よかれと思い 西から東へかけずりまわる

 東京医大のニュースは酷いの一語に尽きますね。「n歩譲って」的な譲歩は一切無用なんでコメントは略。時々(本当に時々)「F中・F高の入試は男女別の定員が決まってるんですか?」と聞かれますが、その時には「公表している定員に男女別の記載はなく、実際に女子の割合は回生によって全く異なります」とお答えしています。

 さて、本日から夢の上京旅行!
 朝起きたら、乾燥まで終わってるはずの全自動洗濯機が洗濯だけ終わった段階で止まっていて吃驚。どうやら乾燥機能を嫌う母君が後でベランダに干すつもりでお止めになったらしいのですがそれでは今日の出発に間に合わない。仕方が無いのでもう一度初めから選択し直して、下着類は近くのディスカウントストアで買うことにしました。母君の朝食を準備した後、冷蔵庫のほぼ一切を空にしてからゴミ出し。私(上京旅行)も母君(ショートステイ)もこれから5泊6日で自宅を空けるのです。動いている家電は冷蔵庫・除湿器・空気清浄機だけという状態(後、乾燥が終わるまでの洗濯機か)。

 昼前にタクシーを呼び、先ずは母君をショートステイ先の施設「K」に送り届けます。着替えや洗面道具、及び薬以外の荷物はほぼ無く、鞄はデパートの大きめの紙袋で十分。お部屋に荷物を運び入れて、冷蔵庫・TVの電源を入れて(冷蔵庫にはペットボトルの水・お茶を入れ、TVには販売機で買ったTVカードを差し込みます)、後は上げ膳据え膳のホテル暮らし……というほど快適なものではないでしょうが、お許し下さい、息子さん(←一人称)に命の洗濯じゃぶじゃぶの機会を与えていただきたく!

 タクシーで西鉄へ移動、12時の「梅の花」にてランチとビール・日本酒。少々の罪悪感を昼酒(んめぇっ!)で洗い流した後は、高速バスで福岡空港へ。14時の便の飛行機が安全に発射・墜落を遂げたら私の身体は既にイン・トーキョーで昨日一昨日から先着していた心に追いつきました。飛行機の中では、ご本を読む余裕なんてあったり(旅行中の読了本は最終日に)。
 羽田空港→品川。品川駅では(今回の母君のショートステイの保証人にまでなって下さった)Hさんへのお土産「品川珈琲」を配送手続き。その後、山手線ぐるりで池袋。定宿にチェックインして1階の大浴場にて湯浴み。この段階で昼のお酒は完全に抜けており、湯浴みの後にぼちぼちとホテルを出発したら夜の待ち合わせに完璧なタイミングで間に合います。我ながら、非日常における「日常性の維持」が完璧で怖い。
 しかし世の中に「完璧」はない。15分前に店前に着くくらいの感覚でホテルを出たのに結局7分前にしか着かなかったのは新宿駅で道に迷ったからで、新宿駅西口を出た後で駅員さんに「新宿西口駅に行きたいんですけれど」と訊ねたら「それでは東口の方に行って下さい」と言われて「???」と混乱したのが直接のきっかけでした(いや、急にこんなこと言われたら、一瞬混乱しますよねぇ)。早めに出といて良かった。

 さて、夜の約束は19時半に55回生のTくん。私はジーンズに「男く祭」Tシャツというラフな格好ですが仕事上がりのTくんはスーツで店に来てからネクタイを外す、といういつものパターン。飲み始める相手がネクタイを外すのを見ると「あぁ、私はこの人に比べて堕落した一日を過ごしたんだなぁ」と感じられてメチャメチャ気持ちいいし乾杯の一口目で恍惚の人
 店は「板前心 菊うら」。以前オツカル様と行ったラーメン「えびそば 一幻」とか四川「天府舫」とかがある辺りですね(ここ、伏線です)。本格的且つリーズナブルな懐石(っつっても飲み物も合わせたら一人10000円は超えます)のお店。今年初めて鮎を食べたんですけれども、焼いたのを抹茶塩といういつもの食べ方ではなくて、イタリア風のコンフィにされたものが出てきました。これがとっても美味しくて。そして、珍しく「もりき」ラインナップ以外の日本酒ばかりだったのでお酒でも面白い体験ができました。宮城「乾坤一」、山形「山川光男」(山形正宗・楯野川・東光・羽陽男山、の4蔵合同)なんて初体験でしたし、「もりき」も使ってる山形「くどき上手」は初めて見たラベルで精米歩合30の「スーパーくどき上手」なる名前。

 毎度毎度の二人ですから話題はそんなに多くないはずなんですけれども、何しろTくんが新婚さんでらっしゃいますから、話は自然とそっちの方に。双方のお仕事や挙式(秋)のご都合で新居には取りあえずTくんが済んで奥様は週末だけいらっしゃるそうで、その新居で自炊をしたりという話には最近の私は前のめりで食いついたりするんですよ、とか。
 でもって、二次会の話は決まってるの。なぜなら、毎度毎度「ちょっと贅沢大人の飲み会」とか銘打って良い店を見つけてくる癖に、二次会で矢鱈辛い店を選んでは一次会の味を忘れ果てるという阿呆丸出しなことを繰り返しているから。池袋辺りなら「知音食堂」とか「韓二郎」とかに行っちゃうわけ。でもって、新宿なら来る途中に場所を確認した「天府舫」に行っちゃうわけよ(「天府舫」をタイピングする度に「蓮舫」を出す人、多いんじゃないかしら)。
 だからね、二次会の話題は一つ、「料理が辛い」。「何ですかこれは、棒々鶏が真っ赤じゃないですか! 知ってるのと違う!」と文句を言うTくんも最早お約束の展開に半笑いなのでした。案の定、鮎のコンフィの記憶も油と辛味とにより記憶ごと蒸発です。

 さて、帰り道の記憶も蒸発したのか歩いて歩いて辿り着いた先が大久保駅。なら新大久保まで歩いた方が早いか、ということで新大久保→池袋、で定宿帰還。
 健康睡眠。