尊敬する癖が今も抜けないの

 山田詠美『私のことだま漂流記』読了、★★★★★。以前、何かの折の私の言葉の中に国語科恩師先生への経緯がボロボロと漏れ出してしまった時に、それを聞いていた生徒から別段悪意だとかそんな風でもない様子で「そんなに無条件で人を尊敬するのってさ、プライドが無さそうで嫌じゃない?(大意)」と聞かれたことがあります。その時は「あのねぇ、ちゃんとした尊敬ってね、する方にプライドがなかったら成立しないよ?」とかなんとか答えたような記憶があるんですがこれは曖昧。本書、山田詠美さんの自叙伝(的小説)。冒頭に書かれた宇野千代への、デビュー当時ズタボロに叩かれた時代に庇ってくれた大御所作家たちへの、筆者の尽きない感謝と敬意とを読みながら、前述の生徒との会話を思い出した次第。駆け出しの頃にズタボロになりながら(山田さんは世間に、私は生徒に叩かれて)、しかし仰ぐべき方に確り守られて励まされて育てられて、そのおかげで今があるというなら、その今にしがみついて働くのが唯一の使命だと思うんですね。これは、プライドだと思う。

 何故か1時に目が覚めてそのまま眠れず。2時には諦めてベッドから出て、書斎で仕事、入浴、6時に職員室入り。
 本日、定期テスト初日(高2以下)、校内模試初日(高3)。私は、明日出題をする中3の定期テストを作成し、今日答案が返って来る高3の模試(漢文)を採点する必要があります。高3の答案が届く15時までに中3の定期テストを作成するのですが、テスト作成自体は頭の中にある問題をアウトプットする(一太郎で文書を書く)・プリントを作る(教科書本文のコピーを切った貼ったする)という単純作業のみで、その後の印刷・折り込みまで含めて5時間(7~12時)もあれば余裕です。1月末までの時間割変更の予定を印刷・配布する作業、国語科のちょっとした会議(30分)を挟んで、15時からはスムーズに高3漢文の採点に移れました。こちらも18時には終了。

 帰宅後は、鱈・牡蠣を入れた鍋で読書独酌。目覚めが早かったのですが、何だかんだで19時半~22時半、と長丁場のへべれけモード。