水清く とうとうと流る

 朝から滝の雨でこれが夕方まで続くそうなので、タクシーで出勤するに当たって、途中で学校近くのスーパーマーケット(24h営業)に寄ってもらいました。自宅用の食材、学校用のお茶、等々を購入(肉や野菜は、帰るまで職員室の冷蔵庫に保管しておきました)。

 職員室に到着したらJRがストップしている(再開は9時頃?)と教えられ、雨のせいかと思えば踏切での人身事故だそう。時間割が混乱する(具体的には、高校の1限をカットして当日の時間割変更をする、とか)のは嫌だなぁ、そうでなくても今は中高時間差登校の影響で時間割がぐちゃぐちゃになっているので……と言いながら、直ぐに高校1限をカットした時間割当日変更に着手(中学は時間差登校でそもそも1限が無いので恐らく影響がないでしょう)。今日一日の上下変更だけでなく、明日の時間割にも影響が少しでそうですね。10分ほどでパズルを終えて、影響がある先生方に「そうなるかも知れない」という根回しをしておきました。
 9時5分のSHRの時点で、JRの影響で遅刻しそうな生徒が高校全体でも10人程度しか居なさそうという結果。遅れる生徒には申し訳ないですが、当日変更はせずに予定通りの時間割で授業をすることになりました。ら、決定後に「良かったね、急な時間割変更をする手間が減って」と或る先生に言われ。「案は朝の内に作ってますよ?」とお応えしたら驚かれましたが、予め作るのが必須でそれが無駄になったのを喜ぶのが時間割の仕事ですので。

 今日、高2現代文の授業が午後に1コマだけ(残り4クラス4コマは明日)あるのですが、その教材も教科書外投げ込みで、梨木香歩の2004年の随想「群れの境界から」(抜粋)。同時多発テロ直後の米国、戦時下の日本に共通する「民族の痙攣」への恐れを述べた上で、出自を持たない(誰でもない)ことが最大のアイデンティティであるロマ(ジプシー)の迫害下の旅に思いを馳せる。『ぐるりのこと』は、今は休刊した季刊誌「考える人」の連載でしたね。
 で、その本文の朗読テープの吹き込みを、授業直前の昼休みに行ったんですが。

 朗読希望者は名乗るよう各クラスの黒板に紙を貼っていたら、A組のCくんが名前を書いてくれていたので、昨日の朝にCくんの机の上に「11日の昼休みに録音をします」というメモを置いておいたのですが、その後の休み時間にA組のAくん・Bくんの2人が私の元へ来て。
 A「先生、どうしましょう」
 私「はい?」
 B「いや、僕らが悪戯でCくんの名前を書いてたんですけど、先生からのメモを見たCくんが激ギレして」
 私「どうします?」
 A「……」
 私「ジャンケンすりゃ良いじゃないですか。私としては、誰が読んでくれても全然構いませんけど」
 嫌々やったジャンケンでBくんに負けたAくん、「じゃあ、明日の昼休み、朗読。原稿の下読み、宜しくお願いします」という指示に「マジで嫌だ~!」って。

 で、本日、昼休みの録音室にやって来たAくんの録音朗読の巧さに、隣で訊いててちょっと引くほど驚いたんですよ。昨日のジャンケンの後は本当に嫌そうだったし、ぶっちゃけ朗読が回ってくるようになった経緯がお子ちゃまだし、正直言って舐めてましたから。まさか、こんなに淀みなく(つまり、梨木香歩が『考える人』の読者を想定して書いた随想を完全に咀嚼して)朗読出来るとは思っていなかったのです。
 「凄く練習した?」と聞いたら「一回だけ読みました」と。「じゃあ、国語得意なんだね。凄いセンス」と言ったら「得意ではないです」と。多分、頑張ったと思われるのも褒められるのもあんまり得意じゃないんでしょう、割と嫌そうだったので結構しつこくうざ絡みしてみました。

 朗読吹き込み(バイト代は来週)、それを使った授業、の後は時間割の仕事。職員室外のTVモニターに生徒告知用の時間割データをアップして映し出す方法を、去年までの時間割担当でいらした寮監長地理先生から教わりました。寮監長のお仕事がお忙しくて(何しろコロナ対策を一からですので)なかなか暇がなかったのですが、時間を捻出して下さいました。今日までは、折角のTVモニターがあるのにそれに紙を貼り出すという間の抜けたことをしていたのですが、明日からはモニターに毎日時間割変更が表示されることになります。

 帰りも雨だったので(買い物袋も提げてますし)タクシー、入浴、夕食準備。18時半から夕食、21時に就寝。英語パイセンから「(林)遣都くんが出てるから!」と視聴を命じられた単発ドラマ『世界は3で出来ている』は録画予約をして明日観ます。

 6/11の「自粛御膳」。
 雑炊・サラダ菜と豚肉のしゃぶしゃぶ・生春巻・小鉢2種。
 日本酒は兵庫「赤石」で、日本酒日本酒していた記憶通りにそうは得意ではない味だったのですが、今日は一口二口だけ飲んで、明日どんな味になっているのかを楽しみに。