春なのに ため息またひとつ 卒業しても

 三木卓『若き詩人たちの青春』読了、★★★★★。少年~青年時代の、種々詩人との交流録。本質は瑣事に宿る、好きなタイプの本です。若き日はかなり「尖った」ことも書いていたらしい三木氏ですが、60代~80代になって振り返る時の視線は優しいですし、それぞれの詩人の仕事(若しくは人生)への経緯に充ちています。
 因みに、「誰もいない海」を作詞した山口洋子(詩人)と、「よこはま・たそがれ」を作詞した山口洋子直木賞作家)と、ほぼ同年のヒット曲の詞が同姓同名の別人の手になるということ、今日まで不勉強でした。前者の詩人を知らず、「誰もいない海」も直木賞作家氏の作品だと誤認していたんです。

 休校中の教員は引き続いて「自研」(自宅研修)が推奨され、職員室でしか出来ない仕事の場合のみ出勤するという形に。私の場合は職員室の外に持ち出せないシステムになっている時間割PC作業がそれに当たり、本日ライセンスが下りたので職員室内の自分のPCで作業が出来るようになりました。あと、高2担任団の一員なので、生徒に送る郵送物の封入がある場合は集合します。「密」を避けるため、封入作業は全ての窓を全開にした大会議室、若しくは体育館で行うことも考えられています(教科書送付など大荷物の場合)。

 というわけで、家で読書して、学校で働いて、帰りに買い物して、Hさん家でご飯食べて、家で読書して、寝る。同僚・店員さん・Hさん、以外と対面しない1週間でした。関東あたりの人はもっと徹底しているのかも知れません。今のところ、飲み屋に寄らないこと以外、生活に大きな変化はなしです。
 夜は、Hさん家で「自粛」の練習、7日目。東京からの電話の回数が増えてきました。Hさんが、本当は誰と2人で食卓を囲みたいのかは弁えています。私の方から言い出すのは生意気ですから避けますが、今夜私が帰った後で息子氏と長い電話をなさると仰っていましたから、そろそろ次のステップに入る(「自粛」の練習、を卒業する)時期ってことですね。