池袋「韓二郎」で読書独酌ですわな。常宿徒歩2分ですからどんだけ飲んだくれてもOK、住商のあの人もマッキンゼーのあの人も絶賛してたレバー串はやはり逸品。さて、明日夜の二次会は、ここになるか「知音食堂」になるか。

 健康睡眠。