殺気だてる人心を柔らげるは芸術にしかず

 自炊の鍋料理のネタが無い、とちょっと前に書きましたが本当は取って置きが一つあって、それは横浜・渋谷に店を構える「珍獣屋」の通販。数あるメニューの中から興味を引かれるのが、チタタプ鍋(リス・キジ・カンガルーの肉入り)と麻婆豆腐(山羊の睾丸入り)と。
 ただ、店のTwitterアカウントに連絡しないと(鍵アカではないアカウントから注文しないと)いけないそうで、店に電話をして直接注文をお願いしたら断られてしまいました。Twitterで「存続ができません」「なんとか生き残れるよう」と愁訴を繰り返している割には窓口が狭く、流石珍獣を扱うだけのことは。そこで、公開アカウントを持っている「手の者」を使うことにして、現在東京にて絶賛リモート勤務中の63回生リクルートEくんに代理注文をお願いすることにしました。届くまでは日数がかかるそうですが楽しみ。Eくんには、自由にどこへでも行けるようになった暁に御礼をすることにします。
 ジビエ鍋、日本酒は合いますかねぇ。

 4時前に起床、書斎で書き物と仕事と。入浴後、8時に出勤して11時過ぎまで仕事。今日の仕事は時間割の作業のみでした。夏休み前後の予定、7月終わりの保護者面談(高1・高2)の予定が固まったので、それに合わせた時間割変更をガシガシと。
 11時30分に帰宅後、今日はもう一切仕事をしない! という念を込めて昼酒をキメることにして、普段はやらない「自粛御膳」ランチバージョンを手がけることに。帰路に「梅の花」直売店で買った田楽も入れましょう。昨日作った昆布〆を取り出したら良い具合に色づいていたので、それも柵の1/3ほど切って小鉢に入れることに。お蕎麦を5分茹でたら完成。

 5/30の「自粛昼御膳」。
 月見おぼろ蕎麦・小鉢2種(鯛の昆布〆・田楽)。
 ドリンクは350mlのビール1缶と、福井「早瀬浦」の1合瓶。後者は大吟醸の冷酒用と銘打っておりやや辛口。言い方はあれですが、大好き幾らでも飲めるという銘柄ではないので、たくさん飲ま(め)ない昼なんかにちょちょいと飲む分にチョイスすると丁度良いのです(好きな銘柄は止まらなくなるから)。

 飲み食いした分は動いて消化するべきなので、普段着に着替えて市内のウォーキングをすることに。昨日の天神「ジュンク堂」で本を1冊(角川文庫の中野京子『怖い絵』)買い忘れており、多分西鉄K駅内の中型書店にもあるだろうと予想できたので先ずは西鉄に向かって歩きます。
 自宅から西鉄K駅(15分)、書店で買い物(10分)、西鉄~六ツ門~広又~花畑北~聖マリア病院~試験場前~津福今町~西町~苅原~野田(60分)。
 ジャスト90分で帰り着いた後、お風呂の追い炊きをしてから二度目の入浴。この間15分では包丁を握らず。「自粛御膳」は昼に作ったので、今夜はどこかへ食べに行きましょう。

 入浴後はリビングで読書。とある理由で、初めて藤沢周平を読んでいます。短編集を2話だけしか読んでいませんが、恐らく私は山本周五郎派。というか、所謂「時代小説」は山本周五郎葉室麟と以外の作品を読んだことがないという方が正しいのかな(司馬遼太郎は理由があって読まない、池波正太郎も読んだことがない……畠中恵は「時代小説」ではないですよねぇ)。
 自粛期間は仕事以外の本を殆ど読み(め)ませんでしたが、そろそろリハビリが始められそうな気がしています。

 昨日の天神外出で得た蛮勇で、夜は思い切って二日市「月空」へ出ました。3ヶ月のご無沙汰の間はずっと心配だったのですが、マスター(63回生Mくんパパ)もお元気そうだったし、お店も賑わっていましたし、安心しました。以前にも書いたことがありますが、ここのお店の「和牛モモのタタキ風カルパッチョ」は、私が定期的に食べたくなる殆ど唯一の料理で、禁断症状が治まった感、また暫く我慢します。普段なら、月に2~3回は通うんですが。

 勝田文風太郎不戦日記(1)』読了、★★★★★。この世相で出ました。元の日記のとぼけた真剣、お気楽な不穏、が大胆且つ丁寧に再現されていて良。これは、直ぐに関西数学先生にお貸ししましょう。次巻は10月。
 先日読んだ高井有一『少年たちの戦場』の、20年3月10日以降の疎開地の描写は凄烈悲惨でしたが、一方の東京では若き日の風太郎氏が3月末に映画やロッパ、4月末に菊五郎を観たりしてるん(そう考えたら、令和2年の3~6月の自粛って凄いこと)ですよね。