でっしゃろかいな

 今日から京都旅行。荷物は2泊分の着替え・本等で大した量ではなく、上京で使った大きな旅行バッグではなく、小さなスポーツバッグに入れることに。これは、母君の私物で、母君が週1回(途中からは週2回)のリハビリステーションに通われる時にお荷物やお着替えやを入れるのにお使いになったものです。2泊ですので、母君へのお供えに白飯や水・茶は使えず、コンビニで母君がお好きだった菓子パンと「野菜生活」とを買ってきました。雑ですけど、固より偏食の方でいらっしゃったのでそうお嫌でもないかと。
 8時前に出勤して、1・4限に高1古文を2コマ(昨日と同じ内容です)。合間には週明けの授業準備。あと、母君のことでお心遣い(お手紙やお線香や)を賜った卒業生二人(63回生Oくん・67回生Kくん)のお母様にお手紙を書きました。

 4限終了後に学校をタクシーで出発、お昼ご飯は一度行ってみたかったラーメン屋「S」。市役所近くにある味噌ラーメン専門店(豚骨の地で30年以上勝負出来ているんですね)で、えらくあっさりした味でした(可も無く不可も無く)。事務嬢さんからは「旅行前のラーメンとか、絶対飲みますよ!」と言われていたのですが、前回の上京時に学んだ「昼間に独りで中途半端に酔っ払ってもそんなに益はない」という(成人男性を20年続けて漸くたどり着いた)事実を覚えていた私は勿論ノンアルコールです。

 新幹線はK駅→博多→京都。予約しているホテルは常宿チェーンの四条河原町店。初めての宿泊ではないですし歩けない距離ではなかったのですが、一応タクシー移動(15分くらい)でチェックイン、大浴場に浸かった後、Yくんバイト中の居酒屋「O」までは5分の徒歩移動。10分程前に到着して地上入口で待っていたんですが(お店は地下一階にあります)、定刻にもしやと店に入ってみたら既に待ち合わせのMさんは到着なさっていました。お待たせして申し訳無い。

 Mさんは京都の超高級肉割烹「M」でアルバイトをなさっておいでで、いつぞやはドバイの皇太子が一晩で200万円以上使っただとかいう話すら。そういう人を「卒業生だからちょっと良いところに連れて行こう」とか考えてもそれは安月給の夜郎自大、二人分の代金が賄いの焼肉一切れすら購えない端金だったみたいな流れが目に見えています。それなら、それとは趣向(酒肴)が違うお店で同級生がバイトしてるのを眺める、くらいの軽い遊びで我慢してもらう他ありません。
 と、なんだかYくんとバ先の居酒屋「O」にいきなり失礼ぶっこきました、みたいな書き方ですが、「O」はこれ大変な人気店で御座いまして(個人経営ですが、市内に系列店が3店舗)。おばんざい食べ放題(セルフ)、何十種類もの日本酒飲み放題(セルフ)が名物で、単品も(酒・料理とも)充実しており、地元客国内旅行客だけでなく外国人観光客も大勢で店内は満席。セルフの食べ飲み放題は人件費が抑えられるので食べ物飲み物の質が上がるのかな、どのお料理も(注文取りのYくんお勧めのものをチョイス)美味しかったし、日本酒も「風の森」(3種類)~「長珍」~「紀土」~「獺祭」~「田酒」(これは飲み放題ではなくて単品注文)と移ろって楽しいし。
 Yくんはホールのお運びと注文聞きと、見た感じ割と良く動いて気働きの人という感じ。我々と喋るときは表情が硬くて「同級生と元担任が客てどないせーちゅーんじゃ」の戸惑いなのかな、と思ったんですが、カウンター隣のお客さんに対しても結構な仏頂面だったから、あぁ、平常運転で無愛想なのか、と。後でYくんに聞いたら料理酒を推してるしセルフだしで「愛想は売らない」そうです。Mさんに「同じ飲食っつっても、もう全然違うでしょ?」と聞いたら「はい」ですって。
 Yくんの知り合いってことで料理を1品サービスして貰えて満足。21時にバイト上がりになるようシフトを組んで貰っていたYくんを拉致して、2軒目はお魚とおばんざいとが美味しい京料理のお店を(Yくんの夕食がまだなので)Mさんチョイスで。

 YくんとMさんとは外進高1Aでこそ同クラでしたが、高2からの進路は別々でYくんが文系B組(私が担任)、Mさんは理系C組。学部も法学部と農学部とで全然違うから、入学当初こそよく連んでいたそうですが最近ではそんなに頻繁には、という感じだそう。半年以上経ったらそうなるのかな、まぁSNSなどでお互いの情報は把握しているでしょうけれども。大学1年の頃は携帯も持っておらず、友達も(TQC以外)殆ど居なかった人間だから、その辺りの機微はよく解りません。

 未成年二人なので、健康的な時刻に解散してホテルへ。
 今回の上洛2泊3日、今日の居酒屋「O」と明後日の「新歌舞伎座」とは予定ありですが、明日は京都で終日ノープラン・完全アローンです。寂しがり屋に耐えられるのでしょうか、っつーか何処へ行こう、何処で飲もう。まっぴぃからは「京都文化博物館」のミュシャ展、「清水三年坂美術館」の常設展、の二つを推薦して頂きました。前者は東京(Bunkamura)で観ているので、後者を組み込んだ日程にしよう、などと考えながらの入眠。