ぼくのともだち 君は少しの 酒に酔い

 2020年はコロナの影響で世界史に残る年になりました。個人的にも大きな生活様式の変化を余儀なくされ、印象に残る出来事がたくさん。初めての試みですが、2020年の私的10大ニュースを考えてみると。

 ①母君の父君相手以前の結婚離婚歴を知る……かんぽ生命手続きの関係、1位がいきなりコロナ無関係という御愛嬌。でも、知りたくはなかったですよこんなの。まぁ、私的に考えたら、出来事としてのインパクトがコロナよりも大きな事件が2019年に起こっているのですが、コロナが引き起こした生活の変化の影響でそれが今年まで尾を引くことなく済んだのは(言葉が難しいのですが)幸いなことだったのかも知れません。
 ②「日本酒チャレンジ」300蔵達成……コロナ禍に伴う緊急事態宣言が人生初の本格的自炊(名付けて「自粛御膳」)を決意させ、そのモチベーションを維持するための遊びを。日本酒セラー(4合瓶9本)を購入したのは大正解、もしも買い換えるときは一回り大きなサイズを買います。
 ③居酒屋「もりき」に通えなかった……緊急事態宣言下の悲劇。3日と開けずに通っていたのが嘘のようです。寂しい。
 ④矢野顕子ライブ@渋谷を断念……11月のライブチケットは東京住みの61回生Hくんにプレゼント。その他、3月、5月、8月、12月と4度の上京断念(オツカル様に会いたい)。上京で使うはずだった予算は、その他の地域への小旅行や家電の購入に溶かしました。
 ⑤時間割係を担当……時間割パズルは鬱屈コロナ下のストレス解消になりました。4月からの休校、コロナ禍時間差登校、学校行事中止、台風休校、大雨休校、停電休校と、数え役満レベルで変更要請が舞い込むのにはいっそ充実感。
 ⑥Facebookアカウント作成……「もりき」マスターと繋がるため「だけ」に始めたのですが、毎日食べたもの飲んだ日本酒をアップする糞アカウントと化してしまいました。それでも、直ぐに「友達」の数がTwitterのフォロワー数を超えてしまい。勢いが違うのかな。
 ⑦小旅行複数回……3月以降、東京に「だけ」は行けないストレスを、数々の小旅行(観光・卒業生飲み)で発散。京都・岡山・宮崎・長崎、県内なら博多と小倉と。
 ⑧家電大量購入……日本酒セラー、エアコン、PC、髭剃り、オーブントースター、珈琲メーカー、空気清浄機、等々。自宅環境を整える気になったのはやはりコロナの影響です。
 ⑨通院回数激増……銀歯が外れたのを契機に歯科医に越年通院することに。他には伏見稲荷で転倒強打した膝の治療、F校親玉大学で不惑四十路記念の人生初人間ドックなど。人間ドックには1週間の「停酒」という「悪あが期」を設けて挑み、ギリ怒られる程度で済みました。
 ⑩古屋兎丸の絵画購入……『Marieの奏でる音楽』の主人公・カイくんを描いた鉛筆画。これがコロナ禍(3月)以前唯一のトピック。

