胸にしみじみ 東京恋しや

 さて、本日は我らがA組生徒、及びB組文系女子の中の東大志望者を対象とした、東大文系現代文特講の初回。選んだ文章は91年中村真一郎『記憶の森』、椿をモチーフにした伝統工芸を巡る文章、と言えば分かる人(お好きな人)には分かる。選んだ理由は、難易度もジャンルも「近代」の定義であるところも初回に相応しいし、何より設問の中に「どういうことか(~こと。)」「なぜか(~から。)」「どういう気持ちか(~気持ち。~感情語。)」という3パターンの全てが登場するってこと。

 楽しい! 東大特別講義、楽しいぞ!
 先ずは中村真一郎の紹介、っつったら当然「モスラ」の原作者であることは触れるわけでして(モスラの原作者3人は、全員が東大現代文第一問の出典に選ばれてます)。
 生徒「モスラ~ヤ、モスラ~?」
 教員「そうそう、その歌」
 生徒「続きは?」
 教員「ドゥンガンカサクヤインドゥムゥルストウィラードゥワハンバハンバームヤン」
 生徒「おおっ、ジェネレーションギャップだ!」
 教員「えっ、あ、う、うん」

 さて、初回故に参加者は解答に難渋、ですが頑張って解ききり、私もノリノリで解説を致しまして、全てが終了。答案を回収したら、後は未明のファミレスで添削して返すだけ、皆様お疲れ様でした~、と解散しようと致しました、ら。
 生徒A氏が机に寄りかかって息苦しそうにしておられる。あらら頑張りすぎて疲れちゃったのかしらん、と私と生徒B氏とで「Aさんどしたん、大丈夫~?」と近づいたら、A氏「文章が沁みて……」って。「「かかかかかかか格好いいっっっっ!」」と今度は私とB氏とが床にうずくまって息も絶え絶えの萌え死状態。