時計もない 夢からさめて スイスイー

 100日遅れていた日記を一日に4~5日分更新していた期間、この日記のアクセス数は1日に2000を超えていたのですが、追いついて1日1回(前日分の)更新になったここ数日は1000~1200で落ち着きました。ユニークアクセスはその半分くらいなんでしょうか。何にせよ、多過ぎです。

 本日、高3は登校開始2日目、高2は始業式前の準備登校で体育館学年集会。高2は、まだ教室内に入れません。実は、生徒が一度でも入った教室はその日の放課後に担任団で消毒作業をするという義務があるのです。具体的には、全ての机・椅子・教卓・黒板・ドア等々を拭き上げるという作業。本当に必要(効果的)なのか、というか素人じゃなくて業者がやらなくてはならないんじゃないか、等々ツッコミどころはありそうですが、少なくとも何もしないという選択肢はあり得ないというのは受け容れざるを得ないかな、と。高2の登校が始まる6/1(月)以降は、私も高2フロアの教室拭き上げに参加します(生徒に清掃活動をさせるのは禁止です)。
 さて、集会体育館は昨日と同じ座席配置、市松模様で着席の生徒へ向けて、教頭生物先生・学年主任体育先生・寮監長地理先生、らが今後の対策・学校活動に関するお話。最後に、担任団がリレー形式で一言ずつご挨拶。昨日の日記に書いた通りまだ緊張の生徒を無理から笑わせる必要は無いのですが、取り敢えず一つ二つくすぐりは入れときました(遂に自炊能力まで手に入れてこれ以上スペックが上がったら我ながら厭味なんじゃないかと心配しています、とか)。

 さて、それより更に大切なのは、今日からいよいよ授業が出来るということ。3限、文系二次対策漢文、教材は12年東大(文系)『春秋左氏伝』。3ヶ月ぶりの教壇に武者震い(というか恐怖?)の板書準備、いつも通り10分前に教室に入って黒板に向かったのですが、板書の下書きをする10分間で4回もチョークを折ってしまいました。これは、緊張というよりも休んでいた間に力の加減を忘れていたのが原因らしく、10分すれば手が思い出してくれたので、授業が始まった後はチョークに可哀想なことをせずに済みました。
 お互いにマスクを着けているので表情は窺えませんが、20分強の演習(生徒は実際に問題を解き、私は板書を進める)中の取り組み方を見れば真面目な人たちだと判りました(実際、答案の出来も良かったです)。
 解説30分(楽しすぎて、授業時間を10分オーバーしてしまいました、反省)、喋りながら段々興奮していくのが自分でも解るんですが抑えられない。12年東大本文で言われているのはズバリ「和而不同」。F校(当時は高校のみ)初代校長先生がF校のスローガンとして『論語』より引用され、F校生なら実際の生活でそれを身分けている概念を君臣論の中で詳述した文章ですので、高3なら直ぐに理解出来ます。主君に臆することなく直言諫言すること(不同)で国家全体の調和を果たす(和)臣下、国政より保身優先で(不和)主君に雷同するのみで終わる(同)臣下、の比較。最近のF校では、「不同」を「自主自立」、「和」を「為他の気概」と表現することもありますね。

 やっぱり「授業が命」は教員の側にこそ必須の自意識だ(というか、授業が出来ることこそが最も喜ばしいことだ)ということを、3ヶ月ぶりに立てた教壇で改めて。授業後は、2時間弱をかけて添削をガシガシ。先述したように、答案の出来映えで生徒に「和而不同」が根付いていることが知れ。
 明日は文系の別クラスで今日と同じ授業を行いますが、1限の授業なので、放課後に教室に行って板書準備を済ませておきました。

 幸せな気分で自宅に戻り、夕餉の準備で野菜を切っている途中で携帯に着信音。画面には「水森亜土さん 携帯」。
 いつの間にやら、私の呼び名は「福岡先生」になったご様子。「えっと、福岡先生は今どこですか? そっか、残念……また電話しま~す、バイチャ!」
 昔、杉山佳寿子が声をあてた「リカちゃん電話」というのがありました(今もあるのかな)けれども、30年以上声を推し続けている(私の初亜土ちゃんは「いたずラッコ」でした)アーティストが向こうから電話を下さるって、何なんでしょうか、前世の功徳かなにかなんでしょうか。幸せ。

 6/26の「自粛御膳」。
 冷やし素麺・鯖タレ焼き・キムチ納豆ユッケ・小鉢2種。
 キムチ納豆ユッケは、某料理人氏のサイトで紹介されていたものをそのままのレシピで。刻んだキムチと納豆とを、味噌・焼肉のタレ・胡麻油で和えて、卵を落とした後に白ごまと刻みネギ、最後に辣油。食べる前から日本酒が無限に進むことが解っているデーモニッシュな逸品です(でした)。
 日本酒は京都「玉川」(自然仕込 雄町 山廃 無濾過生原酒)。ペンギンラベルの「Ice Breaker」で知られる京都の蔵は、杜氏がハーパーさんというイギリス人。今回は初めて山廃を購入して、「もりき」マスターには池ノ都は多分「Ice Breaker」程には美味しいと思わないはずだと予言されていたのですが、黄金寄りの色つきで人によっては酸っぱいと思うかも知れない味の強さは嫌いではなかったです(納豆でもいけたし)。
 と、Facebookを覗いてみたらまさにこのタイミングで「もりき」が「アイスブレイカー」を入荷して紹介していたので思わず「いいね」を。

 呑みながらのTVは「鬼太郎チャレンジ」。vs八百八狸での「砂太鼓」は砂かけ婆推しなら八百八回リピートしても飽きない屈指の名場面でしょう(田中真弓の声が最高です)。