切っ先の舞う光 流れる人生

 本日、母君の三回忌……正確には明日なのですが、仕事の都合で日曜を選び今朝「S寺」で読経をあげていただくことに。時世を考慮して遠方の親戚(母君のご姉妹ですので高齢です)を呼ぶことはせず、Hさんと二人だけでお寺へ向かいました。読経の途中で、「もりき」のマスターもお参りに来て下さいました(店のお客でもある住職さんへのお土産日本酒を携えて)。
 月並みながら2年が早い。高校67回生高3の担当(担任・現代文)が終わるのを待たれ、コロナ禍が始まる前にお出かけになる、母君は「間拍子の方」でらっしゃいました。

 自宅に戻って少しだけ仕事(卒業生某さんから頼まれた推薦文の添削を)。昼前から小倉に出掛ける(遊び)のですが、着替えることはせず礼服のまま家を出ることにしました。吉田鋼太郎演出『ムサシ』の観劇なのですが、これが蜷川幸雄の七回忌の公演だからです。

 タクシーと新幹線、小倉駅に到着して最初に向かったのは小倉っ子の魂食「はるやうどん」。肉うどんの大盛りを注文。改装されて数年目の店内は清潔(で、ちょっと無機質)。胃にも財布にも優しいのは昔通り……っつっても、大分値上がりしましたよね(何しろ小倉を離れて四半世紀ですので)。
 遊びの目的地(演劇の会場)はリバーウォーク北九州、先ずは北九州市立美術館分館にて特別展「フィギュアの世界」。滋賀は長浜の海洋堂ミュージアムには流石に及びませんでしたが見所も人出も多く盛り上がっています。

 そして、蜷川幸雄七回忌で藤原竜也溝端淳平の『ムサシ』を観て来ました。母の三回忌を黄檗宗のお寺で終えた後、礼服のまま観に行った演劇が禅寺を舞台にした作品だ、というのは縁なのでしょうか。笑いあり涙なし、ですがメッセージ性は高い、これが井上ひさしの遺言だったんですね。ただ、今回が初見だったので判らないんですが、暴力で笑わせるシーンが多かったのはちょっと違和感(吉田鋼太郎色なのか固よりそうだったのか)。
 カーテンコールには、キャストの藤原竜也白石加代子(コンビで観るのは『身毒丸FINAL』以来久しぶり)が蜷川幸雄井上ひさし両氏の写真を持って登壇。

 帰りの小倉駅で、駅徒歩3分の「北九州市漫画ミュージアム」で『一条ゆかり展』が開催中だと知ったのは痛恨。これは近いうちにリベンジです。
 小倉からは新幹線ではなく鈍行で移動、降りた駅は二日市です。二日市はJRの駅と西鉄の駅とが徒歩なら10分以上離れている位置関係で、今日の目的地(焼鳥「月空」)までなら西鉄からの方が圧倒的に近い……と思ってバス(JRから西鉄まで1駅)を使ったのは失敗でした。回り道と渋滞(信号・踏切)とで歩くよりずっと時間がかかりました。

 10/17も「自粛御膳」をお休み、小倉からの帰りに二日市「月空」に寄り道。
 生姜奴・和牛モモ肉タタキ風カルパッチョ・串6本・キムチ雑炊・アイスクリーム。
 457蔵目・福岡「国菊」(RED 特別純米)。
 458蔵目・福岡「駿」(純米酒)。
 福岡県主催で、県下の酒蔵の販促(兼飲食店応援)キャンペーンが行われているそう。週1回11種類のお酒(日本酒・焼酎・梅酒)が契約した飲食店に届き、お客さんに試飲して貰うという試み。「国菊」は朝倉、「駿」はうきはの酒蔵だそうですが、不勉強なことに初耳でした(試飲は、本当は1人1種類だけですが、サービスしていただきました)。

 西鉄でK市帰還、健康睡眠。