ほぐれる

 久世光彦『夢あたたかき 向田邦子との二十年』読了、★★★★。西鉄K駅の古書バザー露天で購入した本。

 7時前に出勤して板書準備。本日は中3の国語Ⅰ(所謂「現代文」)の初授業で、1~4限を使って4クラスを走ります。
 TV番組で15分おきにCMが入るのは多分視聴者の集中力がそういうものだからなのでしょうが、私も授業では何となく50分間を三等分する感覚で(意識的にではありませんが)構成を作っているように思います。初回の今日は露骨にそうなっていて、冒頭5分の漢字小テストの後は45分を15分ずつに分けて、①形式的なガイダンス(自己紹介及び授業の進め方)、②内容的なガイダンス(現代文とは何か)、③最初の教材(鈴木忠志)の導入、という展開でした。
 1限のクラスに10分前の板書準備に入ったら、全員がぴしーっ! と席に着いてて一言も発しない。幾ら私が不審だからってちょっと緊張しすぎじゃないです? と私の方が汗をかきそう。廊下を通りかかった英語パイセン(担任団)もギョッとなさった様子でクラスを覗き込まれて「何でこんなに堅いと? あんたたちちょっとはリラックスしぃよ!」と。逆効果です。
 と言うわけで、冒頭のクラスでは自己紹介に入れるくすぐりも一切抜き、笑い無しで50分をやりきりました。おかげで、前述の三部構成の時間配分は完璧に理解できました。2限以降のクラスは休み時間もリラックスした様子で、私も時間配分がつかめた余裕もあったので、私の冗句戯れ言で生徒も笑える雰囲気に。明日の2回目も笑わせよう……本末転倒ですがここが命。

 中3を4コマ、漢字テストの採点集計、時間割業務、明日の授業の板書計画、の仕事を終えたらあっという間に終業時刻。朝から湯茶以外口にする暇はなかったです。
 帰宅後に少し炊事、ラーパイツァと野菜の酢の物とを作り置き。入浴後に着替えて自宅を出発、タクシーで待ち合わせの相手を拾ったらそのまま今月2回目の懐石「G」へ。

 4/13は「自粛御膳」をお休み、K市でいちばんの懐石「G」にて、F校同級生(高校47回生)のYくんとサシ飲み。
 八寸~お造り~焼物~蒸物~天麩羅~飯物~デザート。
 個室ではなくカウンター席だけで注文可能の、最もリーズナブルな(ランチ用と同じ)コースを予約したのですが、これが申し分の無い質・量で驚きました。このコースにだけ入っている天麩羅の味には勿論、今月2度目の私を気遣って(メニュー月替り)八寸の蛍烏賊を唐墨に、青羽太の椀物を青羽太カマ骨蒸しに、鯛そぼろ雑炊を焼きおにぎり鯛茶漬けに変えて下さった、そのホスピタリティとレシピ融通無碍とにも感激。
 Yくんは転職前(服飾業界から酒類業界へ)の有休消化で沖縄~奄美大島~K市~福岡~東京、と巡っているそうで、奄美大島土産のラム酒・焼酎を頂きました。多謝。新しい職場はワインの取次、ワインの売り方と日本酒の売り方の違い(日本酒の売り方のこれからの可能性)についてのお話は興味深く。Yくんは5年ペースで大企業を八艘飛びの「フッ軽」さんで、お会いする度に社会的・時事的な話題の豊富さに圧倒されるのです(私、F校という閉鎖「舎」界しか知りませんから)。