 ここからが本日の日記、薬院2泊3日の2日目です。

 旅行中の寝だめ、健康的に起床したのは7時。入浴後に着替えてホテルを出て、薬院から天神方面へ徒歩、途中のスタバで先ずは朝読書。レジに立ったら口から自動的に「ムシボウニュウスチームミルクトールサイズアツメ」という阿呆陀羅経が流れ出す私です。ジュンク堂開店を待ちながら本を読み、途中で年賀状の文面書きも。2020年は故あって年賀を控えたのですが、そうしたら2021年に出す相手が一気に半減以下になりました。殆ど職員室だけで、生徒・卒業生へは来た分だけ返すことにします。
 序でに、明日の日記で更新する書籍・CDの年間ベストもリストアップ。細野晴臣の評伝に矢野顕子野口聡一の対談本等々、今年も面白い本に恵まれました。ベスト1だけは即決で、2020年の新刊本は野口聡一矢野顕子『宇宙に行くことは地球を知ること』、旧刊は小堀鴎一郎『死を生きた人々』、漫画は和山やま『女の園の星』、CDは松任谷由実『深海の街』。
 『女の園の星』は某漫画ランキング(あれ、なんで「オトコ編」「オンナ編」に拘るんでしょう。糸偏が人偏に見えますね)でも1位を獲得、益々人気が出てきますね。大勢の読者が星先生初登場のコマに対して「アンタや!」とツッコむ姿が目に浮かぶようです。ギャグ漫画として面白いのは勿論なのですが、星先生が人間としても教員としても私に似ておりエピソード一つ一つが他人事と思えないのもポイント。

 「ジュンク堂」で本を買い込んだ後、お昼御飯は初訪問のラーメン「Shin Shin 天神本店」、注文は全部乗せ。開店直後に到着したので座れはしたもののあっという間に満席・行列です。透明ボードの仕切りはありますがテーブル相席当然で「密」極まれり(私はあまり気になりません)。人気店の壁にはサインがずらりで、私の席のど真ん前がマッキー、その隣がファストサマーウイカ在籍時のBISでした。マスクケースが準備されているなどサービスは充実していましたが、ラーメン自体の味は好みから随分と遠い印象、自分がK市の豚骨に馴致されていることを思い知りました。

 一旦ホテルに戻って荷物を置き、シャワーを浴びてから再び天神へ。ネカフェに入って3時間、仕事半分、書き物半分。巨大なドンキホーテでマスクを購入したら既に17時半を過ぎており、約束18時に遅れないように念のためタクシー移動をすることに。12/30の天神、夜を歩くのは初めてなので例年との比較は出来ませんが、人通りも車も大概多いです。

 12/30も「自粛御膳」はお休み、薬院2泊の後半戦は中洲川端の居酒屋「やまちゃん 中洲店」にて、F高47回生の同窓会に初めて混ぜてもらいました。友だちの少なさは自他共に認める私、当然F高の同窓生とも繋がりは皆無だったのですが(毎日会う同窓同僚数学とでっくんとは別ですが)、4月にFacebookを始めたら即座に何人もの同窓生と繋がることに。
 卒業以来続いているというイベントは2010年頃から「やまちゃん」で長浜屋台料理を食べるのが恒例だそう。参加は連絡無しの飛び入りOK、料理は店主さんお任せで会計システムは謎(一夜明けても首を傾げるくらい安かったです)、という「緩さ」が途切れず続いている秘訣なのでしょうか。普段は全国からの帰省組が加わり20人だとかの規模で参加者が集まるそうですが、コロナの今年はぐっと減ってしまった様子(基本的に、福岡に住んでいる人だけの集まりです)。料理に合わせてず〜っとビールを飲んでたら(熱燗をチェイサーにして生を10杯とか?)、周囲に「アル中か」と突っ込まれてしまいました。20年超ぶりに会った同窓生は自然に太ってたり、ジム・ランニング他できっちり(というかバキバキに)体型をコントロールしてたり、見た目の変化は色々(顔立ちは変わっておらず)でしたが、総じて健康志向なんだな〜という印象(吸わないし、そんなには飲まないし)。私も、ちょっとは考えた方が良いのかな、とか考えながら(新年に向けての抱負的な?)。
 F校〜東大〜F校と、所謂「社会」を知らないまま独りで不惑四十を迎えた人間には、公私に責任を背負って生きている人たちの姿は眩しい。私も、精々頑張んなきゃなぁ、と思いながらホテルに戻りました。皆が優しくて嬉しかったです(有難う御座いました)。

 という訳で、緊迫の(?)薬院2泊はお仕舞い。中洲川端という場所に対する偏見と、私は初参加のアウェイだという理由とで、流石に2次会はご遠慮しました。ホテルで少しだけ飲み直してから就寝。