とても悲しいけど そう なぜかとても自由

 ワークがライフを誘拐(ワークとライフとが融解)してますもんで勤続年数が判然しなくなりがちなんですが、要は年齢から23を引けば良いわけですから実感の有無に伴わず今年で19年目。職員室で某先輩に訊かれて「19年目ですけど」と答えたら「え、ベテランじゃん!」と言われ。ですけれども、超ベテラン・美術・ザ・スピリチュアル先生は今年度もお元気に非常勤でF校勤務歴は50年超。「半世紀超が居たら、19年がどしたって感じじゃないです?」

 コロナ禍以降、暇を見つけては(東京以外の地に)半ばムキになって旅行をしています。若しかしたら、勤続19年の中で、この2年間のワークライフバランスが最も理想的(要は仕事を抑えて遊んでる)かも。来週は平日2泊の熊本旅行。
 で、2日目の夜は67回生Iくん(熊医)とご一緒することに。初日が鮨なのでそれ以外、若者だから肉が良いかな、でも馬肉はあんまり興味が無いし、焼き肉は忙しないから嫌だし……と考えた結果、K市から出かけるのに焼鳥屋を選ぶことになりアホかと。まぁ、天草大王はK市ではあまり見ない熊本名物だから良いのかな。

 中3現代文の授業が4コマ、桐生悠々(昭和8年)と林達夫昭和16年)との文章を読む。授業も6回目ということで大分雰囲気が解れてきていますが、中3生、とても真面目に授業を聴いてくれていてこちらが申し訳ない気分になる程。
 学年主任化学先生(63回生の時に学年主任・担任の関係でご一緒)から「授業中に寝たりしとるやつがおったら厳しく叱ってね」と言われたのにはニッコリ笑って「嫌です」とお答え。F校の6年間は最初2年間が「中学生」、次の2年間が「高校生」、最後の2年間が「受験生」です。つまり中3は事実上の「高校生」で最早義務教育でもないんですから授業中に教室の机に大人しく座ってくれているだけで偉い。そこで何をするかは(クラスメイトの恣意性を脅かさない限りは)本人の自由だと思っています。これは本気で。
 寮生の人数の関係で今はどうなっているのか詳しくはないのですが、かつての寮は中1・2年が4人部屋、中3・高1が2人部屋、高2・高3が1人部屋でした。これも「中学生」「高校生」「受験生」の発達段階に合わせているという認識。中2までで中学生の教科書を終えるのも、高2から文理が分かれるのもそうですね。
 勿論、中3の段階で既に「受験生」の精神的成熟を果たしているお生徒さんも居るでしょうし、「中学生」のままに留まっているお生徒さんも居るでしょう。或る生徒が3段階のどのレベルに居るかというのは、定期テスト・模擬試験等々の受験態度を見ていると直ぐに判ります。「中学生」は解る問題を解き終わったら解らない問題を残して寝る、「高校生」は解らないなりに何とか全て埋め終わったら寝る、「受験生」は最後まで検算推敲を続ける。試験監督をしていると、申し訳ないくらいに鮮やかに生徒の成熟度が見えてこっちが赤面しちゃうことがあるくらい。因みに、「大学生」になった途端に寝過ごして試験すら受けられない、みたいなことになっちゃう卒業生も少なくはないみたいですね。

 4/22は「自粛御膳」をお休み、二日市の焼鳥「月空」で読書独酌。
 冷奴~和牛モモ肉タタキのカルパッチョ風~串6本。
 550蔵目・広島「鳳の舞」(無濾過生原酒 純米吟醸)。
 お土産に生姜の佃煮をタッパーに入れて。豆腐の上に乗せてごま油をたらり、で絶品の小鉢になります。