1995年の『オフ・オフ・マザー・グース』と1997年の『またまた・マザー・グース』と、2枚のアルバムはそれぞれ和田誠訳のマザーグース詩60編ずつに櫻井順が曲をつけたものを60組のアーティスト(合わせて120組!)が歌うという凄まじい作品でした。高校の時から(元になった和田誠の詩集とともに)私の宝物の一つです。メンバーの中には鹿賀丈史・森公美子・中島啓江・島田歌穂・鳳蘭・石丸幹二……と、舞台大好きのまっきょん(TQCの後輩)が悶絶しそうなお歴々が並んでおりますので、そう言えば2021年に再発売されたことを彼女はご存じかしら、と連絡してみたらとても喜んで居られたので何よりでした。
で、私は昔からこのシリーズがミレニアム前後のスタジオジブリに何かしらの影響を与えたのではないかという説を推していまして。だって、米良美一(当時はまだ知る人ぞ)におおたか静流に上条恒彦に、そして夏木マリに小林薫に、という面々が『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』そのままの声・キャラで歌ってるんですもの。夏木マリなんて、態々「あの声」で「赤ちゃんとわたし」なんてタイトルの曲を歌ってるんですから。
本日、博多座で舞台『千と千尋の神隠し』を鑑賞。
定期テスト4日目、最終日。
6時半に出勤、定期テスト後の授業(中3・高3)のプリント作成を9時半まで。本日は、2限に中3の国語Ⅰ(現代文)の出題があり、試験中のクラス巡回(質問受け付け)を。11時に答案が届いた後は、4時間ノンストップで採点、4割方終了。
出勤時から私服で、1泊用の荷物(着替え他)を入れた旅行鞄を抱えていました。学校をタクシーで出たら、そのまま西鉄K駅から特急で薬院駅。駅徒歩5分のホテルにチェックインしました。博多座観劇(20時半まで)の後にK市に戻るかどうか迷いましたが、1泊して早朝の電車でK市に戻った方が身体の負担が少ないと計算したのです(中洲川端周辺で気になるお店もあったし)。
ホテルでは、荷解きの後で大浴場入浴。宿泊客が多くないのか、15時半の大浴場は完全に貸切。30分程ゆったりと湯船につかり、部屋に戻ったら直ぐに出発です。タクシーで移動して博多座着が16時45分、開演の15分前でした。ペットボトルのお茶を購入したら直ぐに座席へ。2階席ですが前から3番目のど真ん中、舞台全体が見渡せます。
休憩を挟んで3時間強、予想以上に素晴らしい舞台でした。心身の負担が大きいであろう代役を務めてくださった上白石萌音さんに感謝。湯婆婆が夏木マリだったからというのが大きいのでしょうが、兎に角原作に忠実だなぁという印象(とは言え、アニメ自体10年は観ていませんから、完全に忠実だったのかと言われたら。舞台から原作の記憶が次々に喚起されたというのが正しいのでしょうね)。
ぶっちゃけて言えば夏木マリ目当てだったわけですが、その他にも魅力的なポイントが沢山。冒頭のタイトル映像からやられ、ハク役の三浦宏規さんがハク過ぎでびっくりし、菅原小春さんのカオナシ役の動きに感心し(カーテンコールも彼女の踊りに大歓声)、鉄道のシーンの良さを改めて想い出してジーンとし、黒子とは何かというのを勉強でき……他にもまだまだ、数えれば切りがないくらいのズキュンでした、満腹。
で、いちばんズキュン! としたのは、最初のカーテンコールでトリ(上白石萌音さん)前のお辞儀をする夏木マリさんが直前にお口チャックのジェスチャーをして、興奮気味の観客に「声を出せない」魔法をかけたとこ。カッコ良すぎる。
5/24は「博多座」の『千と千尋の神隠し』の後、中洲川端の居酒屋「S」で独酌。12種類のおばんざいと釜炊き雑穀米(薬味と一緒に手巻き)とのセット(他にも茶碗蒸し・吸い物・デザート)が美味でした。追加でポテトサラダも。
日本酒は島根「王祿」、佐賀「光栄菊」、滋賀「七本槍」、熊本「花の香」……とこれは完全に「とどろき酒店」の仕入れで、マスターに伺ったら「七本槍」「花の香」は元澤屋まつもとの方が関わった「武者修行」シリーズなのだとか。前に宮崎で福岡「白糸」のやつは飲みましたが、松本さん、色々な蔵を巡ってるんですねぇ。
会計後、最後の4杯目の日本酒用(ワイン)グラスの縁が少し欠けてたのをお教え出来たから少し徳を積んだ気分。初訪問で良いお店に当たったので勝ちの日です。瓶ビール・日本酒の冷蔵庫があと少し冷えてたら完璧だったんだけど、これは好みの問題ですかね。
ホテルに戻って健康睡眠……の前に、缶ビールを1本だけ飲みました。