「食らわんか」

 土曜と日曜とが4限授業、月曜が体育祭。本日土曜は雨、降ったりやんだりですがグラウンドは使えないので延期は正解、ところが昨日の予想が早々に変わって明日は晴れの予報、明日は出来ない訳ではなかった(結果的には月曜が正解だったのですが、これはまた別の話)。
 さて、土曜4限、日曜4限の時間割の組みにくさ(何しろ学年が5クラスですので)は昨日の日記に書きましたが、私は今日が3コマ、明日が2コマ、2日に分けて高2現代文の5クラスを回ります。で、明日の授業は3限・4限に入っている……正確に言うと3限・4限に「入れ」ました。

 今夜、博多泊で63回生と飲み会なんですよ。体育祭の夜に飲んで、代休の朝にゆっくり帰ってくる計画が、土日授業で完全に崩れました。ですんで、日曜の授業を3限からにして、10時半までに(2時間の年休をとて)職員室入りしたら間に合うように(博多からゆっくり新幹線で帰ってくる)……これはもう完全に職権濫用ですけれども、事前に打ち明けた中学教頭先生には「そのくらいは良いんじゃない?」と優しいお言葉を。

 と言うわけで、4限授業終了後に速攻で帰宅、そのまま着替えて博多へ向かいます。元々は、16時体育祭終了後の移動のつもり(その場合はホテルチェックイン即飲み会)だったのですが、それよりも3時間程度早めの移動になり、結果博多で時間に余裕が。
 博多駅ビルで書店を覗き、チェックイン後の(博多口徒歩2分の)ホテルで長めに入浴して、それでもまだ待ち合わせまで余裕があったので駅ビルをもう一度素見そうかと駅まで出ましたら。

 博多口前の広場で嬉野の物産展をやっていまして、その中に割と大きな陶器市スペースが。自炊なんぞしている影響なのかふと覗いてみて、「副武製陶所」というところが出している小皿に目を奪われ。可愛い。
 一辺が女性の小指の長さくらいの正六角形の浅皿、柄がついているのもあるけれども私は柄無しのシンプルなものに惹かれまして。色は6色、美しい和名があるのでしょうが私は全く疎いので、水色・黄色・白・黄土色・ペールオレンジ・赤、としか。全て同じ形・大きさをしているので、置き方次第では様々な形の連小鉢が出来ることになります。正に夢。
 ですけれども、それは正に「夢」で、現実の自炊力を考えたらそんなもの使いこなせる訳もなく、誰様気取りだ目を覚ませという理性の声ははっきり耳に聞こえているんですけれども、それに完全に耳を塞いで6枚全部を購入してしまいました。1枚400円という安価もダメ元の開き直りを助長しまして。私、こんなものをなんちゃって自炊(四十路不惑素人侘し飯)のお膳に置く蛮勇を持ち合わせているんでしょうか。
 というか、陶器市で後ろ髪に負けるというのは要するに今呼んでる随想集の影響で、誰様気取りの誰様ははっきりその人と分かっておりまして。いや~、まさかの向田邦子様気取りだとは我ながら全く信じられません。

 買った端から割るくらいの阿呆だという自覚はありますので(況してや今から飲むんですし)、一旦ホテルの部屋に戻って皿を置いて出直しました。その際、ルームキーを照明スイッチに挿したまま出てしまい閉め出されるという「阿呆あるある」をやらかして一旦フロントのお世話になり、そのせいで待ち合わせに1分遅れてしまいました。「ごめん、ちょいトラブル、数分遅れる!」とTwitterに投げたら、お相手のIくん(九大法院)が即座に「いいね」をつけ、成程「既読」代わりというのもあるのか、と勉強。待ち合わせの相手は2人、Iくんと、もう一人はMくん(九大医)。17時46分合流、タクシーで店先に移動して57分、18時オープンと同時に入店。

 プレモル生で乾杯、住吉「G」のテーブル席。料理然り酒然り、今、完全に胃腸を掴まれているビブグルマンの居酒屋です。
 ・出汁春菊
 ・炙りトロポン酢
 ・和牛炙りニラ醤油
 ・牡蠣フライ
 ・焼き茄子
 ・塩鯖
 ・ソーセージ
 ・紙カツ
 ・酒盗ピザ
 ・イクラマグロ丼
 突き出しが無いのも潔い、それにしても10品は頼み過ぎかも。私は専ら摘まんで飲んで飲んで飲んで、食べるのは若手にお任せ。ビール3杯の後で私は日本酒ですが、このお店は冷酒500円を注文したら完全にお店お任せの順番で毎回違う酒蔵のお酒が出てくるという「ガチャガチャ」みたいな形式。最近、若い子が(多分ソシャゲの文脈で)「ガチャ」と言ってるあれ、要は「ガチャガチャ」だったんですね。で、本日の「日本酒ガチャ」はこの順番。
 ・古伊万里
 ・川口納豆(綿屋)
 ・福田
 ・悦 凱陣
 ・東鶴
 5杯目で「日本酒チャレンジ」未踏破のお酒が出てきました。今日は未踏破が出るまで日本酒を止めないつもりでしたが(ホテル泊なので自宅セラーという訳にいかないので)、5杯目というのは早い方なのかも(短期間で3度目の訪問ですからね)。というわけで、本日は佐賀「東鶴」(純米酒 芳醇辛口)。

 Iくんとはここ最近「友達より友達」みたいな会い方をしていて(今夏3回目!)最早話題が無ぇと苦笑いする程で、2人でどんな飲み会をしたかをMくんに話すみたいな額面通りの「無駄話」ばかりでしかもそれが割かし面白いのが「友達より友達」の所以なのかしら。
 一方、Mくんとはコロナ禍が本格化してから初、それこそ3月に今のメンバーの3人で飲んだ(その時の日記のタイトルが「愛の挨拶」だと言ったらMくん微苦笑でした)時以来ですね。だから前回の彼は医学部5年、今は医学部6年です。そのMくんからは、「オンライン病院実習」とかいう形容矛盾みたいな取り組みについてだったり、これからの進路(志望する病院とのマッチングの話等)についてだったり、色々とお話を。

 2回戦は博多泊あるある、駅から三百歩横丁「N」。
 ビール3杯に日本酒を3合飲んで2軒目に行ったのに、最初の生を1リットルの「男前」ジョッキにしないでは居られないのはアル中なんじゃなくて貧乏性なんだと思われたくひとつよしなに。この店にも10種類以上の蔵のお酒がありましたが全て経験済みでした。
 ・肉豆腐
 ・レバー煮
 ・カレーうどん
 ・酢橘うどん
 私の飲み方も大概ですけれども、若者の食欲も大概だと思います。

 解散は22時くらい……だと思います……。
 駅近徒歩2分の有難さ、睡眠と失神との間。