ドンと舞う 花火の音 キリギリス驚いて

 【私の上京旅行では恒例の56回生徹マン、本日は私・K・N・Y・Oくん・Oくん奥様、で6人。だったのですが、1・2着抜け、負け残りの交代方式にしたところ私一晩中卓を離れられないリンチ状態、7半荘で-270! 今はボロ雑巾で山手線、ホテルで仮眠を取ったら気を取り直してまだまだ遊びます。】
 以上、始発の山手線で渋谷から池袋へ戻る途中に震える手でtweetした140字。これで察してくれ。7半荘やって和了ったのが1回、とかじゃなかっただろうか。いや、次(3月~4月)も絶対やるけれども!

 徹マン中はサンドバック状態ながら「ハイチオールC」が効きまくって倒れることも寝落ちることもできなかったこの身体、をまさしく倒れ込ませるようにホテルのベッド7時、で2時間仮眠。起床後、11時築地待ち合わせ~、とオツカル様へ適当にメールを打って移動。地下鉄構内から地上に出た大通りのその地獄のような雑踏に唖然とする。唖然とするけれども、12月は晦日の築地だ、当たり前だ。
 海鮮丼が激うまの店にて二人昼食、私の朝連絡が遅れたせいでオツカル様が30分ほど遅れるとの連絡だったので、一足先に行列に並ぶことに。先ずはコンビニで眠気覚ましになるドリンクを買って一息、続いて人並みを縫って縫って細路地の行列、に並び並んで25分。一人で入店後5分してからオツカル様到着。海鮮丼かと思ったら様のプッシュは海鮮ひつまぶし、初入店の私は様に従うばかりで、海鮮ひつまぶし雲丹大盛りというのを2つ。最初は醤油で海鮮丼、続いて雲丹を混ぜ込んで雲丹飯、最後はお出汁で。その全てを写メりまくりのオツカル様をよそ目に、一昨日失敗した残念寿司屋のリベンジとばかりに飯と海鮮とを掻き込む私。2番目の雲丹飯なんて、雲丹が卵の黄身ですよ、こないだの鶏すき〆のTKGも最強だったけれど、この雲丹飯もある種最強のTKGですわ。いや~、美味しかった!(高かったけど)

 歩いて築地から銀座。銀座なんてオハイソな街に「カラ鉄」も「パセラ」もあるというのに驚きましたが、「パセラ」が満室だった(120分歌いたかったんですが、90分しか空きがなかった)ので「カラ鉄」に。「カラ鉄」名物居抜き感満載個室にて、120分28曲14番勝負、曲目以下。

 オ①小柳ゆき「愛情」(2000年)
 池①吉井和哉「異邦人」(2015年)
 もうすぐ申年だから、という訳ではないでしょうがオツカル様は猿山みたいな崖でディーヴァが吠える小柳ゆき。私はよくぞカバーした吉井さん、男声キー&2015年サウンドで久米小百合様のアンセムが歌える喜びで「異邦人」。吉井さんカバーはあとからもう1曲。

 オ②はまだばみゅばみゅ「なんでやねんねん」(2015年)
 池②サザンオールスターズ「マイ フェラ レディ」(1998年)
 私「絶っ対仕込んでくると思った! 一瞬覚えようかと思ってやめといて良かった!」 オ「この歌のPVは秀逸なので是非観ておいて下さい」 私は、こないだのカラオケでオツカル様が歌詞にその言葉が入った曲を歌ったのに返して、タイトルにその言葉が入った曲を。

 オ③LADYBABY「アゲアゲマネー ~おちんぎん大作戦~」(2016年)
 池③清水ミチコ「リキュールの恋人」(2005年)
 後で調べたらシングル発売が2016年で最新曲過ぎるアイドル選曲、流石。私は、この後出かける武道館ライブに備えて、清水ミチコさんのユーミ「ソ」パロディ曲。

 オ④ASKA「伝わりますか」(1988年)
 池④細川たかし「おそ松くん音頭」(1988年)
 私「これは、ちあきなおみの提供曲?」 オ「そうそう、あ、そっちはおそ松!」 私「今、これが流行ってるんでしょ? 2番以降は人跡未踏の領域だけど、多分歌える」 アニメ『おそ松さん』を1話だけ観て、面白さが一ミリも分からなかったので多分私は芸能負け組。

 オ⑤ベッド・イン「♂×♀×ポーカーゲーム」(2015年)
 池⑤和田アキ子feat.横山剣「かっこいいブーガルー」(2008年)
 最初は松本明子「♂×♀×kiss」を歌うのかと思ったら然に非ず、しかし松本明子といえばの四文字事件を彷彿とさせるような地下セクシーアイドルを紹介して頂きました。全然知らないけれども「HEY! HEY! HEY!」の特番に出たというくらいなんだから知名度はそこそこなのでしょう。後でベッド・インのTwitterを見せてもらったら、「おしゃれめさるな」の替え歌で「おさね おさね」と書いてあって悶絶しました。

 オ⑥水曜日のカンパネラ「ディアブロ」(2015年)
 池⑥吉井和哉「Mr.サマータイム(UNE BELLE HISTORIRE)」(2015年)
 私「この件に関しては文句を言いたい」 オ「?」 私「あんたがこないだコシャマインだかシャクシャインだか歌ったのを聴いて反射的にアルバムを買ったわけよこのウェンズデーさんの最新作」 オ「うん」 私「たら野太いオッサンの声を期待したのにエラいこと可愛い女子ボイスで阿呆陀羅経、僕はこんなの期待してなかったのにあんたが最初に歌ったせいで」 オ「それはウチ(←一人称)のせいではない」

 オ⑦アンジュルム「ドンデンガエシ」(2015年)
 池⑦山下達郎「ドーナッツ・ソング」(1998年)
 流石のオツカル様は3連打で2015年アイドルソング。私はこの後の清水ミチコライブでも取り上げられる山下達郎ソング。CMソングとしてのクオリティが凄すぎて。この間ネットでテーマソング職人としての槇原敬之って記事を読んだけれども、この方界隈に比べたらまだまだ……って比べてもしょうがないですけど。私「そういえば、こないだ3時間みっちり歌ったのに、きみ、たま歌わなかったよね」 オ「嘘?」 私「ほんと。清竜人に気を取られすぎ」 オ「じゃあこれ!」

 オ⑧たま「パルテノン銀座通り」(1997年)
 池⑧井上陽水「この頃、妙だ」(1983年)
 きちんと「銀座」をぶち込んでくるところがおセンス。吉田戦車のイメージソングだそうです。私は陽水、どうせ後で「夕立」歌わされるんでしょうけれども。

 オ⑨乙女新党「ツチノコっていると思う・・・?」(2015年)
 池⑨中島みゆき「過ぎゆく夏」(2000年)
 オ「覚えてるかあやふやなんだけど……」 と、自信が無いアイドルソングに敢えて挑むということは! 私「やっぱり清竜人さんの曲だ!」

 オ⑩夜の本気ダンス「WHERE?」(2014年)
 池⑩椎名林檎草野マサムネ「灰色の瞳」(2002年)
 私「夜、の、本気ダンス? って曲?」 オ「いや、こっちがバンド名。『WHERE?』が曲名」 池「Which?」

 オ⑪中西圭三feat.米倉利紀「非常階段」(1994年)
 池⑪荒井由実「まちぶせ」(1996年)
 私「お、米倉利紀! 大通り挟んだホテルの新館から別館に移動するのにもタクシーを使う大物芸能人!」 私が米倉利紀について知っている二、三の事柄のうちでいちばん面白いのは、某ブラック芸能プロで働いていた時分のオツカル様から聞いたこのお話。

 オ⑫夢みるアドレセンス「ステルス部会25:00」(2014年)
 池⑫RHYMESTER「K.U.F.U.」(2010年)
 オ「おっ、RHYMESTER!」 私「今年一番の拾いものだから!」 大学時代にKICK THE CAN CREWにはまったのは若気の至りだと思ってたのに、35歳にもなってあんたヒップホップて。

 オ⑬女王蜂「ヴィーナス」(2015年)
 池⑬戸川純「諦念プシガンガ」(1984年)
 オツカル様の「ヴィーナス」といえばタッキー&翼だと思いましたが。このバンドも様はお好きですね。私の「諦念~」は、三度上げで男声キー。原曲とキーを変えて歌うのはあまり好きではないのですが(だから吉井さんの女性曲カバーは嬉しい!)、山本久土さんがカバーする時と同じ高さになりますね。

 オ⑭稲垣潤一「日暮山」(1982年)
 池⑭井上陽水「夕立」(1973年)
 それぞれの十八番、ではなくてテーマ曲、を熱唱。私は稲垣潤一の、オツカル様は井上陽水の歌う原曲を聴いたことがないので、それぞれの歌唱がその歌の歌唱になっているのです。だから、多分原曲からちょいと外れているであろうアレンジ・小技なんかが入ってたら、お互いに「それ、本家やってるのか?」と疑ってるんですね。というか、お互いが本家。因みに、私とオツカル様とが組んだら、コンビ名は「オーファンズ」、テーマ曲は桑田佳祐「僕のお父さん」です。不謹慎です。

 「カラ鉄」を出てから地下鉄。銀座、日本橋、九段下。ホームの柱に描かれている車両図を見てどの車両に乗れば乗り換えがスムーズか、を完璧に計算するオツカル様は東京巧者。しかし東西線九段下で降りるのは2人とも初めてで、その九段下駅発車メロディーのあまりの「往年のクイズ番組感」に二人で爆笑。オ「今の完全にシンキングタイムだった!」 私「ホーム中の人が『あるあるあるある!』ってコールしそうじゃない?」
 今、このホームから出て行く人並みは全員が大きなタマネギの下に向かっている。オツカル様はプライベートでも仕事でも訪れることが多いんでしょう、私はユーミントリビュート以来15年ぶりくらいでしょうか、武道館で清水ミチコ一人フェス。

 先ずはセットリスト。
 ①口パク(歌唱:MISIA
 ②MC
 ③ピアノネタ(黒木瞳・100年の声の歌、等々)
 ④顔マネスライド(大塚家具父娘・ナッツ姫、等々)
 ⑤瀬戸内寂聴法話
 ⑥ペッパーロボット(藤田ニコル・過払い金の人、等々)
 ⑦じゃんけん大会
 ⑧私のフォークメドレー(井上陽水研ナオコ、等々)
 ⑨矢野顕子(相合傘~モスラの歌~いもむしごろごろ~ひとつだけ)
 ⑩ウサギとカメ朗読
 ⑪ユーミソ「哀しみのバニーガール」
 ⑫中島みゆき「いつか金の亀になって」
 ⑬SEKAI NO OWARIParty People
 ⑭TATSUROU作曲法
 ⑮aiko作曲法
 ⑯ミスチル作曲法
 ⑰叔母のおいたちメドレー(天地真理山口百恵、等々)
 ⑱ナオト・インティライミ
 ⑲CMソング
 私は福岡公演を観た上で参戦、オツカル様は初見。で、福岡公演と異なっているのは、⑨⑱⑲が新たに加わって、その分いくつかのネタ(ベーシストである清水さんの弟氏が加わって「プカプカ」「終りの季節」の2曲を披露など)がカットされていたところ。
 因みに、⑨の「矢野顕子」は本当に矢野さんがゲストで来場して二人で連弾をした(福岡公演では「相合傘」のみ、矢野さんはVTR出演でした)という意味で、⑱の「ナオト・インティライミ」は清水さん一人でナオト・インティライミをテーマにした歌を熱唱した(「鳳蘭のマンボ」みたいな感じです)という意味です。⑱の客席一体の爆笑によるカタルシスは素晴らしかった。
 二度目でも面白かったのは⑬⑯あたりでしょうか。あと、これは常々言っておりオツカル様にも力説しましたが、椎名林檎のモノマネはどんどん巧くなってきております。オツカル様は生矢野顕子が初めてで、「モスラの歌」のプレイが素晴らしかった、との言。お笑いを入口に矢野顕子の素晴らしさが広まる、というのは清水さんにとっても冥利に尽きることかと思います。

 渋谷移動、即「十徳」予約。「予約は取れませんが3席今なら空いてます!」という店員さんの声に導かれてダッシュ、相席残り3席を奪取。北白川くんの結婚式以来3ヶ月ぶり、私・オツカル様と渋谷から参加のがっ様、3人で飲むのはいつ以来でしょう、の2016年年男鼎談。
 私「がっくん、年末年始は秋田の実家に帰んないの?」
 が「いや~、4日から仕事だし、無理かなぁ」
 オ「お嫁さんの実家にも?」
 が「帰らない」
 私「お~ちゃんは帰んないんだよね? 秋の終わりに熊本に帰ったばっかだし」
 が「仕事は……あ、ごめん」
 オ「あのねぇ、無職ならではの余裕」
 私「金がないから、来るならお前らが東京に来い、と母君・姉君に対して」
 オ「ほんっとに、そろそろ定職につかないと我ながら」
 私「いちばん、っていうか唯一安定しているのががっくんだから。職有り嫁あり」
 オ「ウチ(←一人称)、なしなしだからね」
 が「ってか、俺たちがそんな話題で話をするようになるなんて」
 私「ほんとだよね、芸能だのクイズだの下らない話ばっかりしてた20歳がさぁ。って言えば今日観に行った清水ミチコライブで……」
 以下、芸能だのクイズだの下らない話に話題が移っていきそれが尽きることなく、その結果二次会は3人でカラオケに行くことになって渋谷「カラ鉄」。まさかのカラオケ延長戦、セットリスト、以下。

 が①爆風スランプ「大きな玉ねぎの下で~はるかなる想い」(1989年)
 オ①大橋純子「たそがれマイ・ラブ」(1978年)
 池①森進一「東京物語」(1977年)
 が②山下達郎「ドーナッツ・ソング」(1998年)
 オ②四人囃子「拳法混乱」(1979年)
 池②遠藤賢司「カレーライス」(1972年)
 が③アリス「遠くで汽笛を聞きながら」(1976年)
 オ③さだまさし「修二会」(1993年)
 池③Neil Sedaka「One Way Ticket」(1960年)
 が④島倉千代子「愛のさざなみ」(1968年)
 オ④石川さゆり「闇夜の心中立て」(2014年)
 池④ヴァージンVS「星空サイクリング」(1982年)
 が⑤KISS ME QUICK「MIDNIGHT BLUE」(1989年)
 オ⑤angelashangri-La」(2004年)
 池⑤国安わたる「心のphotograph」(1987年)
 が⑥町田よしとコロムビアゆりかご会「宝島」(1978年)
 オ⑥Mi-Ke「む~んな気持ちはおセンチ」(1991年)
 池⑥ミッチーとチャタラーズ「緑の陽だまり」(1973年)
 が⑦こおろぎ'73「今日も夕やけ」(1980年)
 オ⑦乃木坂46制服のマネキン」(2012年)
 池⑦TOMO「メカニカル・ダンシング・ファイト」(1981年)
 池⑧猫「雪」(1972年)
 が⑧レミオロメン「粉雪」(2005年)
 オ⑧ユニコーン「雪が降る町」(1992年)
 池⑨沖雅美「ポーリシュカ・ポーレ」(1971年)
 が⑨稲垣潤一「雪の降る町を」(1994年)
 オ⑨稲垣潤一「日暮山」(1982年)

 記憶に残っているセットリストは以上の通り。28曲目以下の「黒の舟歌」(野坂昭如)、「バージンブルース」(戸川純)、「マリリン・モンロー・ノー・リターン」(野坂昭如)という流れは多分追悼だし誰が歌ったかも想像がつくけれども全く記憶が御座いません。飲み過ぎ。そして1980年生まれ3人の歌う曲じゃなさ過ぎ。というか、稲垣潤一人気あり過ぎ。もっと言えば、山下達郎「ドーナッツ・ソング」が被るとかあり得なさ過ぎ。
 がっ様の武道館ソング、がリメイク版から始まる所が既におかしい選曲は、しかし私・オツカル様ともこれまでの二人カラオケで披露した持ちネタが中心で、私が初披露したのは⑥⑧のみです。というか、がっ様という第3項を入れたら、頭おかしい選曲が極まっていきますね。対照実験的な真人間を以て任じる池ノ都先生です。でも、記憶が無い。飲み過ぎ。