観覧車回れよ回れ想ひ出は

 青崎有吾『早朝始発の殺風景』読了、★★★★。日常の謎系の良作(映像化されたらいいなぁ、と思いながら書かれた作品なのかな)。連作短編集、中の1作(観覧車の話)を途中まで読んで台所に立って、料理を作っている内にふと「あれ、あのキャラの××がどっちだったかって明示されてたっけ?」と気になって、改めて最初から読み返してみたら明示されておらず、優しい気持ちに。雑に読んでたら作者のせっかくの工夫(配慮)を読み飛ばしてしまうところでした。

 7時前に学校入りして板書計画。中3の現代文は(鈴木忠志は投げ込みでしたが)初めて教科書教材を使います。「分人」の概念がちょっと話題になった平野啓一郎のエッセイ(もう10年前ですか)。最初にサラッと読んだ時には「よくある話でそんなに面白くはないかなぁ」程度だったんですけれども、授業のプリントを作ったり資料を選んだりしている内に少し考え方が変わってきて、板書計画(授業で何を喋るかがここで決まります)の途中に「これは凄く大切なことを言える文章だ」という評価に変わりました。多少牽強付会の嫌いはあったとしても、生徒に伝えたいことの触媒として文章を活かすという方法もあります(なんて言うとベテランの作家に大変失礼ではあるのですが)。

 4/18の「自粛御膳」。
 野菜2種~濃厚みそチーズクリームチキン~大根ポン酢漬け~一汁一菜。
 野菜2種(美味酢漬け・湯葉巻き)で瓶ビールを2本飲んで、その後はTV録画の『DAIGOも台所』の放送を流しながら同じメニューを作る。「濃厚みそチーズクリームチキン」、美味でした。ちょっと甘めの日本酒にぴったり。
 酔っ払って包丁を握ってはいけません。