歌うようなざわめき 私を置きざりに

 T「先生、クイズ。ほんとにゲスで下らないから多分分からないと思いますけど」
 私「え、どんなの? 聞きたい」
 T「ほんとに下らないですからね。怒ったらダメですよ。女性CMタレントのスキャンダルで企業の株価が下がる現象を何というでしょう?」

 5時入りの職員室で、63回生浪人組の慶應大学小論文の添削をガシガシ。経済学部2015年(山崎正和)は交通事故に遭ったと思って諦めるほか無い難易度なので、直前に初めてこれを解きました、という方は「無残やな」の結果になってしまい、お手紙(各人B4コピー用紙1枚)でフォローしなければなりません……っつってもこっちも仕事(添削)が詰まりすぎててテンパストですから割と容赦なく斬っちゃったりしてるかも。始業の8時半を前に3人分が終了。
 その添削とは別に、今日は1~4限が中3漢文の授業なので、その板書計画と1限クラスの板書準備も。扱う教材は杜甫「春望」、タイトル(の、字面だけからの印象)とは真逆の絶望の歌、これを人口に膾炙させるという詩聖の才を、さて青二才がきちんと説明することができるのでしょうか。
 で、1~4限はめっぱい夢中で喋って、授業へ集中することによって裏で行われている高3テスト会の答案100枚超が11時半には届くという事実から全力で目を背ける(この採点は明日の休日を全部潰して行います)。

 昼休みの職員室でテスト会の答案を仕分けして、再び63回生浪人組の慶應大学小論文の添削。追加で3人。それが終了したのが15時30分、6人分の添削を封筒に入れて宛先(東京宿泊先のホテル)を書いたら、それを持って慌てて職員室を出発。
 本日は、16時から市内ホテルにて行われる予備校の説明会に行かなくてはならないのです。タクシーで会場入り(出張だからタクシーチケットが使えるんですのよ、おほほ)。説明会っつーのは、要するに「若しも若しも若しも私どもがお役に立てるような自体が出来致しました暁には(←高3受験前なので言うことは言うけれども気は遣う)、何卒私ども予備校をお使い頂きますよう平に、平に」というのが趣旨なわけで御座いまして。

 17時25分に報告会終了、のホテルから徒歩5分の場所で17時30分に待ち合わせをしようと決めた昨日の私、神。
 56回生Tくんと、「国試お疲れ様飲み会」。とんでもなく忙しい時期だけれども、誘われたら断らないのマイルール。先ずは郵便局に出向き6つの封筒を全て速達で送り、その後焼き鳥屋「Y」のカウンターで乾杯。私はビールと日本酒、Tくんはビールから焼酎「茜霧島」。ボトルで注文して、余ったやつは私の名前でキープ(一応、一次会は私が出しましたんで)。
 当然のごとくの2軒目はカラオケができる小料理屋。以前Tくんを連れて行ったら気に入ってくれたのかちょいちょい顔出しているという「S」に、「昨日もあそこで飲んで、明日池ノ都先生と飲む、って言っちゃいました」って言われたらそら行かんわけにはいかんわな。お約束のように58回生Fくん(Tくんの学部の後輩)を先輩・先生の権力で呼び出して、3人でカラオケ。でもって調子に乗ってカラオケのハシゴで3軒目はライブバー「A」。
 一次会は私が出した、というのを強調したのは、二次会と三次会とは誰が出したのか全く記憶にないからでして、「ハイチオールC」を飲んだとは言え5時→17時ノンストップワーカーがそのまま深酒なんかしたらろくなことがないのだと、学べ、神。

 冒頭に書いたTくんのクイズの答えが「ヤリーマンショック」だってのは本当にゲスで下らなかったんですけれども、自分がやってるブログのタイトルがあれなもんで、あんまり嗤うわけにはいかないというですね